俳句添削道場(投句と批評)

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初東風に舞う灯台の風見鶏

作者 坂本安居  投稿日

コメント(俳句の意味。悩みどころ)

【句意】
灯台に立っている風見鶏が初東風を受けて回っている様を見て、風見鶏も春の訪れを喜んで待っているのだなぁ、と感じた。

【添削にあたり】
上五を「初東風に」とするか「初東風や」にするかで悩みました。それぞれの印象の違いも解説頂けるとありがたいです。

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「初東風に舞う灯台の風見鶏」の批評

回答者 ちゃあき

坂本安吾さん、おはようございます。
拙句へのコメントどうもありがとうございました。
御句拝読しました。知らなかったのですが、検索してみたら灯台のてっぺんに風見鶏のあるものが幾つかあるみたいですね。
坂本さんのコメント「風見鶏も春の訪れを喜んで待っているのだなぁ」という気持ちに寄せた提案です。

「 春 待 つ や 観 音 崎 の 風 見 鶏 」

初東風も灯台もなくなってしまったので改作になったかもですが、どこの灯台を坂本さんがご覧になったのか分りませんので、勝手に観音崎灯台と設定してしまいました。観音崎または犬吠埼などの風見鶏とすることで、読み手に灯台を連想してもらうという手法です。(そういう手法があるのかは責任持てませんが)・・・(笑)
何らかの参考になれば幸いです。またよろしくお願いします。

句の評価:
★★★★★

点数: 2

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「初東風に舞う灯台の風見鶏」の批評

回答者 げばげば

句の評価:
★★★★★

こんにちは。
はじめまして、げばげばと申します。

御句の感想です。
〇上五については、
「に」だと散文感が強まります。風見鶏が主役になり、「初東風が吹いたことで風見鶏が舞っていますよ」という風に、季語が舞台装置のみになっている印象も受けます。
季語をたてるためにも、「や」で切りたいところです。

〇次に「舞う」という動詞についてですが、俳句の中では、モノや季語の様子としてイの一番にみなさんが浮かべやすい単語として「舞う」「揺る」「響く」「飾る」「臨む」「光る」などが挙げられます。このあたりの動詞は避けたくなるところです。
実は
「初東風や灯台わきの風見鶏」(わきか上かはわかりません)
とかでも、十分舞っていることが分かるので、「舞う」という動詞も省くことができます。

〇このままでもOKなのですが、ここまで来たら、最後は季語とモノの距離感のことを考えます。
「初東風」は風の季語で、取り合わせたモノが「風見鶏」と風に関するモノなので、季語との距離感が少し近いということもあります。できれば取り合わせをするときは、季語と関係がないものと取り合わせて、その響きを感じる句にしたいという狙いがあるからです。
今のままでは、「や」で切っても、「初東風が吹いた(から)風見鶏が回る」という因果関係も見えて、ちょっと説明的になってしまいます。少しずらすだけでもいいと思います。

たとえば同じ天文季語なら
初空や灯台わきの風見鶏
とすれば、新年早々の美しい空に向かって、風見鶏が飛ぼうとしているような海の光景を見せられますし、

地理季語なら
初富士や灯台わきの風見鶏
とすれば、海から見える富士まで臨む、おめでたいおめでたい句になります。

生活季語でいくなら
初旅や灯台わきの風見鶏
などであれば、新年のあらたな心持の海の旅なのだろうかとも思えます。うーんこの提案はいまいちかあ、風見鶏が新年の心持にしては「日和見」的にとられそう。

羽ごの子や灯台わきの風見鶏
羽子の向こうに海と空が見える景色。

いろいろつれづれに書きましたが、またぜひぜひこちらにも俳句を投句してみてください!!

点数: 7

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「初東風に舞う灯台の風見鶏」の批評

回答者 イサク

句の評価:
★★★★★

こんにちは。はじめまして。よろしくお願いします。

御句は調べも映像もよくできていると思います。
俳句を見てきちんと意味がわかる。風景が伝わる。リズムが崩れていない。大変大切なことがきちんとできています。
「初東風」という、普段の生活では使わない季語を使っているのも、勉強の賜物かと思います。

さて、げばげば様からほとんど出ているのですが、私の言葉でお伝えします。
「初東風に舞う灯台の風見鶏」
この句では【初東風(風)に舞う(風を受けて動く?)灯台の風見鶏がありました】という、お伝えになっている以上の風景が出てこないのが勿体ないところです。
記述上の弱点としては
◆「初東風」という季語が、風見鶏の動く理由として使われていること。
◆風を受けて動くモノに「舞う」という手垢のついた動詞で説明してしまったこと。
大きくは以上の二点かと思います。

俳句として重要な【季語を立たせる】という意味では、助詞「に」が散文的になるのが気になりますし、この句のまま「初東風や」と切れをいれても、意味が近いために中七下五との分断(特に「舞う」への繋がりが切れる)が気になります。
そもそも「風見鶏」というモノに対して舞台装置(脇役)として使われてしまったのが微妙かと思います。

対策としてはげばげば様の言うとおり、【季語を離すこと】【舞うを言わずに省略すること】がよいかと思います。
あとは、「風見鶏」を描写するのに「灯台にあること」「動いていること」のどちらを重要視することかと思いますが・・

たとえば「灯台にあること」ではなく「風見鶏が動いていること」を重視しましょうか・・

・初雲や海を臨みぬ風見鶏

「臨む」避けたい動詞とあったので使いにくい(笑)

点数: 3

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「初東風に舞う灯台の風見鶏」の批評

回答者 負乗

句の評価:
★★★★★

坂本安居様、初めまして。
景は良く分かりますが、「東風」はまだ、季節的に早いのでは…😄
一章仕立てになっていますが、措辞として、「初東風に舞う」が「灯台」に係ってしまう感じがして、どうですかね…
「や」で切ったほうが良いと思いました。
しかし、すると、「風」〜「風見鶏」と近すぎの因果律に、なってしまいますかね…
げばさんの、
「初空や灯台わきの風見鶏」
に、一票としたいですが、しかし、お正月の頃に吹く"風"とは、どんな風ですかね…
(私の住む地方では、激しい乾いた季節風なんですが…)、旧暦の一月と考えましょうか…(笑)
それと、分からないのですが、「風見鶏」は「灯台」のどこにくっ付いているのですかね…てっぺんですか…?"わき"ですかね…
良い句材だけにもったいない気がしました。
「舞う」の類想もありますかね…
「初東風や灯台に立つ風見鶏」
とか…う〜ん…

また、宜しくお願いします。

点数: 1

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添削対象の句『初東風に舞う灯台の風見鶏』 作者: 坂本安居
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