俳句添削道場(投句と批評)

イサクさんの添削最新の投稿順に並んでいます

「梨剥けば手に勾玉の光かな」の批評

回答者 イサク

添削した俳句: 梨剥けば手に勾玉の光かな

こんばんは。三句とも拝見いたしました。

一句目。「発光の梨」という、とても面白い把握を持ってきました。
とはいえ梨自身が本当に発光しているとは思えず、この句の「発光」は比喩だと判断されるわけですが、光って見えることを「発光」と言ってしまうのは少し芸が足りない感がありました。

二句目。梨を「勾玉」にみなしたことで、「光」が意味を持ち始めました。
ただ「発光」という言葉が説明臭くなってしまったのが難点ですし、梨が光って見えることを「発光」と比喩することの違和感は変わらず。

三句目。比喩の一物句になりました。「勾玉」は比喩で、「勾玉の光」という「モノ」を「自分が手にしている」という感動。
この句意ならば「発光」をあきらめることで、とてもわかりやすくなったと思います(発光は発光で面白いのですが)
上五を淡々と「梨を剥く」として、「勾玉の光」というモノで押さえて着地する方法もあるかと思いました。

・梨を剥く手に勾玉の光かな

点数: 1

「梨かじる図鑑三冊開きをり」の批評

回答者 イサク

添削した俳句: 梨かじる図鑑三冊開きをり

おはようございます。
コメントで語っていただいておりますが、ちょっと厳しめの感想になりそうです。

◆初読では「梨をかじる」→「図鑑を三冊開きをり」で、句の風景が上手くつかめませんでした。
 句に動詞がふたつ「かじる」「開く」で、動詞の主格は作中主体。句が倒置されているとも汲めず、素直に語順のとおりに風景を受け取りましたが、そこの接続がよくわからない、という感想でした。
 コメントを読んだところ上五と中七下五が時間を倒置をしているとのこと。そのヒントが句になく、意図がわかりづらい形だと思います。

◆存続・継続の「をり」で、「図鑑(は)開かれをり」ではなく「図鑑(を)開きをり」なので、三冊同時に図鑑を開いている【作中主体】を中七下五で強調しています。三冊同時に開いているのはなぜ?という疑問が残ったまま句が終わりました。

◆おそらくですが「句中の時間経過がかなり長いこと」「○○した(理由)から○○した(結果)という散文の形を一句にしている」の二つも、一句にまとめる時点で損をしています。

ということで、下五「をり」が句の解釈の邪魔をしている感じです。
上五を変えず、瞬間を意識して、に句意に近い形で作るなら

・梨かじる図鑑三冊読み終えて

で、動作の順序を明確にして下五から上五へ戻すべきではないかと考えました。

「をり」の意図(三冊目は開きっぱなし)を汲むなら、読みながら食べている感じになります。

・梨かじる図鑑三冊目のさ中

コメントとは違いますが三冊とも開きっぱなしなら
・梨かじる開いたままの図鑑三冊
十七音に入りませんでした。この場合「三冊」が句を邪魔しますかね?

補足です
取り合わせのコツは、十二音と、【十二音とは関係ない季語】です。
御句は、作者の頭の中で、十二音と季語が直接関係するストーリー(図鑑を三冊読んだ→のどがかわいた→梨)を作って、それを伝えようとしているので、一般的な取り合わせの句の解釈が上手く使えないのではないかと思います。

点数: 4

「蜻蛉群れ夕陽に羽の煌めけり」の批評

回答者 イサク

添削した俳句: 蜻蛉群れ夕陽に羽の煌めけり

こんばんは。

映像の出ている句だとは思いますが、全体的にどこか窮屈です。特に上五「蜻蛉群れ」という言い回しはなんとかしたいところ。どこかの要素を少しだけ省略したい感じがあります。

下五は答えを言っているわけではなく、この句のポイントであると感じるのはヒッチ俳句様と同感です。「煌めく」がないと、夕陽に対して「煌めている」のか「影を落としている」のか、やや映像に迷うところ。

窮屈さを脱出するために、「羽」を省略したくなりました。

・蜻蛉の群れて夕陽に煌めけり

以下余談、
「煌めく」は「舞う」「纏う」などと同じく「類想凡人ワードになりやすい動詞」ではあります。「煌めく」のままでもよいと思いますが、いろいろと試してみてください。

点数: 1

「天高く昇る竜虎は今何処」の批評

回答者 イサク

添削した俳句: 天高く昇る竜虎は今何処

横から失礼します。

---
○○、○○、○○、この組み合わせ、何でわねん?人を馬鹿にしているようにしか感じんわ!
貴方、ヒョットして、△△学と■■■学の二股さんですかな?
情景、背景が分かり、本文の内容も万人をして分かる、それが俳句と言うもんチャイマンのかなぁ…「お前らにコレが分かるか?」的な俳句は、ご自身で楽しみなはれ!
---

以前、頓(不尽)様ご本人が、とある方へのコメントでこのようなコメントを残しています(その後に一旦、謝罪コメントを残しているわけですが)

今回のなお(じい)様のコメントはこのような暴言でもなく、句の解釈に対する一意見と見受けます。むしろ頓(不尽)様の気持ちが誤解されないように配慮しているわけですが、頓(不尽)様は「自分は初心者だから何を言ってもあとで謝って許してもらえればOK、でも他人から言われるのは不愉快」という態度に見えますが、どうでしょう?

コメントされている「いま何処」と「今何処」の違いも、作者の句意と受け取り手の解釈の違いを勉強するチャンスだと思います。
自分は初心者だから他人の句に何を言ってもどんな解釈をしてもOK、他人が自分の句の解釈を誤るのは許さない、では俳人以前に、大人として狭量という感じもいたします。

どちらの味方というわけでもないですが、慈雨様のコメントが理解できる方なのであれば、なお様の気持ちも理解できるものと信じます。

点数: 5

「梨一片含む水疱瘡の吾子」の批評

回答者 イサク

添削した俳句: 梨一片含む水疱瘡の吾子

おはようございます。
過去の話でしょうか?現在進行中ならばお大事にと言わせてください。

◆韻文ではなく散文・報告文的な形に見えます。
 特に、因果・理由の説明となっているのが気になります。句意で「因果」は前提になっており外せないようですので、せめて目立たないようにしたいです。
 解消する手段として、俳句の技術的には「切れを入れてみる」「語順の調整」「含むという動詞を再検討」「季語を立たせる」などの手段が考えつきますね。

 特に「季語を立たせる」は意識したいです。御句では季語が「病気の時に食べられるもの」という道具として使われており、「季節感」の比重が薄めです。結果、他の「林檎」「メロン」などの季語に入れ替えても句の風景があまり変わらないようです。

・水疱瘡の子の食む梨のひとかけら
・梨剥くや子に二日目の水疱瘡

点数: 4

イサクさんの俳句添削依頼

最新の投稿順に並んでいます。回答が付いた投稿が先頭に移動します。

仰ぎ見る天の方向墓参

回答数 : 45

投稿日時:

嘘つきと言はれて秋は深まれり

回答数 : 49

投稿日時:

困難も苦難も句材俳句の日

回答数 : 18

投稿日時:

淀川を歩いて渡る秋の空

回答数 : 40

投稿日時:

人の句は人の子である時鳥

回答数 : 39

投稿日時:

イサクさんの添削依頼2ページ以降を見る

その他の添削依頼

ファインダー覗いて掴む秋の月

作者名 大浦美津子 回答数 : 2

投稿日時:

春暁や両手に有り余る仔犬

作者名 四条虎 回答数 : 3

投稿日時:

モフモフと肩寄せあえり寒雀

作者名 森本可南 回答数 : 2

投稿日時:

添削依頼をする!

「私はロボットではありません」にチェックを入れてください。

▼添削依頼された俳句の検索

▼添削と批評(返信)の検索

ページの先頭へ

俳句添削道場の使い方。お問い合わせ

関連コンテンツ