俳句添削道場(投句と批評)

長谷機械児さんの添削得点の高い順の3ページ目

「ハモニカの少女に嬉し花野かな」の批評

回答者 長谷機械児

添削した俳句: ハモニカの少女に嬉し花野かな

ちゃあきさん、こんにちは。

御句について。

・「嬉し」と終止形にしてしまうと、「花野かな」の詠嘆が宙ぶらりんになっている感じがします。
・感情の形容詞「嬉し」が自分の感情ではないところも引っかかる点です。赤の他人である「少女」の内心など断言はできないことなので。
・「嬉しい」の主体が「少女」ではなくて「ハモニカ」にも見えたりして? 「ハーモニカが(自分を吹いてくれる)少女に対して嬉しく感じている」、といったような、ややフェチシズムめいた句に、見えなくもないです。コメントからそうではないことは解りますが、語順と助詞の問題として。

感情の形容詞を自分の感情にしてしまう(自分事にするので「少女」を外す)か、「嬉し」を客観的な言葉に変えるか、

 ハモニカの音色さびしき花野かな
 ハモニカに少女は夢中花野道

今後ともよろしくお願いします。

点数: 3

「誰そ彼ダージリンから檸檬の香」の批評

回答者 長谷機械児

添削した俳句: 誰そ彼ダージリンから檸檬の香

大さん、初めまして。

御句について。

・「誰そ彼」、「ちょっとカッコよく言おう」という感じがします。もっと簡便な語に言い換えた方がよいように思います。
季語が弱い、というのは、「香」よりも「ダージリン」から感じます。これだと、レモンそのものでなくて、レモンティーでしょうから。

コメントの言葉「夕暮れ時のオープンカフェ」から、こういう作りでも句意はあまり変わらないのではないかと、

 夕暮れのオープンカフェや檸檬の香
 檸檬香るオープンカフェの夕間暮れ

今後ともよろしくお願いします。

点数: 3

「船橋と多摩産の梨何方も良し」の批評

回答者 長谷機械児

添削した俳句: 船橋と多摩産の梨何方も良し

佐渡の爺さん、こんにちは。

御句について。

・「船橋」「多摩産」は、「船橋産」「多摩産」か、「船橋」「多摩」のどちらかに揃えたいところ。
・「何方」と書いて「どち」と読ませることに少々引っかかりが。ネット検索すると古語辞典の記事が確かにあるのですが、用例としてくだけた口語表現の文しか見つからず。「良し」と言い切るこの句の中で合っているのかどうか…。「何れ」(どれ)でもよいのではないかと。

 何れも良し船橋の梨多摩の梨

今後ともよろしくお願いします。

点数: 3

手に取りしトマトに脈を感じをり

回答者 長谷機械児

添削した俳句: たなごころ熟れしトマトの脈拍や

こんにちは。本日、初投句・初添削させていただきます。
よろしくお願いします。

俳句入門者目線ですが、情報量が多いと感じました。
手に持つという動作、完熟している状態、脈拍という比喩。
五七五におさめるにはどれか捨てる(捨てた要素で、別にもう一句つくる)のがよいと感じました。

この句では、「脈拍」が一番重要な言葉と感じます。トマトを形容する語の発想としてただただ凄いと思いました。
この「脈」からは血が連想され(真っ赤です)、生きている感じもあるので、完熟のイメージは既にあるように思えます。
「熟れし」の語は、「脈」と併置すると寧ろ平凡な修飾になっていて不要かな、と考えました。

点数: 2

長昆布寝ぬる猟虎のまとふかな

回答者 長谷機械児

添削した俳句: 霧多布昆布纏って寝るラッコ

HIGUMAさん、はじめまして。

野生のラッコ、見てみたいものですが、この夏休み(私は今週いっぱいが夏休みなのです)は、コロナと天候不良でずっと巣籠りです。

さて、御句の気になる点を箇条書きに。

・「霧多布」と聞くと、私は「岬」でなく「湿原」の方を想起します。これに続くラッコの姿にはあまり関係なく、読む側にとっては要らない情報のように感じます。
季語「昆布」について、その本意は人間が食べる食材としての昆布であると思うのですが・・(手元の平凡社の「ポケット俳句歳時記」には確かに「昆布」(夏・植物)とあるのですが、例句は「昆布刈る」「昆布納屋」という使い方。もう一つ角川文庫分冊版(新年)にある総索引では「昆布刈」はあれど、「昆布」としての収録はありませんでした)。もしかして「ラッコ」が季語か?と両歳時記を繰りましたが、これは季語ではないようで。

それとも「霧多布昆布」というのが一種のブランドとしてあって、これをラッコがちゃっかり拝借している、という滑稽句・・・ではないと思いたい・・・。

提案句は、昆布を上五において、中七下五をラッコの姿にまとめたものです。季語に関しては、気になるものの「昆布」から変えると言うことはしていません。「長昆布」というのが霧多布のある釧路地方に生育する昆布の種類らしい、とは、ネット検索のたまもの。私はまったく詳しくありません。

もしも季語を変えるなら、

 海草をまとふ猟虎や夏の月

今後とも、よろしくお願いします。

点数: 2

長谷機械児さんの俳句添削依頼

最新の投稿順に並んでいます。回答が付いた投稿が先頭に移動します。

清姫の鹹き恋さくら餅

回答数 : 3

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回答数 : 4

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地震止んで顔見合はせる雛かな

回答数 : 4

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回答数 : 6

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冬凪に鴉来てまた鴉来て

回答数 : 5

投稿日時:

長谷機械児さんの添削依頼2ページ以降を見る

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