「桑の実のポトリ波紋の広がりぬ」の批評
回答者 慈雨
添削した俳句: 桑の実のポトリ波紋の広がりぬ
春の風花さま、こんばんは。
池の近くで桑の実というのは私は見たことがありませんでした。面白い光景を句にされましたね。
柔らかいオノマトペもあっていい感じの句だと思います!
同時に、細かいところで気になった点も少し。
〇「広がりぬ」の「ぬ」は完了の意味ですよね?波紋が広がりきった、というニュアンスでしょうか。
一方、「桑の実のポトリ」はまさに今落ちた瞬間という印象です。
とすると、句の前半と後半で微妙に異なる瞬間を描写しているように感じました。
それならそれぞれ、二句に分けて詠んだ方がいいような気がします。
〇波紋は広がるものなので、「広がりぬ」と言う必要があるかどうか。
さらに言えば、波紋は何かが落ちたときに生じるので「ポトリ」も要るかどうか…極論「桑の実の波紋」だけでも、桑の実が水面に落ちて波紋が広がっていることは伝わりそうです。
もちろん、それでも入れた方がいい場合もあるので、ケースバイケースだと思いますが…。
落ちた瞬間はゆきえ様が佳い提案句を出されていますので、私は波紋が消えた後の提案句を置かせてください。
・桑の実の波紋果てたる池しづか
またよろしくお願いいたします。
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