俳句添削道場(投句と批評)

イサクさんの添削最新の投稿順の9ページ目

「川の土手花びら舞ふや花筏」の批評

回答者 イサク

添削した俳句: 川の土手花びら舞ふや花筏

おはようございます。

◆「花筏」のある状況を十七音で説明しようとしている、と感じます。

◆「花びら舞う」と「花筏」があまりにも近すぎて、お互いに生きなくなっていると思います。
(ここで議論するつもりはありませんが、私は「桜の花びら」の意味で使う「花びら」は季語であると思っています)
◆三段切れっぽさも気になります。
 上五を字余りにして「川の土手の」など助詞を補えば解決します。ですがそれ以前に季語の説明となっている上五中七が気になりますので、言葉や語順の大幅変更を・・

俳句は、季語を説明する必要はありません。
むしろ季語自身が「詩」なので、余計な説明は不要です。

御句とコメントの情報からなら、たとえば「川」との取り合せでしょうか。

・しめやかに流るる川や花筏

季語「花筏」の力で、近くに桜が咲いていて、少しずつ花びらを川に落としているのは想像できると思います。
他にもいろいろな方法がありそうです。俳句ならばまずは季語を信じましょう!

点数: 3

「少年は寡黙となりし風光る」の批評

回答者 イサク

添削した俳句: 少年は寡黙となりし風光る

おはようございます。はじめまして。

意味は分かる句ですし、映像も出ていると思います。

文法の面で一点問題が。【連体形】のことです。

御句ですが
◆「寡黙になった」と気付いたのは少し前(で、今も継続している)ので、過去形を使うのは必ずしも間違いとは言えません。
 ただ、この「し」は過去の助動詞「き」の【連体形】になっています。連体形ということは名詞などの「体言」を修飾する(中学の授業でやっています)のですが、修飾すべき相手がおりません。

俳句には「切れ」という用法があります(説明が長くなるので、他でお調べください)
ここは季語の前で【終止形】にして「切れ」てもよかろうと思いました。
たとえば過去の助動詞「き」の終止形「き」です。

・少年は寡黙となりき風光る

私としては、「無口となったと気づいた→今も継続している」ことから、完了継続の助動詞の方が好みです。
たとえば完了の助動詞「ぬ」です。

・少年は寡黙となりぬ風光る

以下、コメントから、もうひとつ意見を付け加えます。

『記録として俳句を作る』アリだと思います。がんがん作ってください。
ただし、「記録文書」としては、俳句は「普通の文書」に絶対に勝てません。

御句「少年は寡黙となりし風光る」他の方の提案句「風光る孫の寡黙の思春期か」
これらよりも、高橋様自信のコメント
『中学生になった孫は突然のように無口になりました。親子三代の遺伝子なのでしょうか。』
こういう説明の文章の方が、間違いなく精緻に状況を残せます。
また、そもそも俳句は【詩】なので理屈っぽさを嫌います。「一句で全て説明する」のはあまり向いていません。

ただ、俳句の形に残すと、あとで「あの時の感動はこうであった」という気持ちを呼び起こすことはあるようです。なので、俳句として残すのはアリだと思います。
日記・記録としての俳句を使う場合、あくまで一般論のアイデアで
◆一句だけで無理に説明しようとせずに、場合によっては複数の句に分ける
◆句の横に、補足や前書きとして説明を残しておく
などの方法があります

最後に私からの提案句を残します。
俳句としては「孫」という説明は入れたくなく、「少年」の映像は受け手に委ねればいいでしょう、というのが私の考えです。

・思春期の少年の黙風光る (黙:もだ)

点数: 3

「初さくら縫い目の緩い推しの服」の批評

回答者 イサク

添削した俳句: 初さくら縫い目の緩い推しの服

再訪です。
もしかして「推しの服」とは「お気に入りの服」という意味でしょうか?
と解釈すると映像が変わりますね。
以下、そちらの解釈でコメントします。

「縫い目の緩い」「推しの」がどちらも「服」を説明しています。
「縫い目の緩い」は大丈夫だと思いますが「推しの」は気持ちの説明であって映像がありません。「推しの」=「お気に入りの」という説明なしで、映像描写でそう思わせたいところです。
なぜ中七下五で「服」に注目するのか、説明なしで納得させていただければ。
それによって、季語が生きるかどうかも変わってきそうです。

点数: 2

「佐保姫や恥じらう君に花飾り」の批評

回答者 イサク

添削した俳句: 佐保姫や恥じらう君に花飾り

こんにちは。

「佐保姫」難しい季語ですね!
この季語は春を女神として擬人化した季語で、「映像が薄い」「擬人化されている」「女神の雄大さ」などの点で難しい季語だと思っています。

御句
◆句中の「君」の受け取り方が難しいです。
 コメントからは佐保姫のことを言っているのだと思いますが、本来は姿のない女神である佐保姫。「恥じらう」と断定するのはなかなか難しいです。また、短詩文芸で「君」と言えば恋人や片思いの相手のことを指しますので、作者は佐保姫に恋しているということになりそうですが、先ほども書いたように佐保姫は姿のない春の女神。ギリシア神話などの人の形をした神と異なりますので・・・
 この句の場合、この場に恋人がいる、という読みの方が素直に受け取れます。
◆下五「花飾り」
 「花飾る」の連用形にも、「花飾り」という名詞にも受け取れて、読みに迷います。「受け手に委ねる」のと「受け手を迷わせる」のとは違いますので、わかるようにした方がよいと思いました。
◆「佐保姫」と「花」の季重なり
 この花は「桜」のこととコメントでおっしゃっています。とすれば真っ向から季重なりをしています。句の形からは「佐保姫」が主たる季語という意図を汲み取りますが、映像のない「佐保姫」と映像のある「花」。かなり厳しいと感じます

どこかから持ってきた「佐保姫」よりも、実景である「桜一房」を生かして映像化することをお勧めします。句意は変わりますが、とりあえず恋人と一緒にいることにしてみます。

・簪としてこの桜贈りたし
・恥じらっている君と見る桜かな

季語「佐保姫」にこだわるならば、目に見えない季語なので一物は極めて難しいと思いますし、同じ句の中に「桜・花」を出すのも極めて難しいと思います。

難しい季語だと知ってチャレンジするならば大歓迎です!
また挑戦してみてください!

点数: 1

「初さくら縫い目の緩い推しの服」の批評

回答者 イサク

添削した俳句: 初さくら縫い目の緩い推しの服

こんにちは。はじめましてでしょうか?よろしくお願いします。

この句は、形はできていると思います。
句意をどう受け取るか、難しいですね。「推し」の姿が見えてきません。

普通「推し」と言えばお気に入りのアイドルや歌手・スポーツ選手・ユーチューバーなどの有名人だと思うのですが、この句では【服の縫い目の緩さ】が見えていることから、とても近くまで接近できる相手と想像します。なおかつ、顔や声ではなく「服」に注目するということは、頻繁に会える相手なのでは?と。

とすると、最近はやりの「推し友」や、自分の子を「推し」と呼んでいるのか?など身近な対象という考え方もできるのですが、【服の縫い目の緩さ】に注目するというのはどういうシチュエーションなのだろう?と悩みます。

「推し」の映像化。「推し」の姿が見えてきたら、「初さくら」との響きあいもわかると思うのです。
ただし、
「推し」というのはキラキラ輝いて見えるものだと思います。「初さくら」と映像の主役を奪い合ってしまいそう・・という懸念はあります。

句意が微妙にわからないので、提案句は出しにくいですねぇ・・
句意は全く違いますが、

・初さくら推しの真似した服を着て

点数: 2

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