俳句添削道場(投句と批評)

イサクさんの添削最新の投稿順に並んでいます

「朝食の皿洗い終え躑躅かな」の批評

回答者 イサク

添削した俳句: 朝食の皿洗い終え躑躅かな

こんにちは。

形・映像はできている句ですね。

◆コメントの件、「躑躅」という季語は躑躅の花が咲いている状態です。
 咲いている躑躅だけを詠むなら「開いた」は不要(というか説明し過ぎ)だと思います。
 今回の句は「朝、開いている躑躅」の句なので、季語と読者を信用して「躑躅」でいいと思います。

蛇足の補足:閉じていたものが開いたことを伝えないと句が成立しないならば「開いた」と書かないとわかりませんが、基本的に瞬間を詠むのが俳句の基本のため、そういうケースは少ないです。今回もわざわざ「夜閉じていた」とは書かなくてよい句だと思います。

◆コメントを読めば「キャンプ場で、屋外に近い場所で皿を洗っている」と理解できるものの、この句だけでは突然「台所⇒外の躑躅」と映像が飛んで感じるかもしれません。
 是非はありそうですが、良い打開案が思いつきません(説明臭くなりそう)。
 ただ、今回の「キャンプ場の躑躅」だけで数句作れそうに感じますので、いろいろ作っていくうちに良いアイデアが浮かぶこともあります。
 山のキャンプ場には躑躅の他にも季語・句材がいっぱいありそうですよね。ぜひ多作してみてください!

点数: 1

「山躑躅等圧線を広く吸う」の批評

回答者 イサク

添削した俳句: 山躑躅等圧線を広く吸う

こんばんは。

この句、雰囲気あっていいと思います。

A.山躑躅の擬人化と解釈した場合
 「等圧線」という実際には見えないもの、「広く吸う」という擬人化の想像動作、虚+虚なのですが、季語「山躑躅」が上手にカバーしていると思います。

B.取り合わせと解釈した場合
 「広く吸う」のは作中主体(自分?)。「等圧線」という人間の考えた概念の中にいる人間である自分。「等圧線」そのものを吸っているのか、あるいは「等圧線によって示された風・気圧」を吸っているのか。解釈は膨らみます。

詩的な要素は十分にあると思うのですが、具体性が薄いために解釈によって具体的な風景が「山躑躅」だけになる可能性があり、景が定まりにくい可能性があります。
読者・選者を選ぶかなあ?とは思います。私は嫌いではないです。

点数: 1

「病院はのどやか医師はビール腹」の批評

回答者 イサク

添削した俳句: 病院はのどやか医師はビール腹

こんばんは。

「ビール腹」という言葉に不健康なイメージがあるので、「医者の不養生」と言いたいのかと思いました。
コメントを見ると逆っぽいですね。安心感ということですね。

・ふくよかな医師や長閑な診察室

点数: 0

「巣燕にお邪魔しますと雨宿り」の批評

回答者 イサク

添削した俳句: 巣燕にお邪魔しますと雨宿り

こんばんは。

元句が散文の語順なので、上五下五を入れ替えてみても面白いかもです。
上五で名詞止めの切れが入る形になります。

・雨宿りお邪魔しますと巣燕に

点数: 1

「家無しや燕の巣食む人の業」の批評

回答者 イサク

添削した俳句: 家無しや燕の巣食む人の業

こんばんは。はじめまして。
初心者さんとお見受けします。よろしくお願いします。

◆ 食用の「燕の巣」はアナツバメの巣。日本にはいない鳥です。
 日本に来る「燕」とは根本的に系統の違う鳥です。
 日本に来る燕の作る巣は、主な材料は泥や枯れ草。おそらくどの地方でも食用にはしていません。
 つまり、御句の「燕の巣」は、季語とは無関係な食材を言っているのでは?となります。
 アナツバメの巣も、基本的には子育てを終えたものを使うので、ホームレスにはならないようですが、ここは調べきれていないので自信がありません。もしかしたら密猟者がルールを守らずに採集している可能性はありますね。

◆初心者さんの作る俳句にこういう句がしばしば登場します。珍しくはありません。個人の思想や、自分の信じる正義を語る俳句。
 重い軽いというより、こういう思想は詩になりにくく、俳句特有の感動が出しにくい、ということをお伝えしておきます。俳句という方法を使ってこの内容を語る意味は、ご自身の中で整理できていますでしょうか?俳句でなくてもよいのでは?
 言葉を選ばずに言えば「俳句という形を使って、カッコつけて斜にかまえてい言ってみたが、きちんと調べて実体験で描かないと中身が薄っぺらに見えてしまう」ことになります。

たとえば、私の知っている俳人には「戦争反対」という思想を持っている方が多いです。そういう句が絶対ダメというわけではありません。
ただ、俳句という一行詩として成立させるのはなかなか難しいはずです。
川柳や標語にはかなりの数があるようですが。

戦争が廊下の奥に立つてゐた/渡辺白泉 (無季俳句)
あやまちはくりかへします秋の暮/三橋敏雄

(川柳・標語ではない)俳句ならではの良さというのを少し考えていただければ幸甚です。

点数: 2

イサクさんの俳句添削依頼

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