俳句添削道場(投句と批評)

イサクさんの添削最新の投稿順の1356ページ目

「宅配やペダルも軽き春の昼」の批評

回答者 イサク

添削した俳句: 宅配やペダルも軽き春の昼

こんにちは。はじめましてでしょうか?よろしくお願いします。

◆「ペダルも軽き」で、作中主体は自分が自転車にのっています。
 上五「宅配や」で詠嘆・切れを入れていますが、これは【自分】を詠嘆してしまっているのではないかなあ・・・少し違和感でした。
 上五は素直に繋いで、季語との間で切れを入れた方がよいのではないかと思いました。

・宅配のペダルの軽し春の昼

で「宅配」の描写ではない説明感や、季語の選択など、ここからまだいろいろできそうです。ここからは作句意図も絡んできますので・・

点数: 2

「初さくら縫い目の緩い推しの服」の批評

回答者 イサク

添削した俳句: 初さくら縫い目の緩い推しの服

こんにちは。はじめましてでしょうか?よろしくお願いします。

この句は、形はできていると思います。
句意をどう受け取るか、難しいですね。「推し」の姿が見えてきません。

普通「推し」と言えばお気に入りのアイドルや歌手・スポーツ選手・ユーチューバーなどの有名人だと思うのですが、この句では【服の縫い目の緩さ】が見えていることから、とても近くまで接近できる相手と想像します。なおかつ、顔や声ではなく「服」に注目するということは、頻繁に会える相手なのでは?と。

とすると、最近はやりの「推し友」や、自分の子を「推し」と呼んでいるのか?など身近な対象という考え方もできるのですが、【服の縫い目の緩さ】に注目するというのはどういうシチュエーションなのだろう?と悩みます。

「推し」の映像化。「推し」の姿が見えてきたら、「初さくら」との響きあいもわかると思うのです。
ただし、
「推し」というのはキラキラ輝いて見えるものだと思います。「初さくら」と映像の主役を奪い合ってしまいそう・・という懸念はあります。

句意が微妙にわからないので、提案句は出しにくいですねぇ・・
句意は全く違いますが、

・初さくら推しの真似した服を着て

点数: 2

「佐保姫や恥じらう君に花飾り」の批評

回答者 イサク

添削した俳句: 佐保姫や恥じらう君に花飾り

こんにちは。

「佐保姫」難しい季語ですね!
この季語は春を女神として擬人化した季語で、「映像が薄い」「擬人化されている」「女神の雄大さ」などの点で難しい季語だと思っています。

御句
◆句中の「君」の受け取り方が難しいです。
 コメントからは佐保姫のことを言っているのだと思いますが、本来は姿のない女神である佐保姫。「恥じらう」と断定するのはなかなか難しいです。また、短詩文芸で「君」と言えば恋人や片思いの相手のことを指しますので、作者は佐保姫に恋しているということになりそうですが、先ほども書いたように佐保姫は姿のない春の女神。ギリシア神話などの人の形をした神と異なりますので・・・
 この句の場合、この場に恋人がいる、という読みの方が素直に受け取れます。
◆下五「花飾り」
 「花飾る」の連用形にも、「花飾り」という名詞にも受け取れて、読みに迷います。「受け手に委ねる」のと「受け手を迷わせる」のとは違いますので、わかるようにした方がよいと思いました。
◆「佐保姫」と「花」の季重なり
 この花は「桜」のこととコメントでおっしゃっています。とすれば真っ向から季重なりをしています。句の形からは「佐保姫」が主たる季語という意図を汲み取りますが、映像のない「佐保姫」と映像のある「花」。かなり厳しいと感じます

どこかから持ってきた「佐保姫」よりも、実景である「桜一房」を生かして映像化することをお勧めします。句意は変わりますが、とりあえず恋人と一緒にいることにしてみます。

・簪としてこの桜贈りたし
・恥じらっている君と見る桜かな

季語「佐保姫」にこだわるならば、目に見えない季語なので一物は極めて難しいと思いますし、同じ句の中に「桜・花」を出すのも極めて難しいと思います。

難しい季語だと知ってチャレンジするならば大歓迎です!
また挑戦してみてください!

点数: 1

「初さくら縫い目の緩い推しの服」の批評

回答者 イサク

添削した俳句: 初さくら縫い目の緩い推しの服

再訪です。
もしかして「推しの服」とは「お気に入りの服」という意味でしょうか?
と解釈すると映像が変わりますね。
以下、そちらの解釈でコメントします。

「縫い目の緩い」「推しの」がどちらも「服」を説明しています。
「縫い目の緩い」は大丈夫だと思いますが「推しの」は気持ちの説明であって映像がありません。「推しの」=「お気に入りの」という説明なしで、映像描写でそう思わせたいところです。
なぜ中七下五で「服」に注目するのか、説明なしで納得させていただければ。
それによって、季語が生きるかどうかも変わってきそうです。

点数: 2

「少年は寡黙となりし風光る」の批評

回答者 イサク

添削した俳句: 少年は寡黙となりし風光る

おはようございます。はじめまして。

意味は分かる句ですし、映像も出ていると思います。

文法の面で一点問題が。【連体形】のことです。

御句ですが
◆「寡黙になった」と気付いたのは少し前(で、今も継続している)ので、過去形を使うのは必ずしも間違いとは言えません。
 ただ、この「し」は過去の助動詞「き」の【連体形】になっています。連体形ということは名詞などの「体言」を修飾する(中学の授業でやっています)のですが、修飾すべき相手がおりません。

俳句には「切れ」という用法があります(説明が長くなるので、他でお調べください)
ここは季語の前で【終止形】にして「切れ」てもよかろうと思いました。
たとえば過去の助動詞「き」の終止形「き」です。

・少年は寡黙となりき風光る

私としては、「無口となったと気づいた→今も継続している」ことから、完了継続の助動詞の方が好みです。
たとえば完了の助動詞「ぬ」です。

・少年は寡黙となりぬ風光る

以下、コメントから、もうひとつ意見を付け加えます。

『記録として俳句を作る』アリだと思います。がんがん作ってください。
ただし、「記録文書」としては、俳句は「普通の文書」に絶対に勝てません。

御句「少年は寡黙となりし風光る」他の方の提案句「風光る孫の寡黙の思春期か」
これらよりも、高橋様自信のコメント
『中学生になった孫は突然のように無口になりました。親子三代の遺伝子なのでしょうか。』
こういう説明の文章の方が、間違いなく精緻に状況を残せます。
また、そもそも俳句は【詩】なので理屈っぽさを嫌います。「一句で全て説明する」のはあまり向いていません。

ただ、俳句の形に残すと、あとで「あの時の感動はこうであった」という気持ちを呼び起こすことはあるようです。なので、俳句として残すのはアリだと思います。
日記・記録としての俳句を使う場合、あくまで一般論のアイデアで
◆一句だけで無理に説明しようとせずに、場合によっては複数の句に分ける
◆句の横に、補足や前書きとして説明を残しておく
などの方法があります

最後に私からの提案句を残します。
俳句としては「孫」という説明は入れたくなく、「少年」の映像は受け手に委ねればいいでしょう、というのが私の考えです。

・思春期の少年の黙風光る (黙:もだ)

点数: 3

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