「朧月いろは寝れども犬こむぎ」の批評
回答者 慈雨
みつかづ様、こんばんは。
プリキュア観ています。これも印象深いシーンでしたし、それを句にされる方がいることは嬉しいです。
しかし、、率直に書かせて頂くと俳句としては…「プリキュアを観ていない人には全く通じないのでは?」と感じました。
●一つは、(ご自身も承知の上だと思いますが)句意の理解が困難すぎます。
予備知識無しで句意に到達するには、まず「『犬こむぎ』とあるから『こむぎ』は『小麦』ではなく、犬の名前かな?ならば『いろは』は『色は』ではなく、飼い主の名前かな?」。
次に「中七下五はそのまま読むと『いろはは寝たが、犬はこむぎである』と意味不明な文になってしまう。もしかして『犬』は『往ぬ』との掛詞、つまり『飼い主は寝たが、犬は(理由はわからないが)出ていってしまった』という句かな?」。
そして「そうだとして、作者はどこからこの景を見ているんだろう?いろはの部屋の中とは思えない(だとしたら俳句なんか詠んでないでこむぎを追いかけなさい)。もしかしてこれは神の視点、つまり小説か漫画、あるいはドラマかアニメのワンシーンかな?」。
この3段階の考察を経てやっと句意にたどり着くわけですが、まず無理ですよね。。
●二つめは、たとえ句意がわかったとしても、2人の親密さを知らなければ、「こむぎが出ていくなんて…!」といった感情移入ができないことです。
「飼い主の寝ている間に犬が家を出ていくシーンが、何かの作品で描かれている」というだけでは、感動は呼べないと思います。
●提案として、私は以前にプリキュアのワンシーンをきっかけに一句詠みました。この句の出来は別として、そんな形が良いのではないでしょうか(プリキュアをヒントにしたことはコメント欄で触れれば十分かと)。
https://weblike-tennsaku.ssl-lolipop.jp/haiku/corrections/view/22908
・喧嘩後の犬の遠吠え朧月
・朧月喧嘩の犬はいづこへと
・朧月家出の犬を見つめをり
情報全部を盛り込むのはあきらめました。上手くありませんが…よろしくお願いします。
点数: 1
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※1 本来の句:朧月いろは寝れども犬、こむぎ
※2 『わんだふるぷりきゅあ!』 第6話を観て
※3 古き良き文化と現代文化の組み合わせ
(飼い主と飼い犬がケンカした日の夜に)「犬飼いろは」は眠ったけれども、(パピヨン)である「こむぎ」は眠らずに家を去ってしまい、(春のどこか頼りなげな月の光を頼りに)こむぎは暗い夜道を悲しげに走っていく。(ケンカしたとはいえ、あれ程仲が良かった救い主であるいろはを家に残し、こむぎは何処へ行ってしまうのだろう)
用いた技法
掛詞:「犬」と「往ぬ」
秋にもう1度、(前年度の)プリキュアで1句出します。