俳句添削道場(投句と批評)

長谷機械児さんの添削得点の高い順の4ページ目

「顎髭とジャケット爽う日傘かな」の批評

回答者 長谷機械児

添削した俳句: 顎髭とジャケット爽う日傘かな

こんにちは。

「顎髭とブルゾン爽う日傘かな」句の意味がよく解らず、「爽う」はさっぱり解らず(五七五の音数からすると3音らしいと推測するものの…)。

「爽う」を検索すれば、「たがう」と読み、「まちがえる」という意味だそうで。引っかかったWebサイトによれば「漢検1級レベル」とか。語彙が分かったところで、句意は解らないまま。

あごひげとブルゾンとを間違える日傘であるよ…?

…と、見ていたら、下にこの投稿があり、「爽やか」の意味で使いたいらしい…とすると、「爽う」は結局どう読ませるつもりだったのか解らなくなる…。

もう一点。「顎髭とブルゾン」という語から“さわやか”という印象を導くのはなかなか難しいのでは?(どっちかというと、両者とも暑苦しい物のような…) 季語「日傘」がその印象に至る補助になっているとも思えず。

以下、添削とは言えませんが、「あごひげ」を夏の清涼感と繋げることを試みる句として、

 顎髭の男ひとりの橋涼み
 涼しさや鬚ととのへしバーテンダー

よろしくお願いします。

点数: 3

手に取りしトマトに脈を感じをり

回答者 長谷機械児

添削した俳句: たなごころ熟れしトマトの脈拍や

こんにちは。本日、初投句・初添削させていただきます。
よろしくお願いします。

俳句入門者目線ですが、情報量が多いと感じました。
手に持つという動作、完熟している状態、脈拍という比喩。
五七五におさめるにはどれか捨てる(捨てた要素で、別にもう一句つくる)のがよいと感じました。

この句では、「脈拍」が一番重要な言葉と感じます。トマトを形容する語の発想としてただただ凄いと思いました。
この「脈」からは血が連想され(真っ赤です)、生きている感じもあるので、完熟のイメージは既にあるように思えます。
「熟れし」の語は、「脈」と併置すると寧ろ平凡な修飾になっていて不要かな、と考えました。

点数: 2

長昆布寝ぬる猟虎のまとふかな

回答者 長谷機械児

添削した俳句: 霧多布昆布纏って寝るラッコ

HIGUMAさん、はじめまして。

野生のラッコ、見てみたいものですが、この夏休み(私は今週いっぱいが夏休みなのです)は、コロナと天候不良でずっと巣籠りです。

さて、御句の気になる点を箇条書きに。

・「霧多布」と聞くと、私は「岬」でなく「湿原」の方を想起します。これに続くラッコの姿にはあまり関係なく、読む側にとっては要らない情報のように感じます。
季語「昆布」について、その本意は人間が食べる食材としての昆布であると思うのですが・・(手元の平凡社の「ポケット俳句歳時記」には確かに「昆布」(夏・植物)とあるのですが、例句は「昆布刈る」「昆布納屋」という使い方。もう一つ角川文庫分冊版(新年)にある総索引では「昆布刈」はあれど、「昆布」としての収録はありませんでした)。もしかして「ラッコ」が季語か?と両歳時記を繰りましたが、これは季語ではないようで。

それとも「霧多布昆布」というのが一種のブランドとしてあって、これをラッコがちゃっかり拝借している、という滑稽句・・・ではないと思いたい・・・。

提案句は、昆布を上五において、中七下五をラッコの姿にまとめたものです。季語に関しては、気になるものの「昆布」から変えると言うことはしていません。「長昆布」というのが霧多布のある釧路地方に生育する昆布の種類らしい、とは、ネット検索のたまもの。私はまったく詳しくありません。

もしも季語を変えるなら、

 海草をまとふ猟虎や夏の月

今後とも、よろしくお願いします。

点数: 2

「かなかなのかなかな微かソリチュード」の批評

回答者 長谷機械児

添削した俳句: かなかなのかなかな微かソリチュード

74 さん、はじめまして。

・「かなかなのかなかな」は、要らないと思います。とくに面白いとも思われず(その鳴き声から「かなかな」と呼ばれるものが「かなかな」と鳴いている、って当たり前すぎるぐらい当たり前)、ソリチュードをどうにか残すに当たって、騒がしいと感じます。「蜩」という言葉だけで、鳴き声は読む人誰もが想起してくれるはずです。寧ろ、鳴き声しかイメージしてくれないくらい、と思います。
・空いた字数に、通勤している「私」の時間・空間を思わせる言葉を入れるのが良いと思います。

もしも「ソリチュード」を外して、音遊びに突き抜けるなら、擬音語を使わないイサクさんの「中野」句は良いと思います。私の思う「中野」(秋葉原に次ぐ趣味人の集積場)なら、蜩の声は喧噪にかきけされて聞こえないこともあるでしょう。もうそろそろ聞こえてきて良い時期なのに聞こえない、といった感じ。

提案句は措かずに、以下参考までに。74さんの通勤形態は知らないので(バス通勤かもしれず。地下鉄だと作りにくいか)。

 ひぐらしや駅のホームのソリチュード

今後ともよろしくお願いします。

点数: 2

「とりどりの食べあと残す西瓜かな」の批評

回答者 長谷機械児

添削した俳句: とりどりの食べあと残す西瓜かな

卓鐘さん、「納豆の」「無人駅」句の批評ありがとうございます

 ベンチ錆びたる無人駅
 落書き多き無人駅
 傘差しながら無人駅
 待ちくたびれし無人駅
 鼠駆けたる無人駅
 鴉の歩く無人駅
 住宅街に無人駅
 近未来的無人駅
  エトセトラ、エトセトラ。

これで、何かしら季語を選んで上五におけば、“取り合わせ”俳句の一丁上がり、といったところが、動画で目標に置いているところでしょうけれど。
「無人駅」の語を置きながらも「無人駅」を描写するという形が挑戦的すぎたのか・・・、やっぱり説明に見えますね。

さて、御句について。

知世さんの指摘にもある、「食べあと」という語が気になります。
なおじいさんの批評にある「食べ終えた皮」が素直な言い方と思います。

以上を踏まえた形を、参考に。

 食べ終へし西瓜の皮やとりどりに

今後とも、よろしくお願いします。

点数: 2

長谷機械児さんの俳句添削依頼

最新の投稿順に並んでいます。回答が付いた投稿が先頭に移動します。

初詣一里塚めく句碑をたどり

回答数 : 5

投稿日時:

父と子を追ふ夏休の掃除機

回答数 : 7

投稿日時:

大南風やくざな鳥の来て騒ぐ

回答数 : 3

投稿日時:

汗ばむやネクタイにつながれしまま

回答数 : 6

投稿日時:

ヒートンぐりぐり薄暑の壁抉る

回答数 : 2

投稿日時:

長谷機械児さんの添削依頼2ページ以降を見る

その他の添削依頼

山笑うどちら向いても笑ひけり

作者名 笙染 回答数 : 4

投稿日時:

虫の声絶やさぬように闇の道

作者名 久田しげき 回答数 : 1

投稿日時:

神の子ら素麺さらす寒夜かな

作者名 大浦美津子 回答数 : 3

投稿日時:

添削依頼をする!

「私はロボットではありません」にチェックを入れてください。

▼添削依頼された俳句の検索

▼添削と批評(返信)の検索

ページの先頭へ

俳句添削道場の使い方。お問い合わせ

関連コンテンツ