俳句添削道場(投句と批評)

イサクさんの添削最新の投稿順の1489ページ目

「頭二つ抜けたる吾子と風薫る」の批評

回答者 イサク

添削した俳句: 頭二つ抜けたる吾子と風薫る

こんばんは。

「頭一つ抜ける」という慣用句があります。身長で抜く意味ではなく、能力が他の人より優れている意味で使われます。

その慣用句から派生して、比較できないほど優れている場合に、強調表現で「頭二つ以上抜けている」などと表現することがあります。

なのでこの句は、「吾子が優秀な能力を持っている」という誤読があると思います。(ただし、その能力は全くわかりません)

前の句のコメントもあわせて、
「子が親の背を抜いた」という感慨を言いたいであろうことはわかりますし、季語「風薫る」の選択もわかるのですが、表現を失敗しているように思います。
特に俳句において「頭二つ分ほど高い」という説明に執着するかどうか、は重要なところだと思います。

・風薫る結婚の子に背を抜かれ
・頭ふたつ分親より高い子や薄暑

点数: 1

「平凡なラブソング平凡な夏」の批評

回答者 イサク

添削した俳句: 平凡なラブソング平凡な夏

おはようございます。再訪です。

「すべての夏が平凡」が正しい句意だったとするならば、

◆平凡と言い切った季語「夏」は四つの最大の季語のうちひとつで、他のあらゆる夏の季語を内包します。
 通常、「平凡」とは「ここと言うすぐれた点もなく、並なこと」。このままでは「季語に感動を見出せない」という句になってしまいます。
 もし「平凡が良い」「平凡な(普通の)夏が良い」という意図ならば、前半の「平凡なラブソング」と並列したリフレインが逆効果になっているような気がします。

◆「三か月ある夏が平凡」と言い切るには「夏がまもなく終わろうとしてる」か、「夏の途中で、未来が見えるといきがっている」ということになります。
 前者なら晩夏・初秋の句となりますが・・そういう作りではなさそうです(前回の提案句で、こちらの句意を見越して「夏休み」を置きました)
 後者なら、期間中に「さわやかな初夏」「湿っぽい梅雨」「本格的な暑さ」など変化を全て含みます。さて、どのタイミングに作中主体は「平凡な夏」と判断したのだろうか・・と考えます(前回の提案句で、こちらの句意を見越して「梅雨の雲」を置きました)

まあ正直、そこまで句・季語の意味を穿たずに「こんな句はどうですか?」と置いた句だと思われますが・・

もし「平凡を肯定」する句なら、ちょっと補強が必要かな?と思いました。

・普通のラブソングいつもどおりの夏

点数: 0

「傘を閉じ子の丈を観るなめくぢり」の批評

回答者 イサク

添削した俳句: 傘を閉じ子の丈を観るなめくぢり

こんばんは。

◆いわゆる山本山、中七がどちらにかかるかわからない形です。
 子の丈を観たのは、傘を閉じた人物でしょうか?それともなめくじでしょうか?

◆上記の山本山の点も関係しますが、「傘を閉じる」「子の背丈を観る」動詞がふたつ入っています。これは同じ人物の動作でしょうか?
 ここが、傘を閉じたのが子であったり、背丈を見たのがなめくじの擬人化だとすると、句の主体がころころ変わって混乱の原因になります。
傘を閉じ(て)、子の丈を観る、となっているので、どちらも親(句中の観察主体)の動作なら理解可能なのですが、どうもそうではなさそうな気配がします。
◆細かいことですが「観る」の漢字を選んだ意図があまり伝わりませんでした。

誰が何をして、何を見ているのか、もう少し整理したいですね。コメントや句の内容から、「傘を閉じる」という動作を入れる必要はないかもしれません。

・なめくぢが吾子の背丈を見てをりぬ
・傘閉ぢて子はなめくぢに近寄れり
・なめくぢや傘閉ぢて知る子の背丈

点数: 2

イサクさんの俳句添削依頼

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