俳句添削道場(投句と批評)

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競り負けて聞こゆ校歌や雲の峰

作者 もんこ  投稿日

コメント(俳句の意味。悩みどころ)

今日は甲子園、決勝でした。仕事の合間にチラっと観てました。

決勝らしい試合でした。

悩みどころは『聞こゆ』です。

競り合った末に負けてしまった。
整列して勝者の校歌を聞く場面。
『聞く』では字足らず『聞きし』では過去形『聞きたる』では字余り、
『聞こゆ』にたどり着きましたが、形式ばってる感じが。。

実際、球児は雲の峰を見てるというより涙で何も見えないのではないかと思いますが。

そして何より、テレビ鑑賞を俳句に詠むことの是非も考えてます。

宜しくお願い致します。

※仕事の都合で返信が遅くなることがありますが、そこのところはご了承ください。

最新の添削

「競り負けて聞こゆ校歌や雲の峰」の批評

回答者 ヒッチ俳句

もんこさんお早うございます。
先日は感想のみになり、提案句を置くことが出来ませんでした。
勝負事においては、競り負けようがボロクソに負けようが負けは負け。
敗者は敗者。
勝者は勝者。
しかし、もんこさんはその両者の気持ちが分かる人です。それが大事ですよね。
提案句詠んでみました。

負けて聞く勝者の凱歌雲の峰

勝負とは、高校野球だけではありませんね。身の回りの色んなところに勝負はあり、勝ったり負けたりの繰返しです。
あっ、これは小生の話です。(笑汗)
またよろしくお願いいたします。

句の評価:
★★★★★

点数: 1

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添削一覧 点数の高い順に並んでいます。

「競り負けて聞こゆ校歌や雲の峰」の批評

回答者 ヒッチ俳句

句の評価:
★★★★★

こんばんは。
勉強させて頂きます。
夏の高校野球の決勝。
勝って負けても、球児達の姿に感動する人は多いですね。
作者は、その負けた方の選手の姿に感動を覚えこの句を詠まれたのだとは思います。
そして甲子園の空には、でっかい雲が浮かんでいたのですね。
私は、テレビ吟行であっても良い句は詠めると思います。テレビの画面を通して、感動を覚えることはいくらでもありますよね。(視覚と聴覚になりますが)
その事は置くとして、
私が御句を読ませて頂いて、先ず違和感を覚えましたのは、この句の作中主体は誰なのか?と言うことです。
作者は「聞く」「聞きし」「聞きたる」に迷い「聞こゆ」に辿り着いたとありますがそのどれであっても、主語は作者ではありません。校歌を「聞く」のは球児達ですから。また、「雲の峰」を見ているのも球児達であり、この句に作者の存在が無いのではないかと思いました。
ですから、作者が仕事合間にテレビを見て「何に感動」して「何を伝えたい」のかがこの句から私は感じることが出来ませんでした。
作者の視点で、
競り負けた選手達の姿がどう見えたのか、またテレビのスピーカーから流れる校歌を作者はどんな風に聴いたのか(あるいは聞こえたのか)を表現された方が良かったのではないかと思いました。
私の鑑賞不足かも知れませんが、辛口コメントになり申し訳ありません。
よろしくお願い致します。

点数: 2

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「競り負けて聞こゆ校歌や雲の峰」の批評

回答者 みつかづ

句の評価:
★★★★★

こんばんは。貴句、拝読しました。

動詞「聞こゆ」。
実は下二段活用の動詞でして、名詞(体言)「校歌」に繋げる為に連体形にしますと「聞こゆる」となってしまい、中八の避け様が無くなります。
また、文語の動詞「聞こゆ」を古語辞典で意味を調べますと以下でした。

一:他動詞(謙譲語)
①申し上げる
②お願い申し上げる
③(手紙などを)差し上げる
二:補助動詞(他の動詞の連用形に付く。謙譲語)
④お…申し上げる

となりますと動詞を諦めて「聞く」、「聞こえる」等とは書かずに、
「負けた選手達はグラウンドで、相手チームの校歌を耳にしているだろう」と
読者に思わせるしかないかもしれません。

例えば以下でしょうか。

・競り負けて相手の校歌雲の峰

何等かの勝負をして、負けて相手チームの校歌を聞くという場面は、
春か夏の高校野球だろうと大体の読者は読んでくれるでしょうから。

そして、季語は「雲の峰」も夏の高校野球には合うには合いますが、
この貴句の場合は「夏終はる」、「夏惜しむ」の方が選手、
特に高校3年生っぽさが出るかなとは思いますが、
それは改作になってしまうのでできないという所もありますでしょうか。

以上です。ご覧いただきありがとうございました。

点数: 1

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「競り負けて聞こゆ校歌や雲の峰」の批評

回答者 なお

句の評価:
★★★★★

もんこさん、こんにちは。
御句拝読しました。
テレビ鑑賞で俳句を詠むのはありだと思います。ただ、例えばテレビでイタリアのことをやっていてそれを観てイタリアの句を詠む。ありだと思います。ただ色々な工夫や制約が出てくるとは思います。それはひと言で言うと「実体験に勝るもの無し」でしょうか。ただ、実体験しか俳句にできないのではつまらないですよね。テレビ鑑賞の俳句でもいいですが、妙に自分が傍観者みたいにならないようにしたいです。

御句で気になりましたのは「聞こゆ」と、句の内容と季語「雲の峰」が合うかどうかです。
まず「聞こゆ」は「聞こえる」みたいな感じですので、「聞く」か、動詞を入れなくてもわかりますよ。
次に「雲の峰」にはぐんぐん湧き立つような力強さが感じられますので、勝ったチームと合わせるのならいいと思いますが。

・競り合いを制して校歌雲の峰

みたいな。提案句ではありません。
しかし負けたチームですと、雲の峰が可哀想な気がします。
夏の果てとか、いっそ赤蜻蛉などもありかと思いました。

点数: 1

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「競り負けて聞こゆ校歌や雲の峰」の批評

回答者 竜虎

句の評価:
★★★★★

もんこ様 おはようございます。
お世話になります。
高校野球は終わりましたね。夏が終わった感がありそうです。
御句
きこえる文語はきこゆ自動詞ヤの下ニですので、聞こゆ(終止形)聞こゆる(連体形)です。校歌につづけると
「競り負けて聞こゆる校歌雲の峰」
ただ少し違和感を持ちました。負けては校歌は聴けませんから
提案です。
競り負けて聞えぬ校歌雲の峰
負けたしまい校歌は聴けなかった。しかし雲の峰が貴方がたを応援していますよ
こんな感じはどうでしょうか?
それとテレビ観戦で俳句を詠むは私はよくやります。
藤田湘子はこんな句を詠んでいました。
テレビ今がらがら蛇の首静止
参考までに
よろしくお願いいたします。

点数: 1

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「競り負けて聞こゆ校歌や雲の峰」の批評

回答者 慈雨

句の評価:
★★★★★

もんこ様、こんにちは。
私もダイジェストでしか見れていませんが、素晴らしい試合の沢山あった甲子園でしたね。
先のコメントでも出ていますが、テレビで見た感動を詠むのはもちろんアリだと思います。実体験に負けないような感動を伝えられるかは俳人の腕の見せ所でしょうか。

御句、アルプスで相手校の校歌を聴いている応援団の視点かなと鑑賞しました。
高校野球と言わずに校歌から連想させているのが上手いですね!
(皆様のコメントにあるように「聞こゆ」は「聞こゆる」ですね)

「競り負けて聞こゆ(る)校歌」は「相手校歌」でいいのかなと思いました。
・うちまもる相手校歌や雲の峰
(うちまもる=じっと見つめる)

P.S.
そういえば今回の甲子園、破れた学校の応援団が相手校の校歌を一緒に歌ったり手拍子するシーンが話題となってましたね。良い光景で、そんな句を詠んでも面白そうですねー。

点数: 1

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「競り負けて聞こゆ校歌や雲の峰」の批評

回答者 竜虎

句の評価:
★★★★★

もんこ様  
再訪です。
相手校の校歌ですね。失礼しました。
校歌で試合終了ということですね。
聞くというより負けた選手には音として響いたのではと想像して
競り負けて響く校歌や雲の峰
よろしくお願いいたします。

点数: 1

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「競り負けて聞こゆ校歌や雲の峰」の批評

回答者 竜虎

句の評価:
★★★★★

もんこ様 
またまた再訪です。
きこゆ「聞こゆ」
自動詞ヤ下ニ「聞こえる」「音声が耳に入る」
俳句用語辞典(飯塚書店編)
自動詞ヤ下ニ「聞こえる」他動詞ヤ下ニ「申し上げる」
古語俳句辞典(学習研究社編)
です。

点数: 1

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「競り負けて聞こゆ校歌や雲の峰」の批評

回答者 長谷機械児

句の評価:
★★★★★

こんにちは。

この句に対し、定石として指摘すべきは「動詞が多い」だと思います。「競って」「負けて」「聞こえる」という順を追った動詞の並びが、この句全体を報告っぽく感じさせます。

この3つの動詞で何れが一番大事かとなると「負ける」だと思います。どんな負け方をしたか(これまでの経過)は読み手の想像にに任せてよい所と思います(流れてくる校歌を気に留めて「これが自校の校歌だったなら」と思えるとしたら、それが接戦だった、十分に勝つ可能性のある試合だったのだ、とも読めます)し、「聞こゆ/聞く」は「歌」に対しては特に書く必要のない言葉と見えます。「競る」「聞こゆ/聞く」のどちらかは削って良いと考えます。(両方削るのは“添削”としてはやり過ぎな気もするので…)

削って音数を稼いだところに補うべき情報は、「校歌」が“相手校の校歌”だということだと思います。

 負けて聞く相手の校歌雲の峰
 
 競り負けて相手の校歌雲の峰

季語「雲の峰」は取り合わせたものと思いますので、選手自身に見えているかどうかはあまり考えなくて良いと思います。次回のリベンジに心を奮い立たせる感じとも、このすぐ後に選手達に訪れる悔しさの嵐の予感とも、受け取り方はいろいろありそうですが。

・「テレビ鑑賞を俳句に詠むこと」について。自分の直接経験していないところから句を作るというのもアリだと思います。先日の俳句甲子園や、(私は経験ありませんが)句会の“席題”といった場を考えると、そこでは実物を見て句作している余裕などありません。過去の記憶や知識から作るのは当然アリで、その情報源としてのテレビもまた然りです。
 …ただ、テレビの情報は、(特にドキュメンタリーやドラマなどは)既に他者の編集が入ったものだという点は注意が必要かとも思いますが(感動したところをそのまま詠んでも、誰かの思考を思惑通りになぞっているだけ、という可能性大)。

よろしくお願いします。

点数: 1

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添削対象の句『競り負けて聞こゆ校歌や雲の峰』 作者: もんこ
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