小西晴菜さんの添削投稿の古い順の7ページ目
「初秋刀魚一尾ちびちびつつきをり」の批評
回答者 小西晴菜
添削した俳句: 初秋刀魚一尾ちびちびつつきをり
イサク様。いつも丁寧なアドバイスをありがとうございます。なかなか返信できず申し訳ありません。
御句を拝読して、曾祖父を思い出しました。私が生まれた時にはもう亡くなっていたのですが、子どもの頃、法事などで親戚があつまると、大人たちはいつも同じ思い出話をしていました。曾祖父は手先の器用な職人で寡黙、楽しみはひとり酒。好物の旬の焼き魚が一尾あれば、何時間もちびちび飲み、酔いが回って寝た後に皿を見たら、魚類骨格標本のようにきれいな残骸が残っていたとか。
そして、矛先が我々子どもに向かい、「じいちゃんの血を引いてるくせに食べ方が汚い」と説教が始まり・・・。
当時のおじさんおばさん連中も、みな鬼籍に入り、法事も親戚付き合いも簡素化して、曾祖父のことなどずっと忘れていました。でも、イサク様の「一尾ちびちび」で何十年も前のかすかな記憶がよみがえり、写真さえ見たことのない曾祖父が、何だか近しく思えてきました。
これも俳句の醍醐味ですね。
点数: 1
「焼秋刀魚表と裏で半分こ」の批評
回答者 小西晴菜
添削した俳句: 焼秋刀魚表と裏で半分こ
なおじい様。いつも丁寧なアドバイスをありがとうございます。なかなか返信できず、申し訳ありません。
御句、ご夫婦で魚を表裏に分けて公平を期す、という発想に感動しました。貧しい時も、年齢を重ねてもまた半分こ。まさに、人生を分かち合う姿が、秋刀魚を通して伝わってきます。
また、この句を拝読したことで、前句「駐在の夢」が、より一層味わい深いものに感じられました。単に、「海外にいると日本食が恋しい」のではなく、その向こうのご夫婦の絆やご家庭の温かさが読み取れました。
ただひとつ気がかりなのは、他の方も指摘しておられましたが、奥様が明確な言葉として登場しないことです。現句通り、あえて「妻」だの「君」だの言わない方が奥ゆかしくて素敵な気もするし、やっぱりちょっと寂しい気もします。
ともあれ、なおじいさんの秋刀魚2連作、感慨深く鑑賞させていただきました。
点数: 1
ドノヴァンをレコードで聴く夜長し
回答者 小西晴菜
添削した俳句: 第二回俳句しリとり実施中
16句目。
前句「イルクーツクはげに寒し大佐殿」
さすがに第2弾は、「どひ」だの「やて」だの、手強いですね。
次は、「がし」でお願いします。
点数: 1
「淋しくば月見ろ俺も見てるから」の批評
回答者 小西晴菜
添削した俳句: 淋しくば月見ろ俺も見てるから
なおじい様。いつも拙句に丁寧なアドバイスをありがとうございます。
御句を拝読してすぐ、私は「つらい時は、風に向かって俺の名前を呼べ」というフーテンの寅さんのセリフを思い出しました。
自分の人生は、自分で生きるしかないものだけれど、どこにいても、気持ちはともにあるよ、というストレートなメッセージですよね。
ズン、と心に響きました。
点数: 2
小西晴菜さんの俳句添削依頼
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