「春雷や君とゐる理科準備室」の批評
るる様、こんにちは。
これは…めちゃくちゃ佳い句ですね。
もし私がこの句を思いついたらここには投句せず、どこかへの応募用にストックしておきますよ(笑)。
取り合わせの距離感や、ちょうどいい情報量。具体的な映像が浮かぶのに、想像の余白もある。よく練られているなぁと感じました。
俳句
で「君」と言えば恋する相手のことですので、そういう句でいいのですよね?キュンキュン(*^^*)
◯「理科準備室」から伝わるリアリティ。七音の難しい名詞ですが、句跨りでうまく盛り込まれているとおもいました。
◯「君とゐる」。
これがもし「君がゐる」とか「君のゐる」だと他にも大勢いるようにも見えますが、「君と」とすることで二人だけの空間(二人で準備or片づけをしている)だと想像できるような。助詞の力ですね。
◯この句ですと、コメントにあるような「何もしゃべらずに」は確定できませんが、それも良い余白だと思いました。
「好きな相手と楽しく話しているが、外は雷がうるさい」とも、「好きな相手といるけど、特に会話もない。窓の外から雷の音だけが鳴っている」とも読めて、良い意味で読者に託されていると感じます。
◯季語
「春雷」も絶妙だと思いました。
三春の季語のため、年度末の3月(もうすぐクラスが分かれてしまう二人)かもしれないし、年度始めの4月(知り合って間もない二人)かもしれない。いろんなストーリーが想像できます。
夏の真っ暗な激しい雷とは違った、すぐに鳴りやんでしまう儚い春の雷だからこその味がありますね。
コメント無しだと、私は4月を想像しました。少し気になっている「君」との準備時間。色々話しかけてみるけど、返事は素っ気ない。間が持たなくて窓の外を見ると、雷が鳴った。その音もやがて消え、またカチャカチャと作業する音だけが残っていたーーみたいな。
長々失礼しました。とても素敵な句です!
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いつもありがとうございます。るるです。
理科準備係だった中学生の頃を思い出して。
同じ係の男の子が寡黙だったため、本当に何もしゃべらずに
静かにビーカーや試験管を洗っていました。
どうぞよろしくお願いいたします。