「帆を立てて薫風受ける小児童」の批評
おはようございます。
句の難点は他の方からほとんど出ていると思います。
勉強のため整理させてください。
◆「小児童」これがこの句の最大の問題。
字面を見た瞬間動揺しました。
意味は想像可能(こども)で、間違っていないようですが、下五で使うために無理に言葉を繋ぎ合わせたように見えます。
経験上、造語や無理な省略・接続による音数調整は、詩を遠ざけることが多いようです。今回の場合は知らない漢語・中国語のように感じました。
今回の場合、意味としては「児童」三音、あるいはぶっちゃけ「子」一音で済むところ。残りの音数はいろいろできてしまいます。
◆語順と助詞の問題。
「帆を立てて、(薫る)風を受ける小児童」という日本語の流れ。風を受けているのは「小児童」になっている句です。
「帆」ももちろん視界にあって風を受けているのですが、上五「~~て」で軽く切れていますね。
仮に「帆は風受ける」という戻ってくる意味で受け取った場合、「帆を立てて薫風受ける/小児童」というように「小児童」の手前で意味が切れることになり、下五がぽつんと浮いてしまいます。
「切れ」と「意味の繋がり」を整理することをお勧めします。
◆【帆】
一般的には帆船かヨットのことですが、「ヨット」では季重なりになるので回避したのでしょうか?
上五が「~~て」で軽い切れが入り、放置されているため、この「帆」が実在するのか何かの比喩として「帆」を出しているのか、という点で解釈を戸惑いました。
また、「ヨット」「ウィンドサーフィン」を描きたいならば、「薫る風」に対して潜在的な季重なりが気になる内容ではあります。
(なお、ウィンドサーフィンの場合「セイル」と呼ぶことが多いようですね)
◆「薫る風」
夏の海風の季語
は他に多数あり(例:南風)、「薫る風」はあまり海風を本意に持っていないようです。その点も「帆」が実物かどうかの読みを妨げているのでは。
「ヨットの帆に夏の風」「薫風の中の子」どちらをこの句の主役にしたいのか、中途半端なのが問題なのだと思います。
俳句
は十七音と短いので、季語に対して両方を主役にするのは、不可能ではないとは思いますが難しそうですね。
・初夏の風おおきく受けて帆のひらく
・風薫る船上の子は帆を立てて
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季語を自然に句の中に埋め込んでみました。