「おいのび太野球やろうぜッと子規忌」の批評
長谷機械児さん、こんにちは。
御句拝読しました。胸にズドンときました。そのわけを今からお話ししますが、まるで俳句に関係ない私事の余談です。どうかご容赦ください。
小学校の3年か4年のある日曜日、私はその日は「僕のレストラン」ということで、家族の昼ご飯を作ることになっていました。その頃、料理が大好きだったのです。手描きメニューを作って選んでもらうようにし、材料は前の日から用意して、それはそれは楽しみにしていました。
すると地域のボス的な子が、「おい◯◯、今から野球やろうぜ」と誘いに来ました。私は草野球はたまにはやっていましたが、その日はそういうことですので断りました。
すると父親が奥から出てきて、「なんだ、野球行かないのか?」と。「うん、僕今日、みんなのお昼作るから」「なにぃ?そんなことで断ったのか!バカやろう!野球に行ってこい!」と家から追い出されました。
仕方なく野球をやっている広場へ行ったら当然もう私なんか抜きで始まっている。全然お呼びでない。「お、ガリ勉が来たよ」とか言われました。どうやら、勉強のために野球断ったとなっていたみたい。まるで出番などなくて、とぼとぼと家に戻りました。
それから一応予定していた「僕のレストラン」はやりましたが、テンションだだ下がりでした。
以上、長谷さんの俳句を拝読して、こんなことを思い出しました。長々と私のことをすみませんでした。御句はこのままいただきます!
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「子規忌」の自選即没句。
野球を誘うセリフなら「おい磯野野球しようぜ」という『サザエさん』の中島なんだろうけれど、ここは『ドラえもん』の「ジャイアン」で。
正岡子規という人物のキャラクターについて、「ジャイアン」ぽいな、と前々から思っている個人的感覚。病気にならなければ、周囲を巻きこむ“俺様”キャラで邁進し、俳句革新運動の行く末も変わっていたかも。
(すると、なんか巧いことやる虚子は「スネ夫」で、『坂の上の雲』に出てくる秋山真之は「出木杉」で、「のび太」に相当する人物は…碧梧桐?)
まあ、「野球」は「健啖」以上に子規の関連ワードとして知られていることだし、「ぜッと」がふざけすぎているし(たしか、ドラマで子規を演じた俳優の「昆虫すごいZ」からの発想だった)、早々にお蔵入りにしていたもの。
※「秋鯖」が…解らないものだなあ。あの投句先に向けた投句スタンス(「雑煮」の全没に続く「桜鯛」の“間に合わせ”一句投句の佳作選に端を発した、「佳作」になるかならないかの際を探そうという“アホな一句”のスタンス)からすると、「あらら?」という感じ。次の「手袋」に投句済の句は、アホの向きが今日の句に近いので、ちょっと自信がある…(何の自信だ)。