小説のタイトル・プロローグ改善相談所『ノベル道場』

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カオリの記憶

スレ主 やとう 投稿日時:

 プロット『相談』掲示板でお世話になりました、やとうと申します。
 このたび、掲示板で書いたプロットを元に短編のプロローグを書き上げました。
 アクションの動き、会話、字の文の内容など、お気づきの点がありましたら、
 どうかご指導よろしくお願いします。
 
 「女の子」×「スパイ」×「コーヒー」のお題で短編小説を考えています。
 だいたい明治~戦前ぐらいのインドシナ地域をイメージした場所で、
「仕事を終えたスパイがちょっとだけ、隠していた素にもどる」
 という状況を書きたいと思っています。
 
 プロローグは、スパイの仕事と、少々のアクションシーンを入れたいと思い書き上げました。
 そして、後の子供と触れるシーンとのギャップを描きたいため主人公が容赦しない、冷たいスパイとしての顔を出したいと考えています。 

 また、コーヒーをきっかけに、過去の繋がりと再会する状況から、
 タイトルは「カオリの記憶」にしようかと思っています。
 あらすじをお読みいただいて、タイトルがこのままでよいか、
 ということについてもご感想をいただければ幸いです。 

 あらすじ
 
西の王国から派遣された、連絡役のスパイである男。
深夜の首都、現地の協力者に路地裏に呼び出された。
報告を受けようとしたところ、突然、雇ったゴロツキとともに手向かってくる。
協力者は男に弱みを握られていたが、始末して離反しようとしていた。
瞬時に叩きのめし、協力者を脅しながら仕事に戻るように命令し、立ち去る。

結局協力者は仕事に失敗し、死んだ。
仕事を終えたスパイの男は報告のため、伝手のあるカフェへ立ち寄った。
東と西の人間が入り乱れる、裕福な外国人街のホテルに併設されたカフェでコーヒーを一杯飲みながら、新聞を読む客を装う。
組織の連絡係であるウェイターと、見えないインクで書かれた札と、中に紙片が隠されたコインのお釣をやり取りするが、ウェイターのミスでコインが転がり落ち、通りかかった女の子の前で止まる。
慌てて拾おうとしてコーヒーをひっくり返し、同じく拾おうとしていた女の子のビスクドールにかけてしまう。
人形の衣装にコーヒーの染みがついた。機嫌を悪くした女の子から、「弁償代」として取られたコインをどうすべきか。
弁償代を出すため、保護者の下へ向かおうとするか、しかしコインの仕掛けに気づかれる心配もある。
そこで、直接女の子を説得してこの場で返してもらうことにする。
コーヒーを頼みなおし、女の子にはジュースを注文しようとすると、「東洋人が茶ではなくコーヒーを嗜むことが珍しい」という言葉に、取引が見られていたわけではな
いと安心すると、雑談に応じる。 
同じようにコーヒーを飲みたがる女の子に、「大人の味」はまだ早いと諭す。
だが、女の子は「子供にも飲めるコーヒーを味わうことができたら、コインを返す」と言い出す。
コーヒーに拘る女の子の話を聞くと、亡き父との思い出を語りだした。
「おとうさまに似ていた」ことで注目されていたと知り、女の子の顔に見知った人物の面影を重ねた男。
家名を聞いて、自身の血縁者であることに気づく。
少女は腹違いで年の離れた兄の、忘れ形見だった。再婚した義父の事業のため、世界を転々とする生活を数年間続けていた。
 この外国人街は本国との中継地として、度々訪れているらしい。
消したはずの過去を懐かしく思うが、自分の似通った顔立ちから正体が知られないよう偽の身元を語る。
コインを拾ってくれたお礼に、コーヒーフロートをご馳走する。
新しい土地への海外生活に不安を見せる女の子の言葉を聴きながら、親切な大人を装う。
勉強が嫌いだという愚痴に笑いながら、男は女の子の好きなチョコレートやコーヒー、砂糖が裏でどのように作られるのか、女の子の嫌いな勉強が世界とどう関わるかを語りだす。
興味を示しつつも、なぜそのようなことをいうのか不思議がる女の子に、昔の自分の体験を語る。
兄とのカフェの思い出からわれに返り、男はスパイの顔に戻る。
女の子と別れコインの暗号を読み解き、次の任地へ旅立つ準備を始めることにする。

以上です。プロローグもよろしくお願いします。

プロローグ

 南国特有の気象、スコールが通り過ぎた後の夜は涼しい。
 雲で見え隠れする、心もとない月の光に照らされた都市の至る所で響く怒号と悲鳴。
 そんな状況を幾度となく見聞きして歩いてきた青年は、路地裏に入り込んで足を止めた。
「こんな場所を指定して、何のつもりだ」
 東方帝国の民族衣装を身に纏った青年の手には、先ほどまでの雨を凌いだ傘が握られていた。
 その彼を待っていた南国の男の腕には、白い腕章が巻かれている。
「早急に連絡すべき事態が起こった」
 いつも落ち合う場所も、時間も異なる状況に、やや緊張しているようにも思える。
 ついて来い、と促されるまま背中を追って奥の暗闇へと進んだ。
 途中で傘を持ち直した青年は、ちらりと背後を一瞥したが、そのまま何も言わなかった。
 路地裏まで聞こえた、殴打とくぐもった声。
 最近この地域では、腕章を持つ人間が夜な夜な都市を練り歩き、西方にかぶれた「怪しい」人間を次々に襲う。そんな輩も珍しくなくなった。たとえそれが、無関係な隣国の住人であっても、区別はないらしい。
「手短に報告しろ」
 相手の顔も見づらい暗闇の中で青年は、流暢な西方の言語で命令した。
「もう、限界だ」
 同じく、言語で搾り出した男の言葉に、青年は周囲を見渡した。
「そうか」
 白い腕章をつけた人間は、この都市には少なくはない。それは、西方からの侵略への抵抗者を意味していた。
 数十年にわたる西方と東方からの支配と対立。その中で、武器を取り幾度となく支配者と戦いを繰り広げた。
 東方が支配する地域では、西方王国の支配地へと送り込み、破壊工作や無差別な殺人による「抗議」を支援していることは公然の秘密であった。
 月が雲から姿を現すと、路地裏にも光が届く。
 青年を囲む三人の男も、同じように腕章をつけ、ナイフをこれ見よがしに振りかざしていた。
「これが、アンタの選択か」
 武器の構えもろくにできない連中。訓練されているとは思えない。そんな三人の男たちの背後から青年を指差し、現地語で叫ぶ。
 それに応じて正面の一人が、ナイフを構え突進すも、半歩で身をかわした青年の横をすりぬける。
 さらにもう二人が両脇から飛び掛るが、青年のほうが速い。
 自ら近づいで左側の男の腕をつかみ、捻り上げた。そこへ、右側の男の刃が突き刺さる。
 盾にされた男の、動揺と苦痛の呻きを聞きながら手放し、二人まとめて前蹴りで地面に押し飛ばす。
 加えて急所に蹴りを叩き込み、動きを止めた。
 ――と、背後の気配を感じ、傘を振り向きざまに薙ぐ。
 ナイフを持った手首を打たれ、取り落とした男。その咽喉目掛け、鋭い突きが放たれた。
「さて、どうする?」
 三人の男が地に伏した様を呆然と見ていた男は、我に返った。
 喉元に突きつけられた、冷たい金属の感触。
 いつでも容易く貫通できる。酷薄な笑みからは、そんな意思を感じた。
「ま、待て……わかった」
 両手を挙げて降伏した姿を見た青年は、小さく頷き、傘の先端を外した。
 ――瞬間、側頭部に激しい衝撃を受けた男は、壁に叩き付けられた。
 痛みと衝撃で視界が点滅する中、髪を掴み上げられ、男は目を開けた。
「いいか、俺は連絡役だ。たとえ殺したところで、状況は変わらない。次はアンタの番だ」
 片膝をついた青年が、語りかける。
「だが、働きぶり次第で本国は対応を変えるつもりだ」
 青年は懐から出したメモを、ゆっくりと読ませる。
「やれるな?」
「これ以上、仲間を売りたくは――」
「逆らうなら、そのときは……」男の耳元に、青年は小さく囁く。「本国にいる、娘が死ぬだけだ」
 男の動きが止まった。
 手を離して立ち上がった青年は、傘を持ち直すと、振り返った。
「精々、上手くやれ」
 倒れたままの男を一瞥すると、もう振り向くこともなく路地裏から出て行った。
 馬鹿な男だ。
 相変わらず暴行の気配が伺える街の闇を歩きながら、青年は思う。
 家族などという、取るに足りないものにとらわれるなど。
 そんなもの自分は、とうの昔に――いいや、過去のことだ。
 青年は再び暗闇に隠れそうな夜空を仰ぎ、脳裏をよぎった記憶を振り払った。

 以上です。よろしくお願いいたします。
 

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  • 0点スパイは、コーヒーがきっかけで亡き兄の忘れ形見の女の子と出会いました ( )

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