俳句添削道場(投句と批評)

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秋晴や道路の脇の廃れ船

回答者 腹井壮

添削した俳句: 秋晴れの陸に置かれて廃れ船

大浦美津子さん、こんにちわ。

腹胃壮と申します。

日常の風景の切り取り方がお上手ですね。

秋晴れと廃船のコントラストがよく合っていると思います。

ただちょっと違和感があったのは「秋晴れの陸」という表現でした。
どうせなら「や」で切ってから視点を地上に移行したほうがよいのではと思います。

それとコメントに道路脇とあったので読者に場所をイメージしやすいように「陸」から「道路の脇」に入れ換えてみました。

点数: 3

「耳朶に触れマリオネットとなる夏夜の添削お礼」の批評

回答者 ハオニー

添削した俳句: 耳朶に触れマリオネットとなる夏夜の添削お礼

蚊は一番短い季語ですからね
小ささゆえに存在が目立つのです

季語が夏夜だと、寝苦しさかな?と想像出来ますが...
蚊といえばもうあの羽音、吸血、潰れた悲惨な姿などなど、たった1音でイメージできます
壊れたマリオネットのようになるのも分かります
人類を一番多く殺しているわけですからね

赤道の近くの国では蚊は「マラリア」という厄介な病気を媒介する昆虫です
だから、日本から送られた蚊帳も使われていますし、蚊帳という存在が一年中欠かせないものだそうです

農学部出身ですからその手の知識はあるのです

点数: 0

三度目の恋を見守る扇風機

回答者 ハオニー

添削した俳句: 扇風機君との恋を見守りて

恋と扇風機、なかなか不思議な組み合わせですね
私はこういった組み合わせをしたことがなかったです

扇風機君(せんぷうきくん)と読めちゃうのが少し悩ましいです
もうひとつ、詩歌の「君」は意中の人です
当然その人に「恋」をしているでしょう
「恋」を外す手直しは既にありますので、私は「恋」を残す手直しを考えます

この句は、扇風機という季語のイメージや余韻がなく、むしろ恋愛のイメージが最後まで残ります
扇風機を最後に持ってくると、季語が主役になることができるでしょう
季語が主役になっている方が、作品としては評価されやすいものです

「恋を見守る扇風機」で12音分は完成しました
ここは川柳の経験が確実に活きます
面白い5音分のフレーズを考えて、その上にくっつけてみてください
いろいろと考えているうちに、ビビッと来るような、作品と呼べるようなものが生まれるかもしれません
距離感はもちろん、川柳由来のアイディアも上手に俳句に取り入れられるようになったら、俳句も上手くなっているでしょう

ちなみに、川柳苦手で俳句得意げな私がやるとこの程度です
三代の恋を見守る扇風機
「祖父母、父母、そして僕と彼女、その三代を見守ってくれた古びた扇風機の映像」

三度目の恋を見守る扇風機
「首をふる扇風機が、熱い夏の恋を『やれやれ、またかよ』と言う感じで見守っているみたいな様子」

点数: 3

扇風機君との距離を見守りて

回答者 三日酔いの防人

添削した俳句: 扇風機君との恋を見守りて

百合恵寿様、初めましてこんにちは。季語は扇風機ですね。句意に二人の恋とありましたが、もうお付き合いされている様子ですか?『君』という言葉は、好意を抱く男女に使えるので、『恋』は別の言い方が出来ると思います。片思いの様子であれば、距離とすれば二人の関係性に動きが出ると思います。参考にしてください。

点数: 4

鍬の柄に止まる蜻蛉の二十匹

回答者 ハオニー

添削した俳句: 鍬の柄にとんぼや羽を下向けて

切れ字「や」が機能していない理由が分かりました

鍬の柄に止まっているトンボ
→トンボが羽を下に向ける

ここからは「とんぼ」の何に感動したかがよく分かりませんから、音数合わせがメインにされた切れ字「や」に見えるんです
鍬の柄にとんぼ
で既に体言止めという名目の切れが入っているとも言えます

取り合わせをやるとしたら
鍬の柄に来る羽音やギンヤンマ
なんてこともやれるのですが、これは描写よりも感情が前に出ていますね

「羽を休める」とまで音数を使わずに、蜻蛉の規模を入れることも可能です

鍬の柄に止まる蜻蛉の番かな
鍬の柄に止まる蜻蛉の二十匹

などいろいろと試せます

蜻蛉は1匹?
と気になったので、そこから疑ってみました

点数: 1

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