俳句添削道場(投句と批評)

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「車窓へと迫る蜻蛉の番かな」の批評

回答者 よしはむ

添削した俳句: 車窓へと迫る蜻蛉の番かな

ハオニーさん、いつも添削ありがとうございます!
今回の句は、とても良い句だと思います。

単にトンボの番を描写するのではなく、車の運転中に車窓へ迫ってくるトンボの様子を捉えた着眼点がよかったと思います。

日常の何気ない様子を切り取った、この着眼点にオリジナリティがあると思います。
臨場感だけでなく、トンボを気遣う作者の想いもそこはかとなく伝わってきます。

点数: 3

赤灯火止まることなき恋蜻蛉

回答者 三日酔いの防人

添削した俳句: 車窓へと迫る蜻蛉の番かな

ハオニー様今晩は。日頃から句の添削、誠にありがとうございます。この場をお借りして御礼申し上げます。
さて蜻蛉の句、この句で詠いたいことは、車両内から見た光景と蜻蛉が番う様子ですね。警察用語では、信号とは、大きく分けて、手信号と灯火式信号に分かれます。赤灯火とは赤信号のことです。臨場感オリジナリティを出さしたいということですので、あえて車窓や番といった言葉は除きました。原句に近くするとしたら
青灯火車窓に番蜻蛉かな
という風になりまさした。参考にして頂ければと思います。

点数: 6

鰯雲来て山際に残る青

回答者 ハオニー

添削した俳句: 天の青残し群れなす鰯雲

鰯雲と聞いたら、空はイメージできるものです
だから青空と使うのは避けたのですね
それは賢明な判断であったと思います
徹底的に句の説明に書いてある景色を追求すれば、「天」も「空」も言える音数がなくなります

鰯雲が群れているように見える、というのは「鰯」という魚をイメージしていただくと、当然そうだよねと分かります

「鰯雲が空を覆い、鰯雲と山との間に僅かに青が残っている」
というならば、「山際」と具体的に書く必要があります

手直しした句は「どんな青が残っているのか?」と読み手に「青空」を想像していただけるよう「残る青」と体言止めにしました
わずかな青空と空を覆いつくそうとする鰯雲を感じさせるには、「鰯雲」か「青空」のどちらかを想像してもらうよう仕向けるのが一番です 

点数: 3

初嵐朝の波頭の渦白し

回答者 ハオニー

添削した俳句: 秋風の強く波頭は白き渦

なるほど、鳴門海峡じゃなくても渦はあるのですね
渦が生まれるほどの強い秋風のようですね

ならば「秋風」は弱い気がします
秋風は秋に吹く風全般を言いますが、時に爽やかに時に身に染みるような風です
勢いよく吹く風とは言い切れません

風は俳句にとって欠かせない要素ですから、風にまつわる季語や季語以外の言葉はたくさんあります

今回、夏はそういう景色ではなかったのに、秋になってこのような景色だった
と仮定して季語「初嵐」を使います
初嵐…秋になって初めて吹く強い風
秋の嵐という季語と違い、特別な感じがあります

秋風でもなんとかなりますが、風を使いこなせてこそ感情をしっかりと風に託すことが出来ます
風の名前は侮れません

点数: 2

秋風の強し波頭の渦白し

回答者 腹井壮

添削した俳句: 秋風の強く波頭は白き渦

大浦美津子さん、こんばんわ。

波の頂点に渦がある事に全く気がつかずにおりました。
お恥ずかしいかぎりです。

原句自体がとてもいい句なのですが俳句らしく言い切ってしまったほうがいいと思いこうなりました。

点数: 2

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