「晩鐘の幽かに震う冬紅葉」の批評
回答者 イサク
添削した俳句: 晩鐘の幽かに震う冬紅葉
こんばんは。
ネギ様に「山本山」の説明は、誰かしたことありましたっけ?
◆中七「幽かに震う」のかかるのが「晩鐘」なのか「冬紅葉」なのか分からない形で、誤読もそうですが迷うかたちになってしまっています。
この「中七が上五・下五のどちらにかかるかわからない。どちらにかかるかで句意や風景が変わってしまう」という状態はあまりよくない形ということで、某俳人が「山本山」と呼び始めました。
御句の場合、「晩鐘の」で上五にかかりそうなのですが、「晩鐘」とは主に「晩に鳴る鐘の音」つまり「鐘の音」を表す言葉であるため「幽かに震う」という修飾を受け取りにくいようです。鐘の音を「幽かに震える」と説明するか?という違和感ですね。
で、「幽かに震う冬紅葉」の方が映像も意味も素直にキャッチしやすいため、下五にかかっているように感じるのだと思います。
山本山の回避法は、上五下五のどちらにかかっているか明確な形にすることです。
たとえば、
上五にかけるならば
・晩鐘のしづかな震へ冬紅葉
(直前の「しづかな」が連体形のため「震へ」は名詞で、下五「冬紅葉」も名詞のため中七で一旦切れていることがわかります)
下五にかけるならば
・晩鐘やかすかに震ふ冬紅葉
(直前の「かすかに」が連用形のため「震ふ」は動詞(の活用)。上五が「や」切れのため、三段切れをしていないとすれば「震ふ」は連体形で、下五季語にかかります)
という感じです。
点数: 2
