ワルプルギス様、感想ありがとうございます。
せっかくレスを頂いたのに返信が大変遅れて申し訳ございません。
いつもお世話になっております。今回もお疲れ様です。
>ホムンクルスのシステムが良く分からないですね。
立ててから半年以上経っているスレッドですからね……(汗)
(三か月くらい経ってもレスを下さったのが大野さんだけだったのはかなり堪えました)
私の手元にも、スレッドを立てた当時は確立していなかった設定がたくさんあります。
後の方がレスしやすいようにも、ここで追記します。
=ここから先、ワルプルギス様を含めた閲覧者全体への補足説明です=
●錬金術師やホムンクルスに関する設定の追記
・錬金術師協会
作中世界で発足されている組織で、平たく言うとギルドの一種です。
錬金術師は協会に所属し、組織内で互いに研究成果を開示し合う義務があります。
錬金術師を名乗るには会員証とバッジを常に携帯する必要があります。
加入の義務がある理由は違法行為の伴う研究を取り締まるためで、所属を拒否したら「公にしたくない研究をしているのでは?」と疑われても文句は言えません。
ホムンクルスの所持を申請するためには協会から認可を得る必要があります。
認可を得るための条件は主に以下の二つです。
・優れた研究成果を発表する。
・それを用いて国家や地域社会などの発展に貢献する。
ちなみに協会は完全に実力主義の体制を取っているので、貴族出身の者や優秀な錬金術師を親に持つ二世系の者が親のコネで認可させるなどはできません。(裏を返せば平民でも優秀なら貴族や二世より優遇される)
明らかに規定を守れる見込みが見れない素行の悪い錬金術師にも認可は降りないですね。
だからワルプルギス様が触れた「18禁調教ゲー案件」をするような錬金術師にはそもそも許可が降りないと思います。仮にネコ被って誤魔化し通せたとしても露見すれば確実に除名処分です。
・ホムンクルス保護協会 (仮称)
錬金術師協会の付属組織として、ホムンクルスを不当な虐待から保護するための組織も結成されています。
それと同時に錬金術師には虐待からホムンクルスを守る義務があります。
家族等の近親者、金持ちの者なら使用人、職場へ連れ出すなら職場の同僚などからですね。保護を怠っているとみなされた場合、実行犯と同様に罰が下されます。悪質な場合だと実行犯よりも重い罰が下されることすらあります。
ちなみに持ち主が保護協会から処分を受けたホムンクルスは、保護協会の施設で暮らすことになります。必要に応じて就職をあっせんすることもあるので、虐待を盾にしてもホムンクルスとして生まれた労働責任からは逃げられません。
まあ苦しみから逃げるための方法に自殺を選んださらに罪を重ねてしまう、なんて事態は協会も避けたいので保護協会はあまり無茶なことはさせませんけどね。
(特に前世で犯した罪が自殺のホムンクルスは同じ罪を繰り返させないために厳重に保護される。虐待した者に下される処分も他の罪より厳罰化しやすい)
・脱走防止のための処置
ワルプルギス様が「脱走されたら錬金術師が丸損する」と言われていましたが、脱走対策は一応考えておきました。(ちなみにこの部分は前二つと比べて設定されたのが比較的最近です)
ホムンクルスと持ち主の錬金術師には有事の際に安否を確認するためのマジックアイテムが渡されています。
相手が生存している限り光続ける石みたいなもので、指輪状に加工します。
そして錬金術師に渡されるものにだけ、離れ離れになったホムンクルスの居場所を辿るためのビーコンを探知する機能がついています。
ちなみにビーコンはホムンクルスを製造するの際に体に刻まれる錬金術師協会の紋章から発せられます。外すことは絶対に不可能です。
(紋章は原則利き手でない手の甲につけられます。ついでに持ち主の錬金術師の名前も刻まれます)
だから脱走しても追いかけることは容易です。脱走理由に正当性がない場合は錬金術師の裁量で罰を与えることも可能です。
ちなみに脱走に与える罰としては、顔に紋章を追加するのが原則です。目的としては周囲の人間に「脱走の前科がある」ことを示し、再犯時の捕縛をさらに容易にするためです。
>もっと労働条件の良いところが見つかったらすぐに乗り換えてしまえる。
ここも錬金術師の同意を得ずにホムンクルスが独断で行えば脱走とみなされます。
こういう行為が認められるためには「錬金術師が同意した上で雇用主にホムンクルスの所有権の譲渡及び貸与を認める」必要があります。
まあ錬金術師本人が「知り合いの会社の仕事を手伝え」とか「俺の代わりに実家の家族の世話をしろ」などと命令をすれば、離れて働くこともできますけどね。
=設定説明はここで終了です。ここから先はワルプルギス様の私信に戻ります。=
●ワルプルギス様への私信の続き
これらの設定を踏まえると、長期的にホムンクルスをこき使うためには不満を溜めこませないための飴をかなり意識して与える必要がありますね。
しかしあまりいい飴が思いつかないなあ……どうしたらいいのだろうか……
現時点では「協会が腐敗していて不正が横行する中で、それを改めるために二人が戦う」とか「他の錬金術師が持つホムンクルスの登場」「二人が他のホムンクルスを虐待から助ける」などの要素を物語に組み込むつもりは全くないので、別の掲示板で大野さんに指摘された「いらない部分にばかりこだわりすぎる」をまたやらかしかねないです。
というか、自分で書いていて「協会の掲示する様々な規定で縛られる錬金術師の方が、ホムンクルスよりも負担のデカイ奴隷になっていない?」と思ってきました(汗)
先程記述したものが脱走対策以外ホムンクルスに有利な規定ばかりだからというのもあるのでしょうけど「所持するためには功績の掲示が必要」「製造するための費用を協会を通して悪魔に支払う」「規定違反を犯せば最悪除名処分のリスクがある(実質上の免許剥奪)」という三重苦を抱えてホムンクルスを造るのは、多分ワルプルギス様の指摘よりも重たいコストになりますよね(汗)
飴に関して言えば、そもそも「罪を犯した魂がホムンクルスにならなければどうなるのか」を設定すれば見えてくるかと。
例えば、『罪を犯した魂は悪魔に拷問されるという罰を受けることで本来のルート(転生or天国)に戻れる』という設定にすれば
ホムンクルス契約によって3者はそれぞれ
魂:錬金術師の元で働くことで、悪魔による拷問を回避でき、最終的には転生or天国行。
悪魔:魂を錬金術師に貸すことで拷問という仕事をさぼったうえで契約の対価まで得られる。
錬金術師:悪魔へ支払った対価の見返りに、労働力としてホムンクルスを得る
というコストとメリットがあると見えてくるわけですね。
脱走対策も「逃げたら悪魔が魂を回収する(=悪魔による拷問が始まる)から」で終了。錬金術師が悪魔よりはマシな扱いをしている限り、魂から見ればメリットがある形。
魂の行方にかんする飴だけでは遠すぎるなと思ったら、身近な飴を錬金術師とホムンクルスの労働契約で与えればいいですね。
お小遣いと自由時間があれば自分の趣味でリフレッシュできます。
シャロならお酒の現物支給でもよさそうですね。錬金術師なら蒸留酒も作れるでしょうし。
この辺含めて、今のプロローグのように速攻で受け入れるのではなく
世界観の説明+シャロ⇔ユークリッド間の契約を結ぶまでを第1話にするのはどうかと提案します。
態度が大きかったり、酒を盗み飲みしてるのも「ユークリッドが甘い顔してるから」より「そういう契約です。嫌なら働かないけど?」のほうが依怙贔屓されてる感が薄くなるかも、という計算も含めて。
最初からそんなにシャロ優位の契約を結ばせてはくれないでしょうから、
初期はメイドとしての契約を結んでおき、ユークリッドがピンチになったところで戦闘員としての契約を結びなおす形ですかね。
後は、他のホムンクルスが出る予定がないってところが引っ掛かりました。
他のホムンクルスと会わないということは、この世界におけるホムンクルスの数が相当少ないのかなと推定します。
ホムンクルス保護協会や脱走防止措置の設定は良いと思うのですが、ある程度ホムンクルスが普及してる世界向けの設定だなと思います。
特に保護協会は、保護すべきホムンクルスが少ないと、仕事がないのに予算だけ食いつぶす機関になってお役所的利権の臭いが漂い始めますね。
このへん、どういう社会にしたいのかというイメージにもですが、キャラ付けにも関わります。
シャロが特殊なホムンクルスであることを強調するなら、普通のホムンクルスと比較するのが印象付けやすいわけで。