俳句添削道場(投句と批評)

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冬の山鹿の声さへちかしけれ

作者 ダック  投稿日

コメント(俳句の意味。悩みどころ)

「冬山でわびしく暮らしていると、遠くで鳴く鹿のこえさへ親しく聞こえる」というくらいの気持ちです。

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「冬の山鹿の声さへちかしけれ」の批評

回答者 なお

こんにちは。ダック様、いつもお世話になってます。
御句拝読しました。ダックさんはいま、冬の山で一人暮らしなのですか?それはお寂しいでしょう。お身体には気をつけてくださいね。

さて御句ですが、冬の山という舞台設定と、鹿の声との組み合わせに戸惑いました。なぜなら、一つに、冬山といえば全ての生物が死に絶えたかのような(実際はそうではないが)静寂のイメージがあるからです。もちろん、そのような静寂の中に、生き物の声が聞こえたから親しみを感じた、という感慨もあるでしょう。
しかし戸惑ったのは、それが鹿だったからです。私は百人一首が好きで、猿丸太夫の「奥山に紅葉踏みわけ鳴く鹿の声聞く時ぞ秋は悲しき」は特に好きな歌の一つです。そのこともあり、鹿の声は秋というイメージが染み付いております。
他の方々がご指摘の下五の文法は、私はあまりよくわかりませんが、なんとなく和歌的な調べだと思います。それであれば、ご両名がおっしゃるように「〜こそ」で受けたらいかがかと思いました。
冬の山か鹿の声か、どちらかを季語とすれば良い句が二つお作りになれると思います。

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「冬の山鹿の声さへちかしけれ」の批評

回答者 げばげば

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★★★★★

こんにちは。
いつも勉強させていただいています。

スプリットの句にコメントありがとうございます。
そうなんです、狙いはそこでした。ボーリングの光景と見せて、あと2本残してしまったという12月なのか、8割がたは達成できたという12月なのか、それぞれ思うことが違うのかもなあという句でした。まあ、スプリットなので、前者が強いのですが。そういう意味で、イサクさんが提案に置かれた句は、スプリットで残った2ピンを倒しに行く2投目を詠んでいるので、ハイレベルな着想の面白い詩だなと思いました。

さて、御句。鹿の声は秋の季語ですが、あえての季重なりでしょうか。
秋から冬にあって、哀愁から寂寥の声になっていっているのでしょうか。そんな声を自分に投影しているように感じました。下五已然形になっているは、何か意図なのか気になりました。「こそ」ならわかるのですが。
さて、主たる季語が「冬の山」になっているかは少し悩ましいところです。実景ならば、ありでしょうかね。

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「冬の山鹿の声さへちかしけれ」の批評

回答者 イサク

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★★★★★

おはようございます。

◆「鹿の声」を生かすならば、上五「冬の山」を外してしてしまってもいいですね。「侘しく暮らしている」感は出るでしょう。
 逆に「鹿の声」を外すと句意が大きく変わってしまうので・・・
◆下五已然形止めになっているのは「気持ちがこもってしまったので雰囲気で使ってみた」に見えます・・・
◆コメントによれば「さへ」に意識がありそうです。そうすると下五は「親きかな」「親かりけり」とした方が・・・
◆「さへ」にこだわりがなくて下五已然形を生かすなら「こそ」ですが、「鹿の声」をそこまで強調する句ではなさそうな?

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