「夏の夜やテールランプの爆発だ」の批評
こんにちは。
面白い句です。
「テールランプ」を「爆発」と表現した組み合わせが秀逸だと思います。
◆俳句
って結局、十七音の中で、季語
+「普通の言葉」と「普通の言葉」を、組み合わせや技法によって昇華する例が多いです。新鮮な内容・斬新な内容ばかり求めてはすぐネタ切れになります。
◆「爆発だ」、確かに岡本太郎を連想させますが、「芸術は爆発だ」とつないでしまったら「自分の言葉ではない」感が強いですが、「爆発だ」だけで「パクリ」と言い出す方はいないでしょうし、岡本太郎への連想を、句にとって良い方へ持っていけばよいと思います。
◆なお様から似た意見が出ていますが、「上五を「や」で切れを入れて、最後が爆発だと現代語」は確かに気になるところでした。
私の場合はこうします、という提案句を置きます。
・夏の夜だテールランプの爆発だ
↑で充分な形だと思いますが、
ここから先はどこまで推敲するかという話に入ります。
「夏の夜」+「テールランプ」が近い、という感覚も理解できます。
この形から季語を入れ替えてみる苦労はしてみますか?
個人的には「夜の風景」は外せないと思いますが、いろいろ試してみます。
・梅雨星だテールランプの爆発だ
・夏暁だテールランプの爆発だ
・暑き夜だテールランプの爆発だ
・蛾の夜だテールランプの爆発だ
難しい。今のところ「夏の夜」がいちばんいいと思います。
追伸。
この数年で私の母・姉と立て続けにその病気の診断を受け、二人とも患部摘出した上でいまも放射線治療に通っております。
軽々なことは申せませんが、お大事にしてください。