花男爵の遺言の返信の返信
元記事を読む
花男爵の遺言の返信(元記事)
何が起きているのか、プロットから理解しやすかったです。
ジャンル的には「昔風で西洋的な世界観での、ヒューマンドラマ」のように感じました。
流れはいいと思いますが、現状ではエンタメ的な構成ではないと思いました。
冒頭で、「オリヴィアとダニエルが出会っている」ので、ボーイミーツガール的な物語だと提示しているように感じました。
でも、物語全体を読んでみると、これは「オリヴィアが自分の出生について悩みや不満を持っていることを母に打ち明けられないでいる」点が物語で一番語りたいような流れになっているように感じました。
「ボーイミーツガール」の冒頭なのに、描きたいことが「主人公の悩み」と異なっていると、読み手は「これは何を描きたい物語なんだろう?」って分かりにくくなる恐れがあると思いました。
なので、それを避けるために、冒頭から「オリヴィアが自分の出生について悩みや不満を持っていることを母に打ち明けられないでいる」と描く必要があると思いました。
そのあとにダニエルと出会うシーンが用意されていてもいいのでは?って思いました。
そうすれば、山場がきちんと物語の趣旨に関係していますし、母との和解をラストで迎えれば、主人公が悩んでいる(はじめ)→主人公の悩みが解消(終わり)となり、物語の変化が分かりやすくなるため、エンタメ的な構成になると思いました。
また、山場で主人公が母に対して不満を爆発させていますが、それまで主人公が母に関する悩みを抱いているシーンがメインで描かれていないため、唐突な印象を受けました。
あらすじだから分かりにくいのかな?とも思うのですが、
「自分の存在が母を苦しめていたのではないかという悩み」→作中では描かれていないように感じます。
「特殊な出生の自分は普通の幸せは望めないだろうと神職を志していたこと」→普通の幸せを望めないのは、世界観の設定だと思うのですが、あらすじからは分からなかったです。
「あたたかい普通の家庭に憧れがあったこと」→これも分からないです。
「自分が諦めた恋心を母がまだ隠し持っていたこと」→主人公が恋心を諦めたシーンがないですし、どうして母が恋心を持っているとショックなのか分からないです。
山場に至るまでにダニエルとのエピソードを通じて、主人公の背景を察せられる何か描写があると分かりやすくなるかもって思いました。
さらに細かい点を言うと、主人公が「明朗快活だがいわゆるいい子ちゃんタイプ」と設定でありますが、それを活かすようなシーンがあらすじからは見当たらなかった気がします。一方ダニエルの「気位が高い」性格は分かりやすくあらすじでも描かれていると思いました。
主人公の性格を活かした機転でダニエルとの心の距離がぐっと近くなると、御作ならではのオリジナルティや主人公の魅力がさらに高まると思いました。
最後に「オリヴィアもまた、そのように生きたいと思うのだった。」とありますが、主人公自身の本当の望みってなんだったんでしょうか? ちょっとその辺がよく分からなくて、なんで彼女は使用人を辞めたんだろうって思いました。
あらすじでは母のように神職を目指していると書かれていましたけど、普通の結婚は無理だからと妥協のようでしたので、本当の彼女の望みって、「あたたかい普通の家庭に憧れがあったこと」でしょうか? 彼女の本当の望みが、普通の家庭だったと、あらすじから分かりにくかった気がしました。
色々と気になる点を書きましたが、あくまで個人の意見なので、合わなければ流していただいて構いませんので。ではでは、失礼しました。
花男爵の遺言の返信の返信
スレ主 カイト 投稿日時: : 1
ふじたにかなめさん
読んでいただきありがとうございます。ひとまず、プロットがプロットとして機能していたようでよかったです。
たくさん細かいご指摘をありがとうございます。自分の中での不足分、ここは大事に描かなければ、というところがよくわかりました。
特に、オリヴィアとダニエルのボーイミーツガール的な展開はまったく念頭になかったのですが、確かに客観的にはそう思わせる展開ですよね。書き方や展開に気をつけたいと思います。
それと、あらすじに入れていなかったのですが、オリヴィアには幼馴染の青年がいて、お互い憎からず思っているけれど一歩を踏み出せない。オリヴィアは自分の出生のことが気になって〜という流れがあります。自分の中でのメインはあくまでオリヴィアとダニエルで、彼は脇役だしあらすじがごちゃごちゃするから省いてしまったのですが、失敗でした。わかりづらくさせてしまい申し訳ありません。
もちろん、オリヴィアの恋心の相手はいるからこれでオッケー、ではなく、彼女の心境をわかりやすく丁寧に描写していこうと思います。
少し気になったのが、『なぜ母親が恋心を持っているとショックなのかわからない』というコメントです。確かに、自分の書いたあらすじの中からはそれは読み取れなくて当然だと思うのですが、
・・・
①オリヴィアは優等生らしく、母を尊敬し憧れ、同じ道を志しているが、その一方で
「道ならぬ恋の結果生まれた自分は母を苦しめる存在かもしれない」→「そんな私は普通の幸せを望んではいけないだろう」「それなら、母と同じ神職を志そう」→「幼馴染への恋心は封印しなければ…」
とも思いこんでいる。
②そして、自分のでも気づいていない心の奥底では
「母さえ普通の結婚をしていれば、私はこんなに思い悩まなくてもよかったのに」「母のせいで、私は恋を諦めざるを得なかった」
という恨み言も抱いている。
③ダニエルの奔放な言動(主に親に対する不満)に触れることで、オリヴィアの心境が「母に不満を抱いてもいいのだ」と変化する。
④表立ってその気持ちを露わにすることはなかったが、祭りの日に母の本心に触れたことでその不満が膨れ上がる。また、「母のせいで諦めざるを得なかった恋心を、他ならぬ母がまだ抱いている」ことに気づき、ショックを受け激昂してしまう。
・・・
という流れなら、「母親が恋心を抱いていることにショックをうける」理由がわかりやすいでしょうか。自分では、特に思春期にはありがちな思考回路かなと思うのですが…
ごちゃごちゃ書いてしまいましたが、もしよろしければまたお返事をいただけると嬉しいです。
ご意見ご感想、ありがとうございました。
スレッド: 花男爵の遺言