俳句添削道場(投句と批評)

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蒲公英の一輪咲きてもういいかい

作者 慈雨  投稿日

要望:厳しくしてください

コメント(俳句の意味。悩みどころ)

≪蒲公英の一輪咲きて「もういいかい」≫
公園で園児たちがかくれんぼをしており、その横に少しだけタンポポが咲き始めていて、春を感じました。

色々気になっている点があり、厳しくご指導いただけると嬉しいですm(__)m
・「一輪咲きて」→花は咲くのが当たり前ですが、「一輪だけ咲いている(タンポポはたくさん生えているが、大部分はまだ咲いていない)」ことを強調したかくて入れました。どうでしょうか?

・「もういいかい」→これで子どもたちがかくれんぼをしていると伝わるでしょうか?(これはかなり不安です)
一応、かくれんぼの呼び声と、咲き始めたタンポポが「もう咲いて大丈夫ですかー」と私たちに問いかけている想像を掛けてみたつもりです。

・下六で字余りです。「まあだだよ」「もういいよ」だと「まだ/もう咲かなくていい」と読めそうに感じたので「もういいかい」に。自分としてはそれほどリズムは乱れないと感じたのですが、どうでしょうか?
(字余りは「五音に収まらないので仕方なく」やるものではない、というご批判も忌憚なくお書きいただければ…)

その他何でも、ご感想・ご助言をよろしくお願いします。

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「蒲公英の一輪咲きてもういいかい」の批評

回答者 なおじい

慈雨さん、こんにちは。
御句拝読しました。すでに多くの方々からコメントが出ていますが、慈雨さんですので私からもお伝えさせてください。

御句、一読して、間違いなく可愛らしい印象を受けます。私の慈雨さんの句の好きなところはまず第一にここです。
ただ、かくれんぼとは全く思いつきませんでした。もういいかいが、何をもういいか聞いているのか?
ここから理屈っぽくなりますが、こらえて聞いてくださいね。もういいかいは、かくれんぼでこそ、「もう準備(隠れること)はいいかい?」「もう探し始めてもいいかい?」という意味と特定できます。

ただ、例えば、この句のたんぽぽの場合、一輪咲かせるのがやっとというひ弱な子だったらどうでしょう。「もう、一輪咲かせたから、これでいいかい?もう勘弁してくれるかい?もう充分かい?」と聞いているようにも読めます。
もちろん、慈雨さんの句意はそんなことではないのは百も承知です。
ただ私は、他の人のコメントを広く受け入れる慈雨さんだからこそ、あえてお伝えさせていただきました。

その他では、咲きてがちょっと気になりましたが、下五の「もういいかい」の字余りについては全然気になりませんでした。

私の提案としましては、かくれんぼからまるで離れて、

・たんぽぽの咲いていいかと蕾揺れ

咲いてもいいかと聞くのであれば、まだ咲いていないのだから、蕾を出さなくては・・・と。

うーむ、今回はちょっと理屈っぽくなりました。ご容赦ください!

句の評価:
★★★★★

点数: 1

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「蒲公英の一輪咲きてもういいかい」の批評

回答者 イサク

句の評価:
★★★★★

こんばんは。

コメント欄にある【蒲公英の一輪咲きて「もういいかい」】
こちらを正しい表記としてコメントします。

御句の形では、「もういいかい」と蒲公英が言っている、あるいは作者が蒲公英に「もういいかい」と呼びかけている、というのが普通の受け取り方だと思います。こどもたちの姿は見えません。
なぜか。
こどもたちの姿を全く描写せず、句に登場しているのが「蒲公英」と、暗黙の「作者(句の主体)」しかいないように感じるから、だと思います。かくれんぼの常套句を借りているのは理解しますが、こどもを描写しなさすぎかと。

さらに細かくいくつか。
◆十七音のうち十二音という三分の二以上を蒲公英に使っており、作者の意図として「蒲公英を強調したい」という意図は見えます。が、蒲公英に音数を使い過ぎて、結果的に詰め込み過ぎになっていると思います。
 「一輪」「咲きて」が、句意に本当に要るかどうか検討が必要です。特に「咲きて」は、下の項目の理由もあり、不要だと思いますが・・
◆句では「咲きて」としています。動詞の連用形に接続する「て」は完了の意味を持つ助詞です。この句の蒲公英は「咲きて(咲いて)」その後で「もういいかい」と問うているので、コメントの意図とちぐはぐですね。
 蒲公英が既に咲いているなら「もういいかい」ではおかしいですし、咲く前ならば「蒲公英の蕾」として描写した方がよいと思いますが、いかがでしょう?
◆下五の六音字余りは気にならない形だと思います。

本来の俳句のテクニックとしては、「蒲公英や」とすればそこに蒲公英が咲いているのは伝わります。基本形では、残り十二音をこどもの描写にあててもいいぐらいです。
・蒲公英やひとり残る子「もういいかい」
 ↑
例えばこれで、【咲いている蒲公英+かくれんぼの子】という映像は出ていると思います。

どうしても蒲公英が「もう咲いていいかい?」と聞いた、という意味に寄せたいのであれば
・蒲公英の蕾「もういいかい」の声
 ↑
例えばこのように二物にすれば、【蒲公英の蕾のそばで「もういいかい」という声が聞こえてきた。こどもたちの遊び声だが、咲こうとしている蒲公英の声だったかもしれない】という受け取りもできるかもしれません。

いかがでしょうか?

点数: 3

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「蒲公英の一輪咲きてもういいかい」の批評

回答者 げばげば

句の評価:
★★★★★

こんにちは。
いつも勉強させていただいています。

自解どれも問題ないとおもいます。咲くをあえておくかたちもありますし、下五字余りも気にならないかたちです。
もういいかいたんぽぽひとつ咲き初むる

語順などもいろいろ推敲のなかにまだあるかもしれません。俳句に真摯に向き合う姿すばらしいです!

点数: 3

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「蒲公英の一輪咲きてもういいかい」の批評

回答者 おかえさき

句の評価:
★★★★★

おはようございます、お世話になります。
一読したら…慈雨さんらい優しい可愛らしい句だな~と…イサクさんのコメントを拝見してうむ、うむと納得、勉強になりました、流石イサクさんです!
じっくりもう一度読むと、やはり蒲公英がもう咲いていいかい?と聞いているように取られるかと…
ここは、イサクさんの仰る通りやはり二物仕立てで、やで切る方が景が見えますね!イサクさんの提案句をお借りして、

・蒲公英や一人残る子「もういいよ」

下五は、隠れている子の言葉にした方がいいように思うのですが、(イサクさんごめんなさい🙏)
蒲公英にももう出てきていいよ!と呼びかけてる事も含ませてるみたいな?
それにしても、相変わらず慈雨さんは子供達への目線が優しいですね✨
これからも楽しみです!
またよろしくお願いします。

点数: 2

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「蒲公英の一輪咲きてもういいかい」の批評

回答者 ケント

句の評価:
★★★★★

慈雨さんこんにちは。
いつもありがとうございます。
私の子供時代であれば、タンポポなんて道沿いに山のように咲いていました。
今じゃそんな光景はなかなか見ることは出来ませんね。
たった一輪咲いたタンポポにさえ、春を覚え哀愁を感じます。
その想いを詠まれたと思います。
私は俳句の技巧的なことはよく分かりません。
ですが貴句を読み感じましたのは、「ちょっと欲張ったね」です。
「蒲公英と作者と子供」。
「蒲公英と作者」に絞った方が良かったかも知れませんね。

蒲公英の一輪咲いて風うれし

蒲公英のもういいかいと訊ねけり

蒲公英とふるさとの空かくれんぼ

「一輪」
「もういいかい」
「かくれんぼ」
それぞれ入れて詠んでみました。
それにしても慈雨さんの俳句に対する真摯な取り組みには感心するばかりです。
よろしくお願いします。

点数: 1

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