俳句添削道場(投句と批評)

イサクさんの添削最新の投稿順の1339ページ目

「改札に流るる人や後の月」の批評

回答者 イサク

添削した俳句: 改札に流るる人や後の月

こんにちは。

取り合わせの中でも、「季語以外の十二音に既に詩がある」場合はあまり季語にこだわらなくても済むのですが。最近の句では

秋薔薇や皿は内側より割れる/卓鐘

「皿は内側より割れる」というささやかな発見(一般論ではなく虚の発見かもしれませんが、それはそれで)と、「秋薔薇」という季語の響きあいの一句です。

御句ではたとえば
季語ではない「改札に流れる人」の方にもう少し季語「後の月」を受け止める工夫が欲しいかもです。特に「流れる人」が曖昧な風景ですね。

◆改札の外へ流れる人?改札の中へ向かう人?
◆季語「後の月」ということで、この改札からは空が見えています。ということは小さい駅の風景が見えます。一方「流れる人」という言葉には大きな駅で人が動く姿を想像させます。ここの整理はついてますでしょうか?
◆季語「後の月」ということで、時間帯は深夜ではないですが夜。

コウ様の中でまず映像を整理した方が、受け手の頭の中に映像がびしっと出てステキな句になる可能性が高まります。説明しすぎはいけませんが・・

・改札を出てくる夫や後の月 (夫:つま)
・改札へ駆ける少年後の月
・改札をどどっと抜けて後の月

点数: 2

「うんとしか言わない君よ秋時雨」の批評

回答者 イサク

添削した俳句: うんとしか言わない君よ秋時雨

こんばんは。

「君」が想い人や配偶者、「秋時雨」でやや暗いイメージ、で、こちらが何を言っても旦那さんが「うん」としか言わないので自分の心が冷めつつある妻の映像が浮かびました。コメントを読んで、あながち間違いではなかったような・・・

誤読してもあまり損はない形ですが、孫のことを「君」と言ってしまうのはどうかなあ・・と。いわゆる「孫俳句」(孫がかわいいとしか言わない俳句)ではないので、「孫」を使ってみるとしたら

・うんとしか言わない孫よ秋時雨
 ↑これでは「うん」しか言えない赤ん坊みたいですね。

・うんとしか返さぬ孫よ秋時雨

この形ならば、「意思を持って『うん』しか返さない孫」「『としか』『秋時雨』でやや寂しい感情」が少しは出るのではないかなあ・・・と思いますが。
勉強させていただいてます。

点数: 1

「白菜にコンテナ軋む選果場」の批評

回答者 イサク

添削した俳句: 白菜にコンテナ軋む選果場

こんばんは。

悪くはないのですが、切れ字を入れてみたくなりました。

・白菜やコンテナ軋む選果場

切れ字を入れることで「『選果場』を説明している感じ」が薄れ、季語が立つと思います。風景も元句とあまり変わっていないと思いますが、いかかでしょう?

点数: 2

「鉄道の乾く暁冬隣」の批評

回答者 イサク

添削した俳句: 鉄道の乾く暁冬隣

おはようございます。

夜中に露や霜が冷えた鉄路につき、それが朝の日差しに乾いていく風景を受け取りました。

音の「乾く」という表現はいいですね。
「音」とはっきりイメージさせたいのであれば、上五「鉄道」に音を思わせる工夫を入れるか、「暁」で四音使っているのでここを工夫するか、という方法もあるかもしれません。このままでもできている句だと思います。

冬が近いというか、「冬隣」は秋の季語という点はご留意ください。いちおう立冬は過ぎておりますが、秋の句ということで置いているならば問題ないです。

・乾きたる音して冬の列車来る

点数: 2

「塀こえて隣家へたわわ冬檸檬」の批評

回答者 イサク

添削した俳句: 塀こえて隣家へたわわ冬檸檬

こんばんは。

実景だからこれでいい、という主張も可能であることを前提に。

御句、言いたいことはわかります。
例えば季語を「夏蜜柑」や「青林檎」「秋茄子」などに変えても句の意味がほとんど変わらず「隣家の先へ実った実」です。これは、季語が動く状態と言えるかと思います。

この句の場合、季語以外の部分「塀こえて隣家へたわわ」が季語の状況報告的説明であるため、その状況に当てはまるモノ(この句の場合、木に生る実)であればなんでも当てはまってしまうのが原因のひとつだと思います。

この状況を回避する方法はいろいろありますが、たとえば俳句には「季語を説明しない」「状況を説明しない」「季語と他の部分で、意味の近すぎないことを言う」などという技法があります。例えばそちらを。

・隣人と目の合う庭や冬檸檬

点数: 2

イサクさんの俳句添削依頼

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