俳句添削道場(投句と批評)

北野きのこさんの添削最新の投稿順の2ページ目

「稗付いてゐるふりふりのお洋服」の批評

回答者 北野きのこ

添削した俳句: 稗付いてゐるふりふりのお洋服

塩豆さんこんにちは。
私の投稿にコメントを頂き、ありがとうございました。

掲句について、私は「お洋服」が効いているなぁと思いました。
ただの洋服ではなくて「お洋服」なので育ちの良い御嬢さんのイメージが湧きました。
そんな人物と季語「稗」のギャップも面白いです。

私にはこの季語に関して貧しさや生活の厳しさとリンクするイメージがあります。
「お洋服」を着ている裕福な女の子との対比で、読み手の生活の苦労が浮かび上がる様に思いました。
この読みは私の個人的な僻み根性からかもしれませんが(笑)

ただ「お洋服」と「ふりふり」は若干意味の重なりがある様にも思いました。
この辺りの推敲で「稗」と「お洋服」を取り合わせる必然性を読み手に伝えて頂けると良いのかなぁ、などと思いました。
言うは易し、ですが…。

末尾ですが、俳句ポストの人選おめでとうございます!

点数: 1

「盆休集まってする違うこと」の批評

回答者 北野きのこ

添削した俳句: 盆休集まってする違うこと

塩豆さんこんばんは。
お久しぶりです。
先ほどNHKの「575でカガク!」で塩豆さんの俳号を拝見しました。
東大の先生を唸らせるには至らなかったかもですが…(笑)
それでも夏井いつきさんのお眼鏡に適ったのはさすがですね!

さらに…俳句生活の地選、あれは塩豆さんだったのですね!
夏井先生にコメントを貰うのを私も目標にしていたりするので、ちょっと悔しくもありつつ(笑)
塩豆さん勢いに乗っていますね!

私もますます頑張ろうという気持ちにさせていただきました。
おめでとうございます!
(掲句とは関係のない書き込み失礼しました

点数: 2

「忘らるる身の儚さよ秋扇」の批評

回答者 北野きのこ

添削した俳句: 忘らるる身の儚さよ秋扇

唯我独善さんこんにちは。
秋扇の句、推敲されたのですね!
生々しい心情が感じ取れる句に変化したと私は感じます。

先に投稿された句へのコメントで、私は「ある状況と季語秋扇をぶつけているのではないかと妄想した」と申し上げました。
妄想していたのはまさに掲句の様な寂しげな情景でした。
この文脈であれば「る」は受身の助動詞なのだろうと察しがつきます。
古語や「扇」の効果で雅な雰囲気も漂うと思います。

ただ上五中七が扇を説明していると取られて「季語の説明をした句」と読む事も可能です。
今となっては孤独になってしまった人物を具体的に示してはいかがでしょうか。
孤独な状況と季語の本意から「この人は自分の儚さを嘆いているのかもなぁ」と読み手が想像してくれれば、大成功だと私は考えます。

忘られて部屋に一人や秋扇

動詞を変えた案も考えてみましたが、若干執念めいたイメージになってしまい、掲句の「儚さ」からは離れてしまいました。
添削とは言えませんが…。
忘れ得ぬ二人の旅路捨扇
忘れ得ぬ鍵の在処よ秋扇

単語間に意味の重なりがまだまだありそうです…

点数: 1

「汝は青く固く酸つぱき李かな」の批評

回答者 北野きのこ

添削した俳句: 汝は青く固く酸つぱき李かな

おせっかいさんこんにちは。
私の赤潮の句にコメントをいただき、ありがとうございました。

個人的には「赤潮の海という自然現象を嘆く気持ち」が伝わる事が最重要だと考えていました。
また「主観を排し、光景の描写に重きを置くこと」との指摘を受ける事が多かったので、おせっかいさんの添削は私にとってかなり斬新でした。

私自身もあの句に関しては「もっと主観を排除しなければ」と考えているのですが、違う視点からのご指摘をいただけた事は大変嬉しいです。
今後もどうぞよろしくお願い致します。

さて、掲句の感想を述べさせていただきます。
李を修飾する語がそれぞれ視覚、触覚、味覚に訴える内容である点は、李を多角的に描写をする為に工夫をされたポイントなのではと考えました。
しかし、他の方のコメントにもあります様に「未熟な李」を提示してしまえば、省略可能な描写も含まれていると思います。

また「汝」という代名詞と、「汝は◯◯な李みたいだ」という比喩だけで句が構成されているため、明確なイメージを想像しづらく感じます。
「汝」といういかにも厳しい言葉から「李」へ続く意外性で想像が広がる部分はありますが、やはり「汝」の正体が漠然としていると私は思います。

また比喩として使用した事で「李」が光景の具体化に寄与しづらくなっているのではないでしょうか。
李は比喩ではなく実際に存在しており、作者が李を「汝」と擬人化して語りかけている、という可能性も考えてみましたが、謎が深まるばかりでした…

私も無季俳句や自由律俳句を否定する立場ではありませんが、定型から外れる際には定型から外れる事で生じるデメリットを何らかの形で補完する必要があると考えています。
今回の句に関しては季語として主役を張る器であった「李」の力が削がれているのに、十分なフォローが無い様に感じるのです。

この句がどの様な情景を詠んだ物なのか、想像する事が私には困難なので、添削も困難でした。
好き放題言うだけ言っておいて、大変恐縮です。

点数: 1

「忘らるるいとまはなきや秋扇」の批評

回答者 北野きのこ

添削した俳句: 忘らるるいとまはなきや秋扇

唯我独善さんこんばんは。
句の感想を述べさせていただきます。
よろしくお願いします。
また文法に関する話題にこの場をお借りする事をご容赦下さい。
私も決して文法に詳しい訳ではないので、間違いがあれば、皆さんご指摘下さい。

古語辞典で「忘る」を調べてみますと…
https://www.google.co.jp/amp/s/kobun.weblio.jp/content/amp/%25E5%25BF%2598%25E3%2582%258B

この項目には動詞が2種類記載されています。
四段活用と下二段活用の2種類があり、それぞれでニュアンスが異なるそうです。
四段活用だった場合には「つとめて忘れる」。
下二段活用だった場合には「自然に忘れる」。

さらに助動詞について調べてみますと…
http://www.hello-school.net/haroajapa009025.htm

今回の「忘らるる」は「忘ら(四段活用の未然形)+るる(助動詞[る]の連体形)」と考えられるかと思います。

「忘る」が下二段活用だった場合には、未然形の「忘れ」に助動詞「らる」の連体形が付いて…「忘れらるる」となるのだと思います。

「る」には受身、尊敬、自発、可能の用法がありますが…文脈以外でこれらを見分ける方法ってあるのでしたっけ?
私は文脈から可能の用法で捉えてみます。

以上から「忘らるる」=「つとめて忘れる事ができる」と訳してみます

先に投稿された句のコメントを拝見して「暑さがあまりに厳しく続くので、扇を使う事を忘れられる様な日が来ないままに暦は秋になった」という句意を唯我独善さんは込められたのかと考えました。

とすると「忘る」は下二段活用とした方が句意に沿うかと思います。
…思ったのですが、音数的に「忘れらるる」を上手く処理できませんでした。

閉づる間も無き侭に秋扇となる

動詞が変わり、破調になり、季語の読みも変わりましたので、もはや添削とは言えないかもしれません…。

その他気になった点を…。
掲句の中七は形容詞の連体形「なき」に切れ字「や」が付く形になっています。
切れ字によって省略された「なき」の修飾語は何だったのか…ここは読者に委ねられる訳ですね。
何を補うかで読者によって読みに大きな違いが出ると思うのです。

もう一点。
秋扇は「秋になってもしばらく使用されている扇」の事ですから、この扇が夏に頻繁に使われていた事は自明です。
すると、「掲句上五中七が季語の説明になっているのではないか」という指摘も出て来る可能性はないでしょうか。

私は掲句を一読した際に「季語の説明に音数を割く訳はないから、上五中七は何か別の状況を詠んでいて、そこに秋扇という季語をぶつけているのではないか」と考えました。

唯我独善さんが先に投稿した句のコメントを拝見してこれが間違いだと気づきましたが、四段活用の「忘る」の意味も相まって、この様に読む(妄想する?)私の様な読者もいるという点をお伝えしたいと思いました。

以上、取り止めのない文章でごめんなさい!
失礼しました!

点数: 2

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