君との幸せの第2話 全8話で完結
君との幸せの第2話
作者 むりんぺ 得点 : 0 投稿日時:
彼女は日曜にあったときとは違い、あの長い髪は一つに後ろに束ねられていて、私服だったのは学校の制服に変わっていた。だが彼女のその輝いている姿はあったときとは変わらず、太陽のように輝いていた。
「いや昨日はありがとう」
僕は流れにつられ言った。
「あっ今日の放課後暇!?」
突然の質問だ。
「4時までなら暇だけど!」
「ならさ!おすすめの本とかスマホゲームとか教えてくんない?図書館で!私もちょうど4時から用事あるんだよねー」
まぁ自分も4時まではずっと図書館にいる予定だったし、、、、、
「わかったよ」
僕と彼女は、早く来た学校を歩いて校舎へと向かった。
「ねぇ用事って何があるの?」
彼女は鼻歌まじりに言ってきた。
「別にただの病院だよ」
そうただの病院ただの、、病院とは僕のじゃない母のだ。母は僕が高校に上がるときにがんが見つかって今も入院している。だからこうやって、委員会がないときにお見舞いに行っているのだ。
「ふーん、、そうなんだぁ!あっじゃあまたあとで!」
彼女は、教室の前で別れを告げた。別に同じクラスなのに。またあとでなんて、、、そんなことを考えていたらあっという間に一日が過ぎていた。僕は放課後毎日来ている図書館へ向かった。そこにはさっきまで同じ教室にいた彼女が椅子に腰を掛けてスマホを見ていた。
「あっやっほーそういえばさぁ君のラインのアイコンかわいいね何これ?」
ラインのアイコン、、、別に特に好きでやっているものではないが、。
「猫だよ猫」
僕は席に着くのと同時に答えた。僕のラインのアイコンの猫は中学3年のときに見つけた野良猫だ。
「へぇ〜君も可愛いものが好きなんだね」
「君はおすすめのゲームを教えてほしくてここに呼んだんだよね、」
僕は彼女の話に夢中で本来の目的を忘れていた。
「おっ!そうだったねぇ〜君のおすすめのゲームは何だい?」
なぜか上から目線で言われている気がしたが、まぁいい。
「僕のおすすめは『 』とか『 』かな『 』は結構おすすめ」
「おぉ〜!ありがとう!さっそく今日からやってみます!」
そんなゲームの話をしていたら約束の4時の時間になっていた。
「ごめん4時から用事があるんだったじゃあね」
「こちらこそ用事があるのにごめんねー!てか私もあるじゃん!?」
今は彼女のボケに答えている暇がなかった。僕は急いで病院に向かった。
「お母さん。久しぶりごめん少し遅くなった、、」
息切れた口をとじらせるように、言葉をはいた。お母さんは前見たよりも少し痩せていて髪も少なくなっていた。
「ふふっ。別にいいのに、、来なくても私は大丈夫だよ」
お母さんは元気のなさそうに笑い、こっちに向かって言った。
「だってお母さん病院で一人で暇でしょ?」
僕が自分で行きたいから来ただなんて恥ずかしい言葉が言えなく、別の理由をつけた。
「別に最近は暇じゃないわよ、最近ね病院であった高校生の女の子とね話してるのよ」
少しムキになったような口調でお母さんは言った。
「ふーん。なんて子?」
僕はそこにおいてあった花瓶の水を変えようと花を抜いた。
「神埼奈七ちゃんって子よ、、病気なのに元気で優しくてほんとにかわいいのよね」
ガッシャーン!!
手にあった花瓶と花が自分の手から滑り落ちた。
「今、、、誰って?」
緊張と信じられない言葉に声が震える。
「神埼奈七ちゃんって、、、それが、、どうしたの?」
ただの聞き間違えだと思った。神埼奈七だなんて他にもいるのかもしれない。でも思い返してみるとなんとなくわかる、、彼女は毎回4時になると用事があると言って、どこかに行く、、。僕が今日病院に行くと言ったとき少し元気がなかった。まさか、、、彼女が病気、、、?「_____用事あるのにごめんね!てか私もあるじゃん!?」もしかして今日も病院?ここらへんの病院と言ったらここしかない。僕は壊した花瓶をそのままにして病室を出た。
「ッッっ____!」
信じたくなかった。だがそこにはさっきまで一緒にいた神崎奈七の姿があった。
「君、、、、は病気なのか、、?」
緊張して声が震える。なんて返ってくるのか僕には想像はつく。
「あは!バレちゃった?ちょっと向こうで話をしようよ、、」
彼女はさっきとは変わらず元気だった。だが顔はなぜか悲しそうな顔をしていた。
「私ね、病気なんだ。心臓の病気でね、、。余命があと2年しかないんだ、、。それを知ったのは高校に上がる前らへんかな?ショックだった、。あと自分の人生が2年しかないだなんて、、、すごく悲しくて毎日毎日泣いた。でもねそんなときに君と出会ったの!私と君はね、実は中学2年生のときにあったことがあるんだよ。」
「え?、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、」
中学2年、、、。?あ、、ねk
「猫、、覚えてない?あの時の女の子って私なんだよ。君は雨の中段ボールに入れられた猫に傘をあげてたよね、、。あの時折りたたみがさをあげたのは私なんだぁ。君すっごい優しいね。自分が濡れてまで猫を助けるとか、、、初めてだったくらい空の中、猫に傘をさす君の姿が輝いていた、、。他の誰よりも、、輝いていた。そして君と高校で同じクラスになったの!私はねどうしても私の残りの人生を君と過ごしていたかった。だから君の好きなゲームもやり始めて、、でももう仲良くなんかしてくれないよね、、、ごめんね」
僕が今まで見てきた彼女と、今自分の目の前で話している彼女は全然違った。悲しそうだった。今でも泣きそうな目をしてた。僕はあまりの事実に頭が混乱していた。あんなに、いつも、毎日笑顔で朝挨拶をして教室に入ってくる姿は悩みなんて今まであったことなんてないような元気だった。いつ、どんなときでも輝いている君がこんなにも悲しい事実を持っていただなんて、、、僕は思った。彼女は僕を_______
「僕で、、いいんだったら、、君の2年間、、、残りの人生君と過ごすよ、、、、、、」
あまりにも恥ずかしい言葉に僕は顔が熱くなっていくのを感じる。
「えっ?、、いいの、、?私と一緒にいてくれるの?」
彼女の声は震えていた。僕は恥ずかしいなんてもう関係なく彼女に言った。
「ああ。僕でいいなら、、、」
それに、、__今まで君と出会ってから今日までの2週間僕は楽しかったから、、これは僕の意思でもある。
「じゃ、じゃあ!私のわがまま全部聞いてくれるの!?」
彼女は今にも泣きそうな笑顔で僕に言った。
「ああ。全部かはわからないけど、、」
「えっと、、じゃあ今日からよろしく!!!!!」