「また野分よすがもなにも流されて」の批評
回答者 丼上秋葵
はじめまして。おくらと申します。
今年の台風被害は本当に酷い有り様ですね。
皆様の無事を切に祈ります。
恐縮ながら、御句に感想を述べさせていただきます。
「よすが」の選語がとてもいいと思いました。「親しい身寄りやそのお住まい」を想起する一方で、人智を越えた天災の前では、それを防ぐ「手立て」すらままならないという人間としての無力感・悲壮感が中七下五からとても伝わってきます。
具体的(視覚的)な物が詠まれていないことで、「なにも(かも)流されて」しまい、眼前には何も残らなかったという喪失感がより強調されていると感じました。
「また野分」から読み取れるいつまで続くのだろうかという余情もあいまって、なんともいえぬ憂いを感じる秀句だと思いました。
特に、ここを直してみてはという箇所は見つかりませんでした。
少しでもご参考になれば、幸いです。
点数: 1
添削のお礼として、丼上秋葵さんの俳句の感想を書いてください >>
この度の台風被害を見ての驚きです。本当にお見舞い申し上げたいです。