俳句添削道場(投句と批評)

ハオニーさんの添削最新の投稿順の160ページ目

「お前邪魔押しくらまんじゅう燕の子」の批評

回答者 ハオニー

添削した俳句: お前邪魔押しくらまんじゅう燕の子

お待たせしました
ようやく思いつきました

あ~すけ様のおっしゃる通り、比喩と擬人化を一句に入れると重くなるのです

「押しくらまんじゅう」を活かした句は、もうまさにあの句が模範解答です
わたしは逆に「お前邪魔」を活かしてみたいと思います

「お前邪魔!」と押しのけている燕の子
これでは「乱暴者のジャイアン説」が消えませんね

さらに言葉を刈り込み「餌」という状況を入れます

「お前邪魔!」と押しのけ餌へ燕の子

これでセリフと行動の2つの擬人化がすっきりとまとまりました
これが託卵かもしれない、という想像の余地はあえて残しておきます

点数: 2

去る君の肩へ消えゆく夜店の灯

回答者 ハオニー

添削した俳句: あなたの肩に消えた夜店の灯り

結構悩みました
いい添削ができても18音になってしまい、作者さんのこだわっている「全部合わせて17音」という技法を超えられずにいましたが...
大変ながらくお待たせしました
順番に解説していきます

「去る」という2音分を使うと、その人物が「私を抱きしめてくれたから肩に灯りが消えたのね」という誤解がなくなります
その誤解も羨ましいけどねー こちとら独身でい(ry

詩歌の世界では「君」は意中の人とか恋人とか夫(もしくは妻)を表します
「あなた」と「君」の、1音浮いた分が後々効いてきます

去っていく君はどちらへ行くか分からないので、助詞の「へ」を使います
「灯(あか)り」としなくても「灯(ひ)」で伝わります 2音浮きました
そして「消える」にさらに1音使って、「消えゆく」と複合動詞にして時間経過を出します
これで「いきなり消えた」ではなく、立ち去って「徐々に見えなくなっていく」感じが出ました

調整したら、きちんと五七五に収まりました
破調じゃなくなってしまったことだけが心残りです

点数: 2

どんぶりの小さくなりにし大暑かな

回答者 ハオニー

添削した俳句: 鰻食う丼も小振の大暑かな

これは「大暑」という季語をどうしても使いたい場合の方法です
ここを削ってもいいというならば、「丼が小振りになる」という意図しか残せません
わたしは「大暑かな」と「丼が小さい」という対比しているように見えるところを残して、「夏バテ」を連想させたいと思います

「鰻食う丼」という表現と「大暑」とで季重なりになっている上、「鰻食う丼」は替えが利くと分かっていらっしゃるようですね
ならば、「どんぶり」と書けばそのなかにご飯ものが見えてきます
いくらなんでも「空のどんぶり」だと決めつけて読む人はいません
「どんぶり」だけで勝負しましょう

「小振り」って言いたいところですが、「丼が小さい」ということをわざわざ12音分で描かないといけないため、ちょっと長くします

添削例1
どんぶりの小さくなりし大暑かな

ただ、これだと「ダイエット」か「夏バテ」か「少食」か分かりません
余談として「ダイエット」と「少食」をやってみます

添削例2 「ダイエット編」
どんぶりを小さくしたる大暑かな
(わたしの意志でそうしました、と思わせないと)
添削例3 「少食編」
お茶碗の小さくなりし大暑かな
(少食ならどんぶり飯は食べないはず)

本題
どんぶりの小(ち)さくなりにし大暑かな

にし→完了の助詞「ぬ」の連用形+過去の助動詞「き」の連体形
にし、の意味は「なってしまった」です

この表現だと、「なりたくないのになってしまった」感じが出ているため、夏バテじゃないかな?と読んでくれるでしょう(にし、の意味が分かる人なら)

丼の小さくなりにし大暑かな
だと、バランスが歪な気がするため、あえて丼はひらがなにしました

点数: 3

根は土へ枝は光へ秋近し

回答者 ハオニー

添削した俳句: 秋近し枝は光に根は土に

枝は光に根は土に、この対句表現がこの句のポイントですね
「枝が光へ伸びていく様子」、「根が土へと降りる様子」どちらをより強く描きたいのかは気になります
この語順だと、「根は土に」のイメージが最後に残ります
わたしは「枝は光に」のイメージを出したほうが得かなと思います

もうひとつ、「秋近し」は映像を持たない季語です
この季語から始めるか、映像になるところから始めるか、これもポイントです
わたしは映像からいくのが得だと思います

「に」もいいけど、方向を示す助詞「へ」を使って、勢いを出してみましょう

そうすると、手直しの句が出来上がりです
あとは元の句と比較して、作者さんの意図へ近づけるよう手直ししてみることをおすすめします

点数: 4

車窓へと紅葉かの日の淑女へと

回答者 ハオニー

添削した俳句: あの紅葉悼む車内に色を差し

なるほど、この句の意味を聞いてそういうことなのかと理解しました

紅葉の持つ雰囲気が、重苦しくなった車内を明るく染め上げている
という詩的な表現は素敵です

問題点が2つあります
一つ目は「あの」です
作者さんと読み手の間で、「あの紅葉」で想像するものに違いが出てきます
「伝えたいこと」と「伝えきれたこと」との間に溝が生まれています

二つ目、こちらはもっと大きな問題点です
「悼む」
これは終止形と連体形が同じ「悼む」であるため、
あの紅葉 / 悼む車内に色を差し
あの紅葉悼む / 車内に色を差し
と、2通りの読み方ができるのです
車内の悼む雰囲気を出したいのか、紅葉を悼んでいるのか
ひねくれものは「紅葉を悼んでいる?」と必ず読みます
そうなると、作者さんの表現しようとしていたことは伝わりません

手直しの句は、句の説明を私なりにこしらえたものですから、あまり参考にならないかもしれません
やはりお話を全部入れることは出来ませんでした

入りきらなかったところは、短歌にしていただくとよろしいかと思います

点数: 1

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