俳句添削道場(投句と批評)

秋沙美 洋さんの添削得点の高い順の3ページ目

「台風の夜コオロギの音香る雨」の批評

回答者 秋沙美 洋

添削した俳句: 台風の夜コオロギの音香る雨

黒柴さん、こんにちは。
御句読ませて頂きました。
ちょっと一句の中に詰め込み過ぎかなという印象を受けました。
これはプレバトに出てらっしゃる僕の大好きな夏井いつき先生からの受け売りなんですが、俳句の17音の器ってものすっごーーく小さくて、あれもこれも入れようとするとすぐに溢れちゃうんですよね。
「この日は台風の夜で、コオロギが鳴いていて、雨の匂いも漂ってきて……」と作者が目にした光景を漏らさず語りたい気持ちも実によく分かるのですが、それは俳句ではなくエッセイや小説といった散文の領分です。
俳句にするならば、自分が本当に語りたい事だけをスパッと切り取り、それ以外を潔く切り落とす勇気が重要かなと思います。

たとえば、台風の夜に雨の香りが漂ってきたなあ、というのを詠みたければ、
「台風の夜や雨の香漂えり」
とか

あるいは、台風だけどコオロギが鳴いてるなあ心配だなあ、というのを詠みたければ、
「台風の夜にコオロギの声遠く」
いずれも参考句とするには余りにお粗末ではありますが…あくまで例としてお考え頂ければ幸いです。

点数: 3

「ふりむけど姿みえねど金木犀」の批評

回答者 秋沙美 洋

添削した俳句: ふりむけど姿みえねど金木犀

いなだはまちさん、こんにちは。
まずは、別れ蚊の句に批評を頂きありがとうございました。御句の感想を述べる前に、拙句への批評のお返事を致します。

実は候補となる句はいくつかありました。
「別れ蚊や煙草の先を漂えり」
「別れ蚊のフラっと煙草の火種かな」
など。いなださんの提案して下さった「ゆれており」という語も考えなかった訳ではありません。
最終的に「迫りけり」という形にしたのは、「この別れ蚊は間もなく煙草の先に突っ込むだろう」事を強調したいという狙いがありました。
別れ蚊の挙動が「漂う」や「フラフラ」や「揺れる」だと、どこかへ飛んでいってしまいそうな感じがします。
鑑賞者に「この蚊は間もなく火に突っ込むんだ」と伝える描写をするのには、やはり「迫りけり」という強い断言が一番しっくり来るかなと思った次第でございます。
「別れ蚊や」という切れを用いたのも、死にゆく別れ蚊がこの句の主題だという事を印象付けようという企みがありました。

前置きが長くなり申し訳ありません。
御句読ませて頂きました。

おーこれは良いと思います。金木犀の姿は見えないけど、香りは確かにここまで漂ってきている。それだけ金木犀の香りは強いんだということが伝わってきました。
個人的には「向けど」「見えねど」と立て続くのが少し気になりました。
「向けど」「見えねど」と韻を踏む面白さもあると思うのですが、下五の字余りが肝心な韻の面白さを損ねているように思い、そこが少し勿体無いかなと。

「漂へる金木犀の何処かな」
としてみました。句意に逸れていたら申し訳ありません。

点数: 3

「秋の炉や妻の焼きたてくるみパン」の批評

回答者 秋沙美 洋

添削した俳句: 秋の炉や妻の焼きたてくるみパン

鳥越さん、こんにちは。
御句読ませて頂きました。

あーこれはとてもいい。
こういう何でもない出来事を自分の言葉で詠んだ俳句は好きです。
その人のリアルな日常の息遣いが感じられますね。

点数: 3

「秋雨を睨む合羽の地蔵さま」の批評

回答者 秋沙美 洋

添削した俳句: 秋雨を睨む合羽の地蔵さま

そうりさん、こんにちは。
御句読ませて頂きました。

僕には絶対読めない渋い句だなと思いました。お地蔵さん、僕は現実で見たことはないですが、作者はきっと目にしてきたんだろうなあというのが伺えました。
「睨む」というのが、水害に対してお地蔵さんがキッとひと睨みするような力強さを感じました。
僕は決して黴臭い句だなんて思いませんでしたよ。

点数: 3

「赤いはね気恥ずかしくも晴れがまし」の批評

回答者 秋沙美 洋

添削した俳句: 赤いはね気恥ずかしくも晴れがまし

いなだはまちさん、こんにちは。
御句読ませて頂きました。

なんとなく共感は出来ました。
ただ、詠み手がどんな人で、どういう経緯で「気恥ずかしくも晴れがましい赤い羽根」に至ったのか気になる所ではあります。
そもそも赤い羽根というワード自体に「気恥ずかしくも晴れがましい」ニュアンスが含まれているように感じます。
例えばですが、小さい子供が駄菓子を買ってそのお釣りを赤い羽根にしたんだったら

「幼子の駄菓子のお釣り赤い羽根」

あるいは、その日食うに困ってるような浮浪者が、何かの気の迷いで食費を削って赤い羽根を手に入れたんだとしたら

「浮浪者の継ぎの上着を赤い羽根」

いずれの人物も、赤い羽根をつけて少し誇らしげな感じが出ないかなーと思うんですが、どうでしょ。

点数: 3

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