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桜がまた咲く頃、私はきっと消えている。

作者 なっしー 得点 : 1 投稿日時:


きらきらと夕日を映して輝く川沿いを、二人乗りの自転車が通り過ぎる。顔にかかった髪を払いながら、深く染まったオレンジ色の空を見上げていた。

「あー腹減ったな。帰り何か食ってこうぜ」
「お、いいね!もちろん君の奢りでしょ?」

自転車をこいでいた相手がジト目で振り返る。

「はあ?誰がお前のコネになんか…」
「…だめ?」
「……っわ、わかったわかった!奢ればいいんだろこん畜生!」
「わーいやった、ありがとう!」

しゅんとしたのを一転して喜ぶと、いつものように呆れため息をつかれた。こちらが明るく笑い飛ばす。

「まあまあ、親しいからこそ言えるんだよ」
「なるほどな、じゃあお前と距離とるわ」
「もーそんな事言って~!照れるなよー」
「いやどんな解釈したらそうなるんだよ」
「あはは。……ねえ」
「…ん?」

再び、空を見上げる。
舞っていた桜の花びらが、空に消えてゆく。

ーーああ。
こんな何でもない日常が、ずっと続けば良かったのに。


「…桜、もうじき終わっちゃうね」



ーーもっと、君と一緒にいたかったな。
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作者コメント

気合いを入れて書いたものの、展開が思い付かずにお蔵入りしちゃった小説です。
どなたかこの子を拾ってやって下さいませ
( ´ ▽ ` )

追加設定(キャラクターなど)

白川 事理...余命一年だが周りに言えずに隠している。天真爛漫な癒し系女子。
小戸森 樹...琴理の幼馴染で、何だかんだ彼女に甘い。サッカー部で部長の男子。

幼馴染で親友だからこそ、余命一年であることを隠し続けている。
でも、それもいつか終わりが来る。

二人の仲が今後どうなってゆくのかーーー

後は皆さんにお任せします!!

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