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私がアイツでアイツが私で第2話 全10話で完結

私がアイツでアイツが私での第2話

作者 まだあたたかい 得点 : 1 投稿日時:


「き、貴様は魔王! しかしなぜ魔王が鏡の中に? ……いや、それどころではないな! 魔王よ、聞いて驚け。私こそがかの有名な勇者である。ふふふ、怖かろう。よいか、ここで会ったが百年目、今その首もらい受ける!」

 どうだ、魔王よ。いきなり目の前に魔王の姿があったものだから動揺してしまったが、まあ、これでなんとか恥ずかしくない程度の口上は述べられたはずだ。
 だいたい状況は飲み込めた。ようするにこの姿鏡の中に魔王がいるのだろう? なぜか私と同じようにベッドに空いた穴に片足を突っ込んでいる情けない恰好だが……

「ふはは、無様だな魔王、いいかげんにベッドから出てきたらどうだ? 命乞いなら聞いてやろう」

 挑発気味にそういっておきながらこちらは間合いを取ろうと一歩下がるのだが――ずてん! 派手に転がってしまった。

「あいた」

 間抜けな声が上がってしまう。しまった。ベッドの穴に突っ込んだ脚がもつれて。命のやりとりたる戦闘中になんという失態。
 殺られる!
 振り下ろされるであろう魔王の一撃を倒れたまま受けんと腕で防御の型をとる。
 あれ? なんだこの目の前のゴツい腕。これが私の腕?
 幻覚の魔法だろうか。
 魔王の攻撃はこなかった。薄暗い室内には奇妙なまでに静寂が満ちている。
 おそるおそる立ちあがると、やはり姿鏡には魔王が。しかしその表情は不安げだ。今の私のように。
 まさか、と思いながらも自分の物ともつかぬゴツい腕を伸ばし、そうっと姿鏡に触れる。こつん、と鏡の冷たい感触が指先に伝わった。鏡の中の魔王もまったく同じ動きを、まさに鏡写しに……
 って、えええええ?? もしかしてこれが、この鏡に映っている姿が私なのか?

「これって、これって……」

 いや、ありえない。だが、しかし。
 正常バイアスにしたがってこの状況を認めたくないという心と、現実を認めろというクレバーな心が頭の中でせめぎあう。

「もしかして、私がアイツになってる……?」

 答えるかのように窓の外でカラスが一羽、ぎゃあ、とひとつ鳴いた。
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作者コメント

冒頭のシーン、ちょっと引っ張ってみました。しつこかったかな?

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