新米を噛みしめる歯の小刻みに
回答者 ハオニー
添削した俳句: 失敗を新米噛みしめ糧にする
お初にお目にかかります、ハオニーです
早稲の品種は新米の時期ですね
この句に出てくる方は、間違いなく晩成な方でしょう
日記帳に書き留める句なら、「失敗を」が分かりづらいと思います
「糧にする」で何か失敗したのかと推測はできますから、「失恋を」「叱責を」「嘲笑を」などもう一歩踏み込めば、その時の感情がリフレインされるでしょう
これを作品レベルまで持っていくには
説明くさい句は作品と呼べないため、大鉈を振るう必要があります
つまり
原因「新米を噛みしめる」→結果「糧にする」
という因果関係を解消しなくてはいけません
結果「糧にする」も、曖昧な「失敗を」も消します
「新米を噛みしめる」というフレーズが残りました
ここに「歯の小刻みに」とくっつけてみます
これで、失敗して悔しさと新米を噛みしめる様子がイメージ出来るようになりました
さらに、新米を嬉しがって食べている家族の様子かもしれないとも想像できます
(これは私の弟にどんな句か聞きました)
作品とよべる俳句の多くは、読み手が多様な解釈が出来るものです
100人が100人同じような解釈をするピンポイントの作品もありますが、それはプロでも難しい領域です
点数: 2