「改札に流るる人や後の月」の批評
回答者 イサク
添削した俳句: 改札に流るる人や後の月
こんにちは。
取り合わせの中でも、「季語以外の十二音に既に詩がある」場合はあまり季語にこだわらなくても済むのですが。最近の句では
秋薔薇や皿は内側より割れる/卓鐘
「皿は内側より割れる」というささやかな発見(一般論ではなく虚の発見かもしれませんが、それはそれで)と、「秋薔薇」という季語の響きあいの一句です。
御句ではたとえば
季語ではない「改札に流れる人」の方にもう少し季語「後の月」を受け止める工夫が欲しいかもです。特に「流れる人」が曖昧な風景ですね。
◆改札の外へ流れる人?改札の中へ向かう人?
◆季語「後の月」ということで、この改札からは空が見えています。ということは小さい駅の風景が見えます。一方「流れる人」という言葉には大きな駅で人が動く姿を想像させます。ここの整理はついてますでしょうか?
◆季語「後の月」ということで、時間帯は深夜ではないですが夜。
コウ様の中でまず映像を整理した方が、受け手の頭の中に映像がびしっと出てステキな句になる可能性が高まります。説明しすぎはいけませんが・・
・改札を出てくる夫や後の月 (夫:つま)
・改札へ駆ける少年後の月
・改札をどどっと抜けて後の月
点数: 2