「春近しひとりぼっちで遊園地」の批評
回答者 ハオニー
添削した俳句: 春近しひとりぼっちで遊園地
「春近し」なのにひとりぼっち、この落差というか裏切り方は面白いです
読み手を信じることは大切ですが、読み手の能力を信じた上で裏切ることはもっと大切です
ひとりぼっちで遊園地は寂しいはずなのだけど、「春近し」と希望を持っているような表現ですね
もしかしたら...
一人旅をしていて遊園地を訪れたときに「春が近いな」と思えることがあったのか、遊園地に今度は子供とか奥さんを連れて来ようという気持ちを「春近し」に込めたのか、などといろいろな解釈が出来ます
いずれの解釈でも、この「春近し」がきちんと機能して受け止めてくれるでしょう
時候の季語「春近し」は具体的な映像化が苦手ですが、きちんと「ひとりぼっちで遊園地」にいると書いてありますから弱点を補えています
この作品も力作ですが、作者からのコメントの内容も面白いですね
句集にこの一句とこのコメントをそのまま用いて、見開き2ページを使えるほどの出来映えだと思います
無論、手直しなどございません
点数: 1