「初雷に濡るるあしもと今ひかり」の批評
添削した俳句: 初雷に濡るるあしもと今ひかり
おはようございます。はじめまして。
句の方、形もできておりますし、雰囲気も悪くありません。
読んでいて「初雷に濡るる足元」とつながって見えるのが損していると思います。「初雷(音と光の現象)に濡れた」という不思議な文章ができていて、意味を戸惑います。
句の意味は推測できます。「初雷の鳴る前から雨が降って、地面や足元が濡れていた」ということだと思います。
ですが、「初雷に」の直後に「濡るる」という現在形の動詞が入ってしまったので、「初雷に濡れる」という変なつながりが見えて来るのだと思います。
理由がわかってますので、対策はあります。
とりあえずふたつ思いつきました。
1.入れ子になっている語順をやめて、時間通りの語順にする。
この句は本来、雨⇒濡れている⇒雷⇒光る、という時間経過ですよね。その順序どおりにします。
・濡るる足いま初雷に光りけり
2.「に」をやめて俳句のテクニック「切れ」を入れれば、「雷」と「濡れる」という動詞が直接つながらなくなるので、違和感が少しは減るかと思います。
・初雷や濡るる足元いま光り
上記の私の提案の2句も、まだ推敲の余地はあります。
いろいろ考えてみてください。
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