「持ち上げる鞄の重さ凍てる星」の批評
回答者 ハオニー
添削した俳句: 持ち上げる鞄の重さ凍てる星
ハオニーは今日も無意味に絶好調です
下五の「凍星や」はどうしてもやりたければそれでもいいですが、添削対象の句としては考えものです
下五に「○○や」とおいた句は成功例が少なく、手直しする側としてはそういった勝算に乏しいギャンブルは避けたいものです
私はそもそも下五の「○○や」に関しては「カッコつけやがって…」と冷ややかな評価をしているため、そういった句は絶対に提案しません
学生かサラリーマンかわからない、というご指摘がありましたね
まさしくその通りですが…
これは敢えてさまざまな解釈ができるような句にしたのかな?と推理しています
なぜかというと、「凍星」が凛とした感じを出しているため、持ち上げた鞄の重さや触れた感じは、目が冴えるようなものだったのだろうと推測できるからです
家に帰るサラリーマンか、これから塾へ行く生徒さんか、夜勤の人か…
「行きも帰りも書いていないけど、三択くらいまでは絞り込めそうだから、あとは読み手にお任せします」と託したのだと、そのように考えていました
「塾生」という情報を入れたいという前提で手直しの句を用意しました
ここは私の一存で決められないところですが…
凍てる星だと、星が凛としている感じが出ますね
星凍てるだと、最後に動詞が来るので動きや様子に焦点が行きます
鞄ごと凍り付いてしまいそうな寒さを肌で感じている様子を出すのなら、動詞を後にすると面白いかもしれません
それらの点を踏まえて
予備校へ背負う鞄や星凍てる
凍りつきそうな鞄に重たさを感じながら、予備校へ行く生徒(むしろ浪人生)がいるよ
というちょっとだけズレた句意に見えそうですね…
点数: 2