~東方二次創作~吸血鬼と人間の夏の第5話 全10話で完結
~東方二次創作~吸血鬼と人間の夏の第5話
作者 曙改2 得点 : 0 投稿日時:
『はやくしなさいよ!』
『そんなに急がなくても服は逃げないよ…』
おれはレミリアに手を引かれながら服屋に向かっていた、それにしても、女の子と手を繋ぐのなんて何年ぶりだろうか、小学校の運動会のダンスで手を繋いだ以来だ。それに、女の子の手ってこんなに暖かかったっけ…
『ちょっと、鼻の下のびてるわよ』
『う、うるせぇ!ちょっと考え事してたんだよ!』
『ふーん?それで、服屋は何処にあるの?』
おれは進む先に見えていた赤色の看板を指差した。
『あの赤い看板だよ』
『あれね!私先にいってるわ!』
『まったく…』
俺は先に入っていったレミリアの背中を見ながら歩いていた。
やっと服屋の前につくと、中からレミリアか服を2着もって寄ってきた。
『ねぇねぇ!似合ってるかしら?』
レミリアはそう言うと、肩とお腹の露出が目につくに黒のシャツと赤のスカートを着てこっちに問いかけてきた。
今にも鼻血がでそう…
『似合ってるよ』
『本当?じゃあこれにしようかしら!』
おれはてっきり高いかと思ったが、思ってたよりリーズナブルな価格だったのでかってあげることにした。
『やったわ!ありがとう!』
『まぁ、いつもその服だとあれだしな』
喜んでいるようで良かった。
『次は…皿を買いに行こう』
『その皿は何処で買えるの?』
『うーん、とりあえずデパートに行ってみるか』
『デパート?』
『あぁ、まぁ、いけばわかるよ』
~少女買い物中~
まぁ、そんなこんなで皿も買ったわけだが
『服と皿と…あとは今晩のご飯だな』
『もう暗くなってきたわね』
『そうだなぁ…牛丼屋にでもいくか』
『ギュウドンヤ?』
『お肉だよ、お肉』
『ふーん?』
俺とレミリアは牛丼の話をしながら商店街を歩いていた、すると…
『キャー!誰か!誰かぁ!』
『なに?なにごと?』
奥から悲鳴が聞こえてきた、俺もレミリアも急いで悲鳴が聞こえた方に走った
『誰か、誰か助けて!』
俺は目の前の光景に目を疑った…
商店街の中の一件のお店の三階のベランダの手すりの隙間から、まだ幼い子がおちかけている、もう片手しかベランダにかかっていない、
あぁ、落ちる、間に合わない…下からお母さんらしき人が助けを求めているが、手を怪我しているのか、包帯で首から手をかけていた。
俺はまたその子に目をやると…女の子は、
『あ…』
と声を発してベランダから落下していった。
俺は目をつむってしまった…
だが、俺の横を何かがものすごいスピードで通りすぎて行った、俺は目をあけ、女の子の方をみた…
そこには…
レミリアが女の子をキャッチしていた、だがレミリアは中に浮かんでいる…
状況が把握出来ない…
レミリアはなぜずっと浮かんでいるのか…
俺は頭が真っ白になった…
レミリアは女の子をしたに下ろすとお母さんらしきひとの方を向いた…すると、そのお母さんが…『バ、バ、バケモノ……!!わ、私の子から離れて!はやく!離れて!』
レミリアは何も言わずこっちに向かってくる、俺も何を家はいいのかわからず、ただレミリアを見つめて固まっていた…
『帰りましょ…』
レミリアはそう呟いて俺を通りすぎて行った
俺はやっと正気を取り戻した、歓声に包まれるはずの現場はみな、何が起こったのか理解ができず、ただレミリアを見つめていた、
レミリアが回りにいた野次馬に近づくと皆避け、道を開けた…
俺はレミリアのあとを追うように追いかけた。
『………なぁ、レミリア?……』
『………………』
『おい、レミリア、さっきのは……一体…』
『………………』
『レミリア!』
俺は無視して歩くレミリアに強く名前を呼んだ
するとレミリアは立ち止まって、俺に背を向けたまま問いかけてきた。
『ねぇ…』
『なんだよ…』
『貴方は…もし私が人間じゃないとしたら、私をどうする?…』
『人間じゃないって…お前…』
でも、確かに前々から気になっていた
普通の人間に比べて爪が鋭かったり
傷口をなめてきたと思ったらなおるし
そして今日は空に浮いてた…
確かに人間じゃない、その言葉は嘘には聞こえなかった…
『そうよね…やっぱり、気持ち悪いわよね…ごめんなさい、すぐに貴方の前から居なくなるわ、迷惑かけてしまって本当にごめんなさい』
『おい、待てよ…』
レミリアがそのまま歩いて行く…
『待てって…』
何も反応せずに歩いて行く…
『……』
このままじゃ…このままじゃ!
俺はレミリアに向かって走った、そして後ろから、
『ギュウ!』
っと抱き締めた…
『お前が人間じゃなくても…お前がバケモノでも!お前が俺にくれたものは!お前だったから嬉しかったんだ!』
『え?…』
『勝手に人の布団でねたり、勝手に人のプリン食ったり!迷惑だ!あぁ、本当迷惑だ!』
『………』
『でも!楽しかった!いつも一人だったから!こうやってバカやってるのが楽しかったんだ!お前が居てくれたから!』
『……』
『本当に気持ち悪かったら!迷惑だったら!お前の服なんか買うわけないだろ!飯も作るわけないだろ!俺はお前が居て、不快になんか1%も思ってねぇ!だから!だから……』
『俺らの家に帰ろう…レミリア…』
『……うん!………』