俳句添削道場(投句と批評)

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バッタ跳ぶただ我から遠き方へ

作者 ダック  投稿日

要望:厳しくしてください

コメント(俳句の意味。悩みどころ)

飛蝗の没句です。遠慮無く批評お願いします。
他にも、「きちきちや着地地点の蝉骸」「飛蝗暴れる駄駄こねる吾子に似て」
何でもご指摘頂ければ有り難いです。

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「バッタ跳ぶただ我から遠き方へ」の批評

回答者 イサク

こんばんは。

あのサイトは二句制限ではないのですか?バッタの時は三句でしたか?

おおよそげばげば様、なおじい様から出ているのと同意見です。
某N先生のサイトや某番組以外で、字余り以外の理由で五七五を崩した句が高評価を取っているのをあまり見かけません。
そういう投句が少ない可能性もありますが、素直な字余り以外はあまり高評価を受けない印象です。
あの選者の先生の傾向として上六、中八の字余りは厳しくしていないようですね。

【バッタ跳ぶただ我から遠き方へ】
五六六の解消を目指すべきと思います。手をつけるのは、先のお二人からも指摘のある「ただ」の省略がいいと思います。
・ばった跳ぶわれから逃げるやうに跳ぶ

【きちきちや着地地点の蝉骸】
先にお二人から出ていますが「蝉骸」は句の焦点がぼやける言葉だと思います。
「着地地点」の説明感・散文感も気になります。
この二点を両方変えると、もう別の句です。
・きちきちやあの足は虫だったもの

【飛蝗暴れる駄駄こねる吾子に似て】
これは実景ではなく想像句なのでは?
飛蝗が暴れているだけで季語性が生かせていません(別の虫でもいけます)。
「暴れる」が説明の言葉になっています。普段見かけるバッタは暴れていませんので、なぜ(こどもにつかまった、天敵に遭遇した、殺虫剤を吹きかけられた、など)暴れているのか、説明は要りませんが受け手に納得させて欲しいです。
「駄々こねる子に似て暴れる」では普通、仰向けに足をばたつかせている景を想像しますので、よほどのことです。
そして、残った句材で七五五を解消して五七五にした方がいいと思います。
・つかまへし飛蝗暴るる吾子に似て

句の評価:
★★★★★

点数: 0

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「バッタ跳ぶただ我から遠き方へ」の批評

回答者 げばげば

句の評価:
★★★★★

こんにちは。
いつも勉強させていただいています。

御句3句、どれも面白い句のように感じましたが、有季定型を主としているサイトのようでしたので、その辺りも大きいかもしれません。

「きちきちや着地地点の蝉骸」
面白い描写句ですねー。きちきちを詠嘆して立てているのですが、着地地点の蝉骸が死んではいても夏の終わりの存在感をけっこうもっていて季語が重なるという評価かもしれません。私はこのままでも好きです。

「飛蝗暴れる駄駄こねる吾子に似て」
私はあまり気になりませんが、上六が気になっているのかもしれません。
駄駄っ子のごとく暴るる飛蝗かな

「バッタ跳ぶただ我から遠き方へ」
句としてはこれが一番好きでした。が、中七下五の流れの調べが5・7・5になるともっと良いという評価かもしれません。「ただ」の2音の間に合わせ感もちょっと気になります。
飛蝗とぶ吾の足もとを遠ざかり

どれも佳句と思いましたが、選ぶ方の好みもあるでしょうし、5・7・5のリズムを大事にされているような印象がありました。いかがでしょうか(*^^)

点数: 0

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「バッタ跳ぶただ我から遠き方へ」の批評

回答者 なお

句の評価:
★★★★★

こんにちは。ダック様、いつもお世話になってます。

御句、何かの俳句サイトでボツになった句ですね。それがどういうサイトなのかわかりませんから評価のしようがありません。俳句サイトで、入選したければ、選者の好みをよく研究して、その選句傾向にあった句を詠むことだと思います。

御句の感想と提案句を置かせていただきます。「厳しくしてください」とのことですのでそのようにさせていただきます。
俳句は十七音の文学ですが、合計で十七音であればいいというよりも、可能な限り五七五の定型で詠むことが肝要と思います。これは江戸の昔から引き継がれている要点だと思います。それが読みやすく最もリズムがいいからでしょう。
まず掲句:
「バッタ飛ぶただ我から遠き方へ」
五六六になってますね。「我から遠き方へ飛ぶ」ということは「逃げた」だけの話です。この句はそれを「ただ」と入れているとはいえ仰々しく言っているだけですね。

・バッタ飛ぶひと飛び毎に離れゆく

次に「きちきちや着地地点の蝉骸」
バッタが飛んで降りたら蝉が死んでいた、という設定は面白いです。ただ、そこに訴えかけるものがないですね。蝉は死んでいるようでも結構どっこい生きているのですよ。地面に仰向けになっていても。少なくてもまだ地面に死骸があるということは、まだ夏です。秋ではないですね。そこにバッタが飛んでいくからおかしなことになるのではないですか?要するに季節感を描いているようで混在しています。きちきちを出すのならもう蝉は忘れましょう。死骸でも出さない。

・きちきちや着地地点のアスファルト

最後に
「飛蝗暴れる駄駄こねる吾子に似て」
七五五の破調句ですね。破調が悪いというわけではありませんが、それ専門の句会でもない限りは、五七五の方が高評価を得やすいと思います。ただ、どういう句会あるいはサイトか知りませんのでなんとも言えませんけど。

提案句は五七五でまとめてみました。
・駄駄つ子のごとく暴れる飛蝗かな
・吾子に似て飛蝗暴れる駄駄こねる
・駄駄こねる子と暴れたる飛蝗かな

ご参考になれば幸甚です。

点数: 0

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