海の日や埠頭見巡る猫の髭
添削した俳句: 海の日や猫の詰め寄る港町
<<原句>>
海の日や猫の詰め寄る港町
何時かテレビで見たことがある猫島の港を想いました。
猫がひたひたと集まる様子が「詰め寄る」という表現でリアルに楽しく描かれています。
<海の日>の季語は、拡がりある爽やかな休日を想起させますが、明治天皇巡行に始まる
海洋国としての自覚の歴史を含んでいるようです。
猫が詰め寄るよるという素晴らしい描写は、他の季語で活かせると思いました。
また、猫が詰め寄る距離感と港町のサイズ感に少し違和感を感じました。
詰め寄っている場所は岸壁とか港かな?
全く僭越ながら
1)季語を匂わす
2)海の日のような大きな季語には逆にディテールを描写する
というようにしてみました。
<<添削例>>
海の日や埠頭見巡る猫の髭
明治天皇のひげと巡行を少しだけ重ねてみました。
原句の選句結果につきましては、猫と港は様々な季語と取り合わせた句も多く
選者の記憶にあったとすれば、少し不利たっだのかもしれません。
寒月や猫の夜会の港町
猫の眼に海の色ある小春かな
島猫が皆くしゃみする野分あと
魚臭き港の猫や夏日暮
点数: 3