俳句添削道場(投句と批評)

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荒海に一人はぐれた冬鴎

作者 くりもな  投稿日

コメント(俳句の意味。悩みどころ)

写真 ↓
https://twitter.com/kurimonaka1/status/1436457683175886848

カモメは数羽から数十羽の群れを作りますが、この時は1羽しか見当たらず荒れた海の上をたくましく飛んでいました。そんな光景を目にして詠んでみました。

イサク様
季重なりの件、アドバイスをありがとうございました。先の句は個人的にはお盆を入れたかったので季重なりは無視しました。鳥を入れると季重なりが出てしまい難しいですが鳥が好きなので・・・。

なおじい様
魔女の宅急便はばっちりでした。私は句にはできませんでしたが「魔女のごと鷺が舞ふなり盆の空」は最高でした。

げばげば様
勝手な年齢の想像でした。どうしてもげばげば90分が頭をよぎります(^^;)
ところで、俳句は思ったよりも難しい。今回もまる2日ほど頭を悩ましました。よろしければご意見などお聞かせください。
追伸:写真&俳句をツイッターにあげている方を少しフォローしてみました。

最新の添削

「荒海に一人はぐれた冬鴎」の批評

回答者 げばげば

こんにちは。
いつも勉強させていただいています。

来ましたねー、今回の写真もなかなかスゴイ一瞬ですねー。
そして、今句はその一瞬を無駄な言葉なく表していますねー、季語を冬鴎で持ってこられたのも大きいですね(*'▽')

助詞についてはみなさまの意見と同じく。
「一人はぐれたふゆかもめ」はたしかになおじいさんがおっしゃる、ヒューるりー感が出てしまうので、やはり擬人はやめましょう。
かぬまっこさんの提案に一票です!

げばげば90分を想起しますよね。巨泉さんが由来ではありませんでした(*'▽')
また次の写真・句を楽しみにしてま~す。

句の評価:
★★★★★

点数: 1

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「荒海に一人はぐれた冬鴎」の批評

回答者 イサク

句の評価:
★★★★★

おはようございます。

句はお二人から、他の部分の解説も卓鐘様から出ていますので、切れ字「や」を他の考え方で語ります。

荒海といえばこんな有名句があります。
・荒海や佐渡に横とう天の川 / 芭蕉
この「や」がどんな力を持っているか、意味の通じる他の助詞に変えてみます。

●荒海の佐渡に横とう天の川
 ⇒「荒海」が引っ込んで、「佐渡(島)」が風景のメインに来ました。「荒海」も見えていますが「佐渡(島)の陸地」に天の川がかかっている感じです。そして「荒海の佐渡」と、佐渡を説明していますので、「荒海」は完全に脇役ですね。
●荒海で佐渡に横とう天の川
 ⇒「荒海」を主張しようとして、なんだかこどもの幼い発言みたいになってしまいました。句の台無し感がすごいです。
●荒海は(が、と、も)佐渡に横とう天の川
 ⇒無理やり意味をとれないこともないですが、いろいろ台無しです。
●荒海を(に、へ)(佐渡に)横とう天の川
 ⇒いずれも場所を表現する助詞で、「荒海を(に、へ)横とう天の川」で意味は通じます。「荒海」が天の川の引き立て役になりました。「佐渡」を入れて意味を通じさせるには、語順変更ですかね。「佐渡の荒海を(に、へ)横とう天の川」 五七五の調べは置いておきます。
●荒海や佐渡に横とう天の川
 ⇒最初に風景として「荒海」がきます。その後は「佐渡に横とう天の川」と「佐渡島に天の川がかかっている」と言っているにかかわらず、受け手の頭の中には「荒海の上に横たわる天の川、向こうには佐渡島」という風景が出ます。季語「天の川」に対して、「荒海」が弱まることなく激しくぶつかってきます。
●荒海よ佐渡に横とう天の川
 ⇒俳句としては「や」と似ていますが、「荒海」への呼びかけの意味が強く出てきます。とすると何を呼び掛けているのか?という納得が欲しいですが、中七下五に納得できる内容があまり見当たらないため、句がちぐはぐです。
●荒海か佐渡に横とう天の川
 ⇒「荒海」に疑問の意味が出てきます。これも中七下五と合わずちぐはぐ。

ということで、
芭蕉の句は、主な助詞の中では「や」がいいらしい、ということがわかります。
という風にご自身の句でも助詞を入れ替えて、試してみることをお勧めします。

くりもなか様の選んだ助詞は「に」(「荒海」という場所にいる、あるいは「荒海のせいではぐれたよ」というような句意)でした。間違いではありません。
「を」(「荒海」を場所・風景とするイメージ)「へ」(荒海へ向かっていくイメージ)「より」(荒海から出てきたイメージ)などにも変更可能です。

そしてお二人から出ている「や」はどうでしょう?
ご自身で検討してみてください。

点数: 2

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荒海や一羽はぐれし冬鴎

回答者 卓鐘

句の評価:
★★★★★

お久しぶりです。待ってました!
詠みたいことが絞れてて、いい光景で写真の内容がしっかり伝わる句だと思います。

添削はかぬまっこさんとほぼ同じになります。
「に」(よって)という因果関係を入れた散文ではなくここは「や」です。(効果は以下の通り)
・映像にカットが生まれて、荒波の激しさ、そのあとに鴎が出てくるという句にメリハリが出て荒波も鴎も生きてくる。原句では鴎にしか焦点がない。
・因果関係の説明臭が消えて光景だけが立ち上がる
・句の調べが整う

また、光景の描写の句で「一人」という擬人化は邪魔です。ここは「一羽」。「一人」ということで寂しい感情が強調され作者の気配が句の世界に入り込みます。その気配がこの句には邪魔だと思います。(この写真に、人の影が映っていたら興ざめのように。)

点数: 1

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「荒海に一人はぐれた冬鴎」の批評

回答者 なおじい

句の評価:
★★★★★

こんにちは。くりもなか様、いつもお世話になってます。

御句、初読はなんだか鳥羽一郎と森昌子を一緒にしたような演歌っぽい情景が浮かびました。
それというのも「荒海に一人はぐれた」などとおっしゃるからです。
よく読んだら、かもめが一羽、取り残されてしまったのですね?
以前から私は、人間以外に「一人」という表現を使うのを控えています。なぜなら、そうでないと、今回のように、「北の海岸で、恋に破れた人が一人寂しくかもめを見つめている」みたいな情景になってしまう、そういうのを避けるためです。

提案句は、卓鐘さんと全く同じです。「や」を入れて、「一羽」になさるといいと思います。

しかし毎回、きれいでいい写真ですねー。カメラマンさんですか?

点数: 1

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