硬き音の菜切り包丁今朝の秋
回答者 ハオニー
添削した俳句: 今朝の秋気づけば菜切る音寂し
近所のご家庭の包丁の音が聞こえてくるとは、プライバシーは筒抜けですね…
この句は作者さんか、もしくは奥さん(旦那さん)が包丁で何かを切る音がどこか寂しげであると解釈するのが自然です
「この人は料理をしながら物思いに耽っているのか?」と読むことも可能な範囲にはあります
これは手直しすると、相当変わってしまいます
まずは要らない表現を抜きます
今朝の秋は「秋の気配を見つけたぞ!」という季語なので「気づけば」は真っ先に消えます
次は少々疑問な点を
「包丁を使い慣れていない」ことが秋の気配とは、私にはそう思えません
でも、今朝の秋をそのまま置いてみます
今度は「菜切る音」を12音分で描写します
「包丁」か「台所」か、そのあたりの情報がほしいです
包丁の音がぎこちない、とあったので私なりにちょうどいい12音を見つけてきました
この手直しの句なら、「包丁、買い換えたばかりなのかな?」とか「秋は菜切り包丁が活躍するのよね」とか「奥さんが家にいなくて、慣れない人が包丁使っているのかな?」とか、いろいろ物語が発生します
倒れた奥さんという読みをする人が現れることに期待しましょう そこまでは一句に収まりません
点数: 2