俳句添削道場(投句と批評)

丼上秋葵さんの添削得点の高い順の2ページ目

朝七時あおき空にも彼岸花

回答者 丼上秋葵

添削した俳句: 朝七時空を見上げる彼岸花

はじめまして!おくらと申します。

恐縮ながら、御句に感想を述べさせていただきます。

季語としての「彼岸花」は〈死〉〈朱の色〉をイメージさせる〈陰鬱〉なもの。それと〈生〉の目覚めを感じさせる「朝」と秋の空の〈青〉を対比させてみようというのが、御句の句の心ですね。発想と試みは面白いと思いました。

この句が成立しているかの肝は中七「空を見上げる」の是非です。

レントゲン様は上五中七で「秋の青く澄んだ空」を表現しようとなさっているのですが、ただ「空」と書かれただけでは〈陰鬱〉なイメージが強い「彼岸花」の季語の力に引っ張られて、読み手は曇り空もしくは小雨の景色を想像してしまいます。

「女心と秋の空」とまで謂われるようにただでさえ、天気の移り変わりが激しい季節です。ここは句意をはっきりと伝えるためにも「あおき空」と書いてしまいましょう!

安易な擬人法は動作の主体が判然としなくなる場合があるので、慣れないうちは避けた方がよいかも知れません。咲いている「彼岸花」は〈空に向かってすっと伸びている〉イメージを持っているので、わざわざ「見上げる」と書く必要もないかと感じました。

「朝七時」と具体的な時間を詠まれたのは良いと思いました!

少しでもご参考になれば、幸いです。

点数: 2

「雨上がり田舎家を抱く星月夜」の批評

回答者 丼上秋葵

添削した俳句: 雨上がり田舎家を抱く星月夜

こんにちは!

まず、謝罪から申し上げます。
御句「拙い手」の句の感想に、致命的な誤字を残してしまいました。

・「秋灯火」→「秋灯下」
・「編み手(読み手)」→「編み手(詠み手)」

です。慎んで、お詫び申し上げます💦

恐縮ながら、御句「星月夜」の句に感想を述べさせていただきます。

私はむしろ「雨上がり」がこの句の肝なのではないのかな、と解釈しました。草木に溜まった雨露のキラキラした感じですとか、ちょっと湿った空気感ですとか、それを包んで優しく広がる星空の情景が綺麗な句だと感じました。

私個人の読みの解釈になるかも知れませんが、「雨」のような〈陰鬱〉な出来事が「田舎家」で起こり、それが一段落して、人々が穏やかな気持ちになったことも暗に示しているのかな、と考えました。「田舎家を抱く」という表現が優しく寛大な「星月夜」の包容力をよく捉えられていると思います。

少しでもご参考になれば、幸いです

点数: 2

「秋しぐれ墓に呑ませる二合瓶」の批評

回答者 丼上秋葵

添削した俳句: 秋しぐれ墓に呑ませる二合瓶

こんにちは!

恐縮ながら、感想を述べさせていただきます。

「秋時雨」が持つ〈もの悲しげ〉なイメージと詠み手の故人に対する思いが重なり、とても味わい深い句になっていると感じました。

詠み手が「墓」に「二合瓶」の酒を注いでいるところに、「秋時雨」が継ぎ足してくれるように降り始め…。まるで、空までも詠み手と一緒に故人を悼んでくれているような、物憂げな情景が浮かびました。「曼珠沙華」の句同様、とても詩的な句だと感じました。

勉強になります!

点数: 2

ぼろぼろの扇広げて秋の蝶

回答者 丼上秋葵

添削した俳句: ぼろぼろの翅広げたる秋の蝶

こんばんは。
いつもご批評下さり、ありがとうございます。

一度目の返礼では、私の勉強不足から「上の句」やら「結句」やら、専門用語で醜態を晒し。
二度目の返礼では、ご挨拶もせぬまま、淡々と感想を述べてしまった非礼を。
ようやく謝ることができました。誠に申し訳ございません。

恐縮ながら、御句に感想を述べさせていただきます。

都心ではなかなか見かけなくなりましたね💦住む場所も追われて、数は減り…美しい「翅」は「ぼろぼろ」になってしまっても、必死に生きるその姿だけで美しい、命の〈儚さ〉〈美しさ〉を謳った句だと読みとりましたのですが、いかがでしょうか?

「ぼろぼろの」ときて「翅広げたる」と続くと座五の意外性がなくなり、勿体ないと感じました。そこで〈美しさ〉をより際立たせるため、また、「秋の蝶」が〈舞う〉ことをより連想し易くするため、「翅」を「扇」に例えてみました。

の、ですが…!

問題は「扇」(三夏)が季重なり、さらに季違いなんですよね。一応「秋の蝶」が主役なのは明らかで、「扇」は「翅」の暗喩なのでセーフだと思うのですが。どうなんでしょう💦

少しでもご参考になれば、幸いです。

点数: 2

児らの声のみ冴へわたる梨の園

回答者 丼上秋葵

添削した俳句: 子連れらの声冴へわたる梨園

はじめまして。おくらと申します。

恐縮ながら、御句に感想を述べさせていただきます。

詠み手にはお子様がいらっしゃらないのでしょうか?【本当は旬の「梨」狩を楽しみに来たはずなのに、親「子連れ」の、児の声が「冴へわたる」度に、子〈無し(梨)〉の自分が寂しき存在に感じられる】といった句意を読み取りました。

「冴ゆ」は三冬の季語で、季重なりになってしまいますが、舞台は「梨」が旬の秋にもかかわらず、【冬の寒さが一足先に早く訪れたような、身にこたえる〈寒さ〉〈淋しさ〉】を強調しているので、そのままでいいと思います。

「子連れらの声」としてしまうと、〈子連れ団体の大人たちも含めた〉声と受け取られてしまう可能性があるので、日野様が句意説明で仰られているように「児らの声」とした方がよいのではないでしょうか?

座五の字足らずは、詠み手の〈孤独感〉〈虚無感〉を強調するために、あえてなさったのかも知れませんが、「梨(なし)の園(その)」とした方が、句意的にも音的にも〈無し〉が強調されて、きれいかと思います。

以上を踏まえて、

◆児らの声のみ冴へわたる梨の園

としてみたのですが、いかがでしょうか?

私も子どもはおりません。育てられる程、立派な人間ではないからです。ただ、子どもという存在は好きなので、人様の子どもを可愛がることで、父性(母性?)を満たしています。さびしきかな。笑

少しでもご参考になれば、幸いです。

点数: 2

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