「廃校の音楽室を狂う蝶」の批評
こんにちは。
いつも勉強させていただいています。
感じさんがこま爺さんのところでおっしゃてることすごくわかります。俳句といっても詩ではあるので、「詩」という意味では、言葉と言葉と言葉を掛け合わせて詩的に感じさせることができたら、人を感動させることはできるのでは?というジャンルもあるように思います。
ここはとてもセンスが必要でテクニックではない何かのように思います。この言葉ってかっこよさそうだから使ってみよう、という感じでは詠めないものかもしれません。
私の好きな俳人詩人すいようさんという方は私と同じ句歴で圧倒的な詩を持っている方です。
産声や世界をつくりなほす雪/すいよう
樹の夢が私に接岸して九月/すいよう
天体はつめたい林檎かじれば血/すいよう
積読を方舟として冬の雨/すいよう
それぞれの傘に水深冬の雨/すいよう
傘巻けば紫苑なだれてきませぬか/すいよう
上記を見ても実際見たものの描写だけというよりは、見たものが自分の心の中にある映像としてどんどん詩へと昇華されていくタイプの方なのだと思います。実景は「雪と産声」だとして、この中七は出ませんね。でもそれが真理でもあると思わされるとてもとても強い説得力のある句です。ちなみに一番上の句が今年の青嵐俳壇最高賞でした。
たとえば、若い人たちの投句の場で、詩の要素がとても強い俳句が集まる青嵐俳壇というのがあります、ご存知かもしれません。こちらでは実景であるかということだけでなく、詩性を大事にした句も多く登場します。この道場の加良太知さんもよく入選してますね。
https://www.za-chelin.jp/blog/seiran_haidan
一方で、共感が土台にあるのが俳句でもあるので、その光景が具現化できて読み手がいろいろ想像できるということもとても重要な要素ではあります。そこを今私自身は目指しています。すいようさんのような詩性は自分にはないと思うので、光景の描写、取り合わせによって詩情を生もう、ドラマを生もう、想像力をかけたてよう、それをとことん追求しようと思ったからです。
いろいろチャレンジしてみるのがいいのだと思います。何をやってもダメということはないと思います。自分が詠んで好きだなあと思える句がだれかにも届いて少し心を動かせることができたら、それで成功なのだと思います。
蝶という兼題はイメージの句がどんどん湧き出てきますよね。掲句がどうかはわかりませんが、そういう句もチャレンジしてみるのもいいと思います!もしそれが組長の俳句生活では上手くいかなくても、他では良しとあるなるかもしれませんし。
いろいろ書きましたが、的が外れていたらすいません。
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