幻想砂漠(仮題)
スレ主 柊木なお 投稿日時:
目的:趣味で書く
要望:欠点の指摘歓迎!
カテゴリー:SF
あらすじ
物語の舞台は、人間の脳をサーバーとしたVR空間〈レーヴ〉。
体感型のマインクラフトのようなもので、ユーザーはあらかじめ用意された素材を使って自由に世界を構築したり、共通のプラットフォームを介してサーバーを行き来したりできる。
「第二の現実」がコンセプトで、ゲームとしてはもちろん、その利便性ゆえに社会の様々な場面で活用されている。
主人公のクラウはかつてレーヴの開発部で働いていたが、とある事件に関わった容疑で追放されてしまった。現在は、黒猫の姿をした相棒のエルと共に、非正規ルートで人や物を扱う「運び屋」として生計を立てている。
ある日、いきなりオフィスに現れた正体不明の少女アリスから、明後日の正午までに大陸の反対側にある街まで送ってほしいと依頼される。広大で危険な荒野を横断しなければ到底間に合わず、クラウは不可能だと一蹴する。しかし、なぜか彼の経歴を知っているアリスから、かつての容疑を晴らし、技術者として開発部に戻る道を報酬として示される。相棒のエルは「金さえもらえれば何でもいい」というスタンスを崩さず、クラウは迷った末に承諾する。
目的地までの足として、当初は小型トラックのようなものを想定していたが、「狭いのは嫌」というアリスのわがままにより、立派な居住空間を備えた装甲車を使うことにする。知り合いに頼んで設計図を書いてもらい、アリスの十分すぎる予算にものをいわせて、装甲車を「生成」する。生成には時間がかかるので、完成までのあいだいったん解散する。こっそり再集合したクラウとエルはアリスの正体と目的について話し合うが、彼らの超一流の知識と技術を持ってしても、彼女がどこからやってきた何者なのか、情報はまったく掴めない。
荒野に突入してすぐ、巨大な異形の怪物に追いかけ回される。「B級映画じゃねえんだぞ」と毒づきながら運転するクラウを尻目に、エルとアリスは呑気にお茶会を続けている。たまらず文句を言うと、エルはしぶしぶ仕事に戻る。クラウは焦り過ぎて気づかなかったが、怪物は実体のない映像に過ぎず、エルが作業を開始してから数分で消える。「なんで早く言わないんだ」と憤るクラウに、エルは一言。「あなたからはお金もらってないから」
数時間が経過。エルとアリスはすっかり打ち解け、自動運転に切り替えたクラウはすっかりいじけて、狸寝入りを決め込んでいる。こっそりふたりの会話を聞いていて、ふとアリスの受け答えに違和感を覚える。が、気にしないことにする。外では相変わらず砂嵐が吹き荒れているが、装甲車の中はいたって平和そのもの。
さらに数時間経過。トラブルが発生し、ジャングルのような異空間に放り出される。激しい口論になって、アリスは装甲車を出ていく。子供じみた態度をエルに叱られて、クラウはしぶしぶアリスを追いかける。森の中を探し回り、凶暴な猿の姿をした白血球(レーヴ上で侵入者を排除するプログラム)に襲われていたアリスを助ける。自分の昔話を少しだけ語って、アリスと和解する。
なんとか元の空間に戻る。目的地まであと少し。仮眠をとっていたクラウをエルが起こし、アリスに関する手がかりを掴んだと言う。彼女の主張は、アリスは現実に存在する人間ではなく、レーヴ上でのみ意識を保っている人工知能であるというもの。いつの間にか後ろにいたアリスに話を聞かれる。クラウは直接アリスに尋ねるが、はぐらかされる。数時間前にもアリスの受け答えに対して覚えた違和感を思い出す。とあるテストを試し、目的地の街に向かうのがアリス自身の意思ではないこと、アリスは目的地に到着するか、一定時間経過後に起爆する人格を持った爆弾プログラムであること、そのことを他人に話せないように行動を制限されていることに気づく。それはかつてクラウが冤罪をかけられ、開発部を追放される原因となった、自由意志を束縛するプログラム〈リベレ〉だった。クラウたちはまた、レーヴの裏側で進行する巨大な陰謀と、組織のために利用されている多くの〈アリス〉の存在を知る。
アリスの爆弾は、レーヴ上のデータを破壊するだけでなく、現実の人間にリベレを感染させるというもの。とんでもない自爆テロの片棒を担がされそうになったクラウとエルは、アリスを見捨てて逃げるのではなく、敵の裏をかいて彼女を救うことを選ぶ。タイミングを失敗すれば三人もろとも木っ端微塵のリスクのなか、クラウたちは作戦を成功させ、アリスを爆弾からもリベレからも解放することに成功する。
目的地の街。海を望むホテルの一室。アリスは開発部への復帰という餌でクラウを騙していたことを謝るが、クラウはいまさらどうでもいいと笑い、エルにすら話したことのなかった自分の夢を語る。隠れて盗み聞きしていたエルに対して、運び屋の廃業とパートナーの解消を宣言する。エルは「正義のヒーローと金儲けは両立する」という理由で、引き続き彼の元に留まるという。
クラウはアリスに対して、「お前はどうしたい?」と問う。
三人は新たなチームを結成し、陰謀に立ち向かい〈アリス〉たちを救う旅に出る。
キャラクター
クラウ
皮肉屋でプライドの高い青年。
レーヴの仕様について、変態オタク的に詳しい。
エル
黒猫のアバターを被った守銭奴で、天才ハッカー。
声は若い女だが、それ以外の素性は不明。
アリス
依頼人の謎の少女。クソ生意気。
参考作品
ウィリアム・ギブスン「ニューロマンサー」、クリストファー・ノーラン「インセプション(映画)」
作者コメント
細かい部分の説明は省きつつ、ざっと流れを書きました。
SFアクションとロードムービーが半々といった感じでしょうか。
とりあえず、
1)プロットに過不足がないか(あるとしたらどこをどうすればいいか)
2)キャラクターの動きに不自然なところはないか
について、ご意見をお聞かせ願いたいです。
もちろんその他のアドバイスもお待ちしております。
(それとプロローグ掲示板の同題No.7に冒頭を載せているので、よろしければそちらのほうにもご意見を頂けるとありがたいです)
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