「CQCQコチラユキドリムシイズコ」の批評
こんにちは。
まず、某ラジオ番組は、頻繁に名前が読まれるようなものではないです。(金曜上位を除く)
例えば水曜で読まれるのは2週合計70句ぐらいだと思いますが、読まれない水曜レベルの句がその3~4倍あり、そして、直近の3~4兼題どの曜日でも詠まれていない人が優先して選ばれている傾向があります。
つまり、水曜はある程度順番待ちしています。
「水曜の中で特に優秀な句」という括りはありません。優秀な句なら金曜候補になりますから。
火曜も順番待ちがあるようですが、「ずっと読まれていない人」救済のために水曜レベルの句が火曜日に読まれることもあるようです。
ということで実力ある人でも、金曜上位(約30句)に入らなければ2~3か月は間が空きますし、金曜候補に残ると「水曜の順番待ちに入れない」ず、最近はやのチャンネル銀曜日も全部は紹介してくれないので、もっと長く読まれないこともあるようです。
ちなみに、初投句はほぼ読まれる傾向があるようです。
ということで、あの番組で「水曜枠で落選」という考え方がそもそもナンセンスなのはご理解いただけますでしょうか。
で、肝心の句の方ですが、
◆「選者が紹介する句」=「選者が胸を張って選んだと言える句」「ラジオを聴く俳人たちの参考になるような句」という傾向があることは理解してください。とくにあの先生は一般人への影響力が強いので、いろいろ意識した発言が垣間見えます。
◆三句共通の弱点は、作者が見た実景とは思えないこと。
また、季語「雪鳥」が軽く扱われている雰囲気があることです。
◆「CQCQ」の句は正直、擬人化が空回りしている句だと思いました。チャレンジ句というよりは基本を蔑ろにしているような句に見えますので、紹介はされにくいかと思います。
「ガザ」の句は文法上「ガザ(の避難民)がパンの欠片に群れる」という皮肉っぽい意味に見えます。このままでは紹介しにくい句。
「歩兵隊」の句、形としてはまだよいですが、中七「一〇七の」の意味・緩さが気になります。
三つの句で、一番可能性を感じるのは「ガザ」の句。
読まれること優先であれば、「ガザ」の句を、皮肉の誤読を感じさせない平和に寄せた内容にできるのであれば、ラジオでも紹介しやすいのではないかと思います。平和を願う俳人というのは多く、あの先生もその一人です。