俳句添削道場(投句と批評)

つちや郷里さんの添削得点の高い順に並んでいます

「水の秋砂の器に消えにけり」の批評

回答者 つちや郷里

添削した俳句: 水の秋砂の器に消えにけり

ケントさんこんにちは。

御句
本当に申し訳ないんですが、率直に言いますと句の中の情報が少なすぎてよくわかりません。
砂の器とは一体なんのことでしょうか。調べてみたら小説や映画が出てきましたが違いますよね?
また、何が消えたのかもわかりません。

この句を文章に直してみると「水の澄み渡る秋になりました。砂の器に消えてしまいました。」となります。これでは何を伝えたいのかさっぱりということがおわかりいただけるでしょうか。

俳句というものは本来、句の字面のみで評価してもらうものですが、こちらのサイトは添削をしてもらう場所なので、よろしければ投稿者コメントに句の意味や句に込めた思いなどを書いてもらえると大いに助かります。

これからもよろしくお願いします。

点数: 11

「ゆうやけやとてもきれいだうれしけり」の批評

回答者 つちや郷里

添削した俳句: ゆうやけやとてもきれいだうれしけり

ヤマチャン180さんはじめまして。
つちや海郷と申します。
よろしくお願いします。

俳句初心者さんですか?
失礼なことを言いますが、こちらの句はお子さんが詠んだ俳句なら全然いいですけど、ヤマチャン180さんが大人の方だとすると、この句はかなり駄目ですね。
褒めるとするなら季語が入っていて、五七五になっているというところだけです。

・俳句は基本的に情景描写なので「とてもきれいだ」などと季語を説明しなくていいです。
・俳句で「嬉しい」というような感情を入れ込むことはあまりありません。入れるときは、それを言うことによる効果があるときだけです。こちらの句はただの感想になってます。
・あと文法ですが、「嬉し」というような形容詞に助動詞がつくときは「補助活用」という活用法が使われます。
「けり」は連用形につきます。「うれ・し」の連用形の補助活用は「しかり」なので、「うれしかりけり」とならなければなりません。
・ただ、この俳句には「や」「けり」と切れ字が二つあります。これは俳句としてはよくない作り方なので、『切れ字は一つ』ということも覚えてください。
・上五・中七・下五でぷつぷつと切れる、いわゆる三段切れでもあるので、詩を繋げましょう。
・余程の理由がない限り、俳句はなるべく漢字で書きましょう。

長くなりそうなので、この辺にしときます。
上五の「夕焼や」はそのままで、自分の見た景色を残りの十二音で作ってみてください。

次回の投句楽しみにしてます。
俳句作り頑張ってください。

点数: 5

「菊の香や遠き記憶の蓋を開け」の批評

回答者 つちや郷里

添削した俳句: 菊の香や遠き記憶の蓋を開け

もんなさんこんばんは。

御句
こういう句も悪くはないと思います。
芭蕉の句にも「さまざまの事おもひ出す桜かな」というものがありますので。
ただ、御句の場合、具体的な内容を書いた方がいいような気もしないでもないです。
違いを説明するのは難しいですが、御句は「香」「記憶の蓋」という、やや曖昧な表現が目立つので、そう思ったのかもしれません。
芭蕉の句の方は「思い出す」と言い切っていること、「桜」という明確な映像、「かな」という優しい詠嘆が効いているからこその名句なのだと思います。

季語が動くか動かないかについてですが、私はあまりこの議論をするべきではないと考えています。
作者にとって、その季語が記憶を呼び起こす鍵だったり、その季語に並々ならぬ思いを抱いている可能性があるからです。
あるいは単純に実景を詠んだ際に、その場にあった季語であるなら堂々とその季語を使うべきです。
ただし、あまりにも合わない季語だった場合は、他の季語を提案することも時には必要かと思います(作者が何故その季語を使ったのかを考える「鑑賞」も忘れずに)。

参考までに、プレバトで千原ジュニアさんが詠んだ「雪吊や登校拒否の吾と祖母と」という句を勝手ながら紹介させていただきます。
この句は記憶・思い出を詠んだ句ですが、具体的な内容を描いています。
季語を動かそうと思えば動かせる句ですが、不登校児だった作者は、支えないと雪の重みで折れてしまう木と、支えがないと生きていけない自分を重ね合わせており、なおかつ祖母と実際に見に行った実景でもあるので、「雪吊」という季語は動かすべきではないと思います。

これは私の解釈であり、絶対に正しいわけではありません。いろんな人の意見を参考にして、最終的な判断はご自身でお願いします。

長文失礼しました。
またよろしくお願いします。

点数: 5

「妻の髪栗色の艶秋近し」の批評

回答者 つちや郷里

添削した俳句: 妻の髪栗色の艶秋近し

マサトさんこんにちは。

御句ですが、「妻の髪/栗色の艶/秋近し」と三段切れっぽくなってます。
それと、栗色なのは髪の毛であって、「栗色の艶」とすると髪の艶が栗色ということになってしまいます。
また、「秋近し」は夏の季語なので、秋を感じたのならこれも少しおかしいです。
まだまだ暑い日が続いていますが、俳句の世界では既に秋なので秋の季語を使いましょう。

コメントで心配なさっている季重なりですが、これは問題ありません。
「栗色」は栗そのものではなく、栗と同じような色ということですから。

・〇〇〇妻は髪の毛栗色に
・栗色の妻の髪の毛〇〇〇

〇〇〇のところに秋の季語をいれましょう。
・景色が秋めいてきたのなら上五に「秋めくや」もしくは下五に「秋めけり」
・秋に入って感じられる涼しさなら「新涼や」「涼新た」
・立秋でしたら「秋立つや」「秋立ちぬ」
・秋の心地よい陽気なら「秋麗や」「秋うらら」
・秋の澄んだ空気でしたら「秋澄むや」「秋澄めり」

次回も楽しみにしてます。

点数: 4

「あきあきとあかく色付くかきあと」の批評

回答者 つちや郷里

添削した俳句: あきあきとあかく色付くかきあと

木工用ボンドさんはじめまして。
土谷海郷(つちやみさと)と申します。
よろしくお願いします。

俳句のルールに則って訂正してほしいとのことですね。
まず、俳句ではあなたの句のような手法は大変嫌われます。悪く言うと親父ギャグのようで詩の情緒の欠片もないからです。
俳句というのは季語(季節の言葉)を前提として、自分の目にした光景や音、自分の肌で感じたこと、あるいは季語についての心情や自分の考えを十七音の「詩」にするものです。

「秋秋と紅く色付く夏季後」
秋に紅くなるものといえば「紅葉」ですね。
残念ですが、この句は「紅葉」の一言で完結できるものなので訂正のしようがありません。
紅葉についてどう思ったか、紅葉に何かしら思い出がないかを探してみてください。

一応「飽飽と」の方に「掻き痕」という俳句の材料になりそうな言葉があるので、これと「紅葉」を使って俳句っぽくしてみます。

・掻き痕の赤くなりけり紅葉降る

なぜ俳句の材料になると思ったかというと、もちろん「掻き痕」というものが体験したことであるということもありますが、俳句の手法の一つである「取り合わせ」というものができそうだったからです。
取り合わせというのは、関係のない二つの言葉を響き合わせることです。
「紅葉」と「掻き痕」はまったく関係のないことばですが、「赤い」という共通点がありました。

学校の課題ということですが、これは参考程度にしてくださいね。
テーマが「変化」ということなので、「紅葉」はなかなか良い季語だと思います。
あとは自分の実体験や生活の中で変化したものと取り合わせれば良いものができると思います。

点数: 4

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