慈雨さんの俳句添削依頼
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慈雨さんの添削
「岩陰の聖なるオーラ冬菫」の批評
添削した俳句: 岩陰の聖なるオーラ冬菫
春の風花さま、こんばんは。
色々とチャレンジングな句を詠まれていますね!素敵です。
御句ですが、素敵な雰囲気は伝わってきますし、好きか嫌いかで言えば断然好きな句です。
ただ、なかなか難しい…というのも率直な感想です。
やはりそれは「オーラ」という実体のない、漠然とした名詞の難しさでしょうね。
原句をベースに考えると、冬菫にオーラを感じたと言われて「邪悪なオーラ」や「騒がしいオーラ」を想像する人はいないと思うので、「聖なる」「静なる」などの修飾語は要らないように思いました。
・岩陰にオーラありけり冬菫
・冬菫オーラ纏ひて岩の陰
とかでいいのではないでしょうか。
ただやはり、オーラが気になる…俳句では珍しい言葉なので存在感はあるのに、どうしても漠然としてしまうんですよね。。
岩陰に咲く冬菫をリアルに描写すれば、「オーラ」と言わずとも読者は十分にオーラ(雰囲気)を読み取ってくれる気がしました。
うーん、まとまらないコメントでごめんなさい。またよろしくお願いいたします!
点数: 0
「花散らし飛花に光る吾子の頬」の批評
添削した俳句: 花散らし飛花に光る吾子の頬
串木野寿男さま、はじめまして。よろしくお願いいたします。
御句、お子さんの凛とした一瞬を描写されたような印象で、気持ちのいい句ですね!
いくつか気になったところをコメントさせてください。
〇中七下五は何となく意味は分かるのですが、上五「花散らし」がよくわかりませんでした。誰が花(桜)を散らしたのでしょうか?
このままですと、お子さんが木に登って桜を散らしているようにも見えます。怒られそう。。
〇中七は「ひかにひかる」でしょうか?六音しかなく、字足らずです。
やはりこのリズムの乱れは大きく損をしていると思います。基本通り、五七五で詠まれると良いと思いました。
〇「花」「飛花」と季語が二つ(季重なり)になっています。意味的にもバッティングしておりますので、ここは季語一つに絞った方が良いかと思います。
たとえばですが、
・子の頬の白く光りし落花かな
・子の頬の光りし朝や落花飛花
・落花飛花駆けたる吾子の頬きらり
とか。
またよろしくお願いします☆
点数: 2
「淋しげや水涸る池にヌートリア」の批評
添削した俳句: 淋しげや水涸る池にヌートリア
中山瑛心さま、こんばんは。
「児童書の~」へのコメント、ご提案句をありがとうございます☆
春隣、いいですね!参考になります。
さて御句、また面白い季語と句材を持ってこられましたね。
句意はしっかり伝わりますし、詩情もあって佳い句だと思いました。
ヌートリア、私はまだ見たことがないですが、そんな光景が見られるのですね。 冬ならではの1シーンを切り取られていて素敵です。
やはり、ご自身も気にされている上五「淋しげや」の是非でしょうね。
俳句は基本的に、主観的な感情は詠まない方がいいとされています。
わずか17音では「嬉しい」とか陳腐な言い方しかできないし、答えを言ってしまうことで句としての余韻がなくなってしまうので。
季語や他の言葉から、「きっと作者はこういう気持ちなんだろう」と読者に想像させるのが王道かと思います。
御句も「水涸る」の季語から十分に寂しい印象は伝わると思うので、ここは季語と読者を信じて「淋しげ」はカットしてもいいかもしれません。
あと文法的なことでは、「涸る」は名詞に掛かる場合は連体形「涸るる」になるかなと思います。
・水涸るる池をとぼとぼヌートリア
・水涸れの池に無言のヌートリア
とか…。
またよろしくお願いします。
点数: 2
「河豚食ふて子の奮発と知りにけり」の批評
添削した俳句: 河豚食ふて子の奮発と知りにけり
頓さま、こんばんは。お久しぶりですー。
お元気そうで良かったです☆☆
御句、なんとご立派な息子さんですね!素敵です。
「食ふて」は「食ひて」or「食うて」かな?(後者はウ音便化というやつ…自信ないのでご自身でもご確認ください)
教科書的なことを言えば、動詞二つでやや冗長、散文的…といったところがあるかもしれません。
ただ個人的にはさほど気にならず、読みやすさもあって佳い句だと思いました。
一応、オーソドックスな形にするなら、コメントを参考に
・長男の馳走と知りて河豚の鍋
とかでしょうかね。季語「河豚鍋」を使えば「食ふ」は省略できそうです。
またぜひ時々顔を出してください!
点数: 3