俳句添削道場(投句と批評)

丼上秋葵さんの添削投稿の古い順の3ページ目

「また野分よすがもなにも流されて」の批評

回答者 丼上秋葵

添削した俳句: また野分よすがもなにも流されて

はじめまして。おくらと申します。

今年の台風被害は本当に酷い有り様ですね。
皆様の無事を切に祈ります。

恐縮ながら、御句に感想を述べさせていただきます。

「よすが」の選語がとてもいいと思いました。「親しい身寄りやそのお住まい」を想起する一方で、人智を越えた天災の前では、それを防ぐ「手立て」すらままならないという人間としての無力感・悲壮感が中七下五からとても伝わってきます。

具体的(視覚的)な物が詠まれていないことで、「なにも(かも)流されて」しまい、眼前には何も残らなかったという喪失感がより強調されていると感じました。

「また野分」から読み取れるいつまで続くのだろうかという余情もあいまって、なんともいえぬ憂いを感じる秀句だと思いました。

特に、ここを直してみてはという箇所は見つかりませんでした。

少しでもご参考になれば、幸いです。

点数: 1

「ふるさとやどの路地ゆけど曼珠沙華」の批評

回答者 丼上秋葵

添削した俳句: ふるさとやどの路地ゆけど曼珠沙華

こんにちは!
懲りずに栗をしゃくりにまいりました。おくらです。

恐縮ながら、御句に感想を述べさせていただきます。

随分、悲哀感漂う句をお詠みになりましたね。
「ふるさとや」の上五で郷愁溢れる温かな句なのかな?と思いきや、「どの路地行けど曼珠沙華」とは恐れ入りました💦

実際に生えていたのかは置いておくにしても、「曼珠沙華」の季語としての力を余程、信頼していないとこの句は詠めないと思います。

悲哀は感じますが、広がる曼珠沙華の映像が皮肉にもとても鮮やかで、詩的な句だと思いました。

私はまだ故郷にそういった人はいないのですが、昔よく通っていた店や公園などが更地になっていたりすると、やはり胸をしめつけられる思いになります。

勉強になりました。

点数: 1

「石庭に紅の一点諷経哉」の批評

回答者 丼上秋葵

添削した俳句: 石庭に紅の一点諷経哉

はじめまして!おくらと申します。

「名月」の句にコメントいただき、ありがとうございました!
手直しいただいたスマホの句は季語が消失して川柳になってしまっておりますが、詠み手(私)の帰途の情景を丁寧に汲んでくださり、これはこれで、ありがたく頂戴いたします。というか、私の原句がもともと川柳っぽいのがいけない気がします!

恐縮ながら「石庭」の句に感想を述べさせていただきます。

難しい句ですね…。読み手としての力量を試されている気がします。

御句を読んでまず戸惑うのは、「紅の一点」が何を表しているのかということです。
読み手は上五の「石庭に」から「動きのない」「静かな」「白い庭」をまず想像しますが、「紅の一点」ときて、あぁなるほど、と草木の花や葉の対比を思い浮かべます。
ですが、その後につづく下七「諷経哉」が、ん? 
「紅の一点」は読経中の女性を指していたのかな? とやや、混乱を招く結果になっていると感じました。

「石庭」に対してやりたいことはわかるのですが、一句に情報を詰め込みすぎてはいないでしょうか?

視覚・聴覚・厳かな雰囲気、対比する焦点を一つにしぼって詠まれた方がより伝わりやすい句になると思います!

◆石庭に紅葉ひとひら拾ふ朝

◆石庭もさざめきたるや初諷経

私も勉強不足ゆえ、句意が上手く読み取れていないところがありますが、少しでもご参考になれば、幸いです。

点数: 1

大根葉義母に教はる一夜漬

回答者 丼上秋葵

添削した俳句: ピリ辛や大根の葉の一夜漬

こんにちは!おくらと申します。

恐縮ながら、感想を述べさせていただきます。

「おでん」の句と合わせて抱いた印象ですが、千日草様は季語を素直に説明してしまう傾向があると思います。

「大根葉の一夜漬」が「ピリ辛だから」もしくは「ピリ辛だけど」美味しいという気持ちは率直に伝わってくるのですが、ふむふむ、それで? と読み手が後にふくらませる想像の余地が無いのはもったいないと思います。

千日草様は「大根葉の一夜漬」が「辛くて美味」なものだとお思いになっているので、「大根」という季語、および「大根葉の一夜漬」という言葉そのものが持っている「ちょっと辛い」というイメージをもう少し信頼されて作句されてみてはいかがでしょうか?

それを踏まえて

大根葉義母に教はる一夜漬

と直す、というより提案してみたのですが、いかがでしょうか?

読み手(詠み手)の義母との関係性にもよりますが、ピリピリしてるけど、漬物を教えて下さる程度には大事に思ってもらえてありがたいという気持ちとピリ辛だけど美味しいという気持ちを「大根(葉)」という季語に託してほのめかしています。

これが例えば、

菜の花や義母に教はる一夜漬

と、春の季語「菜の花」を用いるとまた違った印象の句になりますね。これが季語の持つ力です。

少しでもご参考になれば、幸いです。

点数: 2

一軒目は婆やの味のおでん屋で

回答者 丼上秋葵

添削した俳句: 手始めは婆やの味のおでん屋で

こんばんは!おくらと申します。

恐縮ながら、「おでん」の句に感想を述べさせていただきます。

菊花様もおっしゃられていますが「婆やの味」がとてもよい表現だと思いました。はしご酒の句ですよね? やはり最初は馴染みの「婆や」がいるおでん屋に行こう! という。女将さんを「婆や」と呼べる詠み手の親愛の情が感じられます。季語「おでん」が持つ〈庶民的〉〈温かな〉イメージもあいまって、優しい雰囲気の句になっていると思います。

久田様がおっしゃられてるように「手始めに」は少しわかりづらいですね。はしご酒なら字余りではありますが、「一軒目は」とした方が誤解を招かずに済みます。最初に行きたい「婆や」の店という意味を強調する為にも許容できる字余りではないでしょうか?

同様に、原句のままだとはしご酒だということが伝わりづらいので「婆や」は店の女将さんなのか、詠み手の祖母なのか、はたまた女中さん? といった悠様のような疑問も当然、生じてきます。

前回の「おでん」の特徴をあらためて述べただけに読めてしまう句よりも、格段に味わい深い句になっている
と思います!

少しでもご参考になれば、幸いです。

点数: 1

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