俳句添削道場(投句と批評)

平果さんの添削得点の高い順の5ページ目

「挨拶をする子育てし焚火かな」の批評

回答者 平果

添削した俳句: 挨拶をする子育てし焚火かな

早く起きた休日の朝、まだ小学校に上がる前の御子息と散歩に出られたのでしょうか、社寺の境内でパチパチと火の粉を上げる焚火が、昨今となっては物珍しく、駆け寄っていく御子息の後ろを追いかけたのですね。
火に当たる人々は、勿論知り合いではありませんが、自然「おはようございます」の挨拶が交わされます。御子息は全く物怖じせずに、にっこり笑いながら、その挨拶に交じっていく。
「しっかり挨拶のできる子に育ったんだなあ」という誇らしげな気持ちは、心を温め、満たしてくれたのでしょうね。

知る知らぬ御早う交わす朝焚火

あまり上手く出来ませんでしたが、御笑覧戴ければ幸いです。

点数: 2

冬晴れをひとり占めするとんびかな

回答者 平果

添削した俳句: 小春日をひとり占めするとんびかな

蒼天を悠々と渡る鳶の姿が目に浮かぶ句ですね!

「ひとり占め」の語が気持ちよいですね。この「ひとり占め」により、雲もない青空を表現し、大きな空と小さな鳶の対比を利かせた点もいいですね。何にも縛られることなく、自由闊達に飛んでいく鳶を眺めていると、自分自身も心が軽くなるようです。

提案句は、「小春日」を「冬晴れ」に改めたものです。「小春日」だと、暖かな一日のことになり、そこから陽射しを送る晴天が連想されますが、雲の有無までは描けないのではと感じました。「冬晴れ」ならば、コメントにお書きになっている通り、「雲一つない青空」を表現できるかと思います。ただ、「小春日」の持つ穏やかな暖かさも捨てがたいです。

先に投句されていた「六郷の」の句を拝読し、「石蕗の花」を実際に見ておきたくなり、植物園へ出掛けました。思ったよりも、しっかりとした印象を受けました。季語は実際に見ておくべきですね。学びの機会を頂きましたこと、御礼申し上げます。

丼上秋葵様の添削案は、童謡のようなやさしい響きがありますね。数ある一人称からひらがな書きの「ぼく」を選び取り、「ふたり占め」の語で「とんび」と「ぼく」との結びつけることで、やさしく温かみある句になりますね。

点数: 2

「棟上げを明日に控えて夕焚火」の批評

回答者 平果

添削した俳句: 棟上げを明日に控えて夕焚火

達成感と安堵感に包まれるような句ですね!

「棟上げを明日に控えて夕」ということは、その日いっぱいまで建築作業が続いており、その作業が全て終了した後の焚火ということでしょうか。ホッと一息つく気持ちがあるのと同時に、「明日に控えて」には既に気持ちが未来へ、最後の仕上げへと向かっていることが感じられますね。「焚火」を囲んでいる現在を軸にして、過去(建築作業)と未来(上棟式)との両方を想像させる佳句だと存じます。

点数: 2

「冬蝶もその影もまた花を去る」の批評

回答者 平果

添削した俳句: 冬蝶もその影もまた花を去る

季語「冬蝶」の儚さ物悲しさが見事に表現されていますね!

懸念されている「冬蝶」と「花」の季重なりの件ですが、どちらか一方が主であり、また一方が脇であると明らかに判る場合は許容されるという記述を目にしたことがあります。
なにより貴句の「花を去る」は、弱々しい冬蝶が生命の源である花を離れ、その行く先は決して明るくは無いだろうと想像させる働きがあります。なので、このままでよいと感じました。
「影もまた」も、冬蝶という一つの存在全体が終わりへと向かう様が詠み込まれているようで、句の儚いイメージを支えていますね。

...しかし、ここまで書いてきて、「冬蝶」に対する理解は、儚いとか脆いとか弱々しいとかいうもので本当にいいのかという心持ちになりました。どこか、逆境に堪える凛とした力強さがあるような気もしてきました。先行する句をよく読みたいところです。

点数: 2

「御正忌の線香の香を持ち帰る」の批評

回答者 平果

添削した俳句: 御正忌の線香の香を持ち帰る

報恩講で染み込んだ線香の香りが、家に戻った今も漂っていると詠むことで、日常の一場面としての趣が出ていますね。

貴句に触れて、「御正忌」という季語について少し考えてみましたが、気を付けなければならない点があるなというのが第一感です。というのも、親鸞の教えの尊さ有り難さ正しさといったものを詠み込むと、句を損ねるからです。その点、貴句は日常の一場面として捉えているため、重苦しさがなくて良いなと思いました。

ただ、「香を持ち帰る」という表現が、私には気になります。「香」は物体でないので持ち帰ることはできないと思うからです。もちろん、この表現の言わんとするところは理解しているつもりです。しかし、なるべく景をそのままに詠むべきというのが私の信条なので、違和を覚えました。代案として、

御正忌や線香の染む帯を解き

としてみました。やはり切れ字は欲しいので上五の最後を「や」にし、「線香の香」も「香」の字がダブっているので省き、「帯を解き」で日常の流れの中にも一区切りつけてみました。一意見として御笑覧頂ければ幸いです。

一意見としてお聞きくだされば幸いです。

点数: 2

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