俳句添削道場(投句と批評)

丼上秋葵さんの添削最新の投稿順の22ページ目

「夕空をかくしてゐるのは電線」の批評

回答者 丼上秋葵

添削した俳句: 夕空をかくしてゐるのは電線

はじめまして。おくらと申します。

恐縮ながら、御句に感想を述べさせていただきます。

『ALWAYS 三丁目の夕日』のような、どこか昭和の香りを感じさせる「電線」と「夕」焼けの町並みの調和した光景も、今の時代、なかなか見ることができなくなった気がします。

ただただ武骨に張り巡らされた「電線」は、かつて、自然や他人への思いやりに溢れた〈郷愁溢れる〉世界を断絶し、コンクリートで隔絶した地域同士のつながりまで、暗に示しているかのような、句意を私は読み取りました。

「かくしてゐるのは電線」という独特の破長が、【〈郷愁豊かな〉「夕空」をぶつっと断絶する「電線」の〈無情さ〉とそれに対する詠み手の〈悲哀〉や〈憂い〉】を上手く強調しているように、感じられました。

私も昭和を生きてきた人間ですが、またあのような温かな地域のつながりが少しずつでも復活することを、心より願っております。

佳い句だと思いました。
勉強になります。

点数: 0

縁側に小豆選る母舟も漕ぎ

回答者 丼上秋葵

添削した俳句: 縁側で小豆選る母舟も漕ぎ

おはようございます。
連日の寒さと乾燥に、喉をやられた、おくらです💦

恐縮ながら、御句に感想を述べさせていただきます。

温かな句ですね! 平果様の読みの解釈と合わせて、ほっこりしました!
読み取った句意は、概ね平果様と同じで、【晩秋にもかかわらず「縁側」で作業が出来る程、暖かな日差しの中、うつらうつらと「小豆(を)選る母」を、詠み手が慈しみながら見守っている】ものと汲みとりました。

平果様が「母」は優しい夢を見ておられるのかも知れないと言及されていますが、そのような温かな深読みをさせるだけの土壌が、御句には備わっているのだと思います。

ただ、平果様の読みと私の読みの解釈に若干の違いがあるとすれば、前者は「母」が完全に寝落ちてしまっており、後者は眠りそうになりながらも「おっとっと、いけない、いけない」と「小豆選る」作業と居眠りを行ったり来たりしている、という差異でしょうか。

私は後者のような解釈をしたので、【「小豆選る」作業と居眠りを同時並行的に行っていることを示す為の、助詞の「も」】だと判断しました。

また、私個人は、この句で焦点化されるべきは、詠み手が見守っている「母」の姿だと解釈したので、むしろ、より「縁側」を背景に押しやってやろうと意図したのが、私の提案句です。

ここは菊花様の好みの問題だと思いますね💦正直、平果様のような読みの解釈も、私は好きです!

少しでもご参考になれば、幸いです。

点数: 1

山奥の霧に椎茸伸びてをり

回答者 丼上秋葵

添削した俳句: 包み込む霧に椎茸伸びてをり

はじめまして! おくらと申します。

椎茸好きの私がとびつかないはずがありませんでした💦
恐縮ながら、御句に感想を述べさせていただきます。

雨とは異なり、優しく「包み込む」ような「霧」に、人知れずすくすくと「伸びて」ゆく「椎茸」の生き生きとした姿が目に浮かびました! 佳い句だと思います。

原木栽培する際は、加湿器とかたきますよね? 菌糸類は僅かな水分でもにょきにょき育つので、「椎茸」にとっての「霧」は最高の環境だと思います。

「霧」は元々〈対象を包み込む〉イメージを持っているので、わざわざ書かなくてもいいのかな、と思いました。代わりに、具体的な視覚的描写を入れてみては、と考えたのが、私の提案句です。

人知れずひっそりと、でも、確かに一つの命を「霧」が育んでいる、自然への賛美を詠み込んでみたつもりなのですが、いかかがでしょうか?

少しでもご参考になれば、幸いです。

点数: 0

惑わずと謂えど霧中に四十歳

回答者 丼上秋葵

添削した俳句: 人生も九十過ぎれば霧の中

こんにちは!
はじめまして、じゃなかった、おくらです💦
「椎茸」の句以前も「梨園」の句に、即席の足跡を残させていただいておりましたね。

恐縮ながら、御句に、ご返句させていただきました!

『論語』の為政の一節に「四十にして惑わず」という記述がありますが、絶対嘘です…!! 

私はこの世に生を受けてから、ずっと、悩んで、悩んで、night and day、悩んで……片時も迷わずに生きてきたなどありません! そして、仮に四十歳を迎えたとしても「不惑」だなんて言葉とは、絶対無縁だと思っております。

むしろ、歳を重ねるごとに、あの時のじぶんの選択は正しかったのだろうか? と目の前に広がる「霧」は濃くなるばかり。それでも、自分を信じて、歩いていくしかないと考えています。

老若男女すべての人間が、そういった悩みを抱えながら生きているわけですが、「霧」の中で、同じような悩みを共有し、喜怒哀楽を共にすることが出来る、俳句という文学は、霧の中で、自分が進むべき道を温かく照らすランプのような、とても素晴らしいものだと思っております。

普段なかなか実際に接することができないような人生の大先輩の皆様方と触れあえるこの場も、とても大切に感じています。

御句には心に沁み入るものがありました。
次のご作品を楽しみにしております!

点数: 0

冬支度松葉残して狭き庭

回答者 丼上秋葵

添削した俳句: 冬支度途中で止める狭き庭

こんにちは!
布団でごろごろ、おくらです。

恐縮ながら、御句「冬支度」の句に、感想を述べさせていただきます。

うーん💦私は剪定が必要な程の庭付き一戸建てに住んだことがないので、いまいちピンときていないところはありますが。これだけは、はっきりと言えます。

原句からは【「狭き庭」がどんな庭なのかがまったくわからず、それ故にどんな「冬支度」をしていたのかが推測しづらい】です。それ故に【何故「途中で止め」たのかの理由も想像しづらく】、結果として、読み手は座五の「狭き庭」にぽつんと置き去りにされ、途方にくれてしまうような印象を受けました💦

千日草様のコメントを拝読すると、「庭師さん」の「剪定」と「雑草除去」とあるので、草木の手入れをなさっていたのでしょうか? それを踏まえて、詠み手の句意を推測すると【「冬支度」の為に「狭き庭」の草木の手入れをしていたが、〈想像以上の寒さ〉や〈身体的衰え〉により、作業を中断せざるを得なくなってしまった、無念…orz】と、受け止められたのですが、合っておりますでしょうか?

草木の手入れを中断したというのであれば、それがわかる具体的な視覚的情景描写を入れるべきだと考えたのが、私の提案句です。

「松」は単体では季語ではありませんし、常緑針葉樹として〈不変〉のイメージを持っています。また、「松葉」の響きが、なんとなく「待つわ」の響きにも似て、これから訪れる「冬」の到来に備えている感じも出るのではなかろうかと思い、選んでみました。

的外れな指摘になっていたら、申し訳ございません💦

少しでもご参考になれば、幸いです。

点数: 1

丼上秋葵さんの俳句添削依頼

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